シロタエギクは、キク科セネシオ属の常緑性多年草です。ヨーロッパの南部や北西アフリカなどの地中海沿岸が原産地になります。
学名は、Senecio cinerariaで、ダスティーミラーやセネシオ・シネラリアと呼ばれることがあります。
シロタエギクの大きな特徴は、葉に白い毛があり、シルバーリーフが美しいことです。
耐寒性が強く、寒い冬でも、美しい葉を楽しめますので、寄せ植えの素材として、よく利用されます。
シロタエギクの花が咲く時期は6月~8月頃で、花の形は、舌状花と筒状花が合わさる頭花になります。
散房状に小さな黄色の花が、たくさん集まり、頭状散房花序に咲かせます。花が咲くと株が弱り、枯れることが多いです。
12月中旬に、園芸店で、シロタエギクの小さな苗が、安く販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな株で、美しい葉を楽しみます。
シロタエギクの苗
シロタエギクの苗のラベルで、
花の色や形を確認して購入するとよいです。
ダスティーミラー「シルバーダスト」と記載されています。
学名が、Senecio cineraria ‘Silver Dust’で、シロタエギクの園芸品種です。株元の葉は、丸いですが、先端付近の葉は、細かく切込みがあり、編み物のレースのような葉の形が特徴になります。
節間が詰まり、草丈が小さく、コンパクトな株の矮性品種です。ホームセンターや園芸店で、よく販売されているシロタエギクになります。
シロタエギクには、「ダイヤモンド・ダスト」や「シルバーレース」などの園芸品種もあります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
シロタエギク
管理のポイント
花壇やプランターに定植するときは、土を落とさないように気をつけてください。定植後、根がしっかりと張るまで乾かさないよう十分に水を与えます。肥料は液肥を時々与える程度でOK。
購入したシロタエギクの苗の草丈は、8センチぐらいと小さいです。
シロタエギクの草丈は、地植えすると、10センチ~60センチぐらいまで大きく成長します。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
シロタエギクの
葉は緑色で、白い毛があり、美しいシルバーリーフです。葉の形は羽状全裂、茎に互生します。
購入した
シロタエギクの
葉の長さは、8センチぐらいです。
小さな新しい
葉でも丸く、編み物のレースのような深い切れ込みがある繊細な
葉になるか?少し心配です。
シロタエギクの苗の選び方は、
葉の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです。
シロタエギクの小さな鉢植え
シロタエギクは、草丈が10センチ~60センチまで大きく成長する多年草です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、管理が簡単にできます。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、
植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
シロタエギクを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、シロタエギクを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、シロタエギクを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
購入したシロタエギクの苗は、草丈が8センチと小さく、ビニールポットが3号ですので、一回り大きい3.5号(直径10.5センチ)が適したサイズになります。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。
シロタエギクの立派な
鉢植えになる予定です。
シロタエギクは、水はけ(排水性)と通気性がよく、適度な保水性がある用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を6:4の割合で混ぜた用土を使います。
赤玉土と
腐葉土が、均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
シロタエギクは、水はけがよい環境を好みますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れて、シロタエギクの鉢の準備ができました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
シロタエギクの植え付け・植え替え
シロタエギクの苗を鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
シロタエギクの植え付け・植え替えに適した時期は、真夏と真冬を避ければ、いつでもよいです。
12月中旬と、朝晩は冷え込むようになりましたが、温暖な九州地方の福岡県で育てていますので、根鉢を軽く崩して、鉢に植え付け・植え替えをします。
苗を掃除してキレイにする
購入した
シロタエギクの苗のビニールポットの中に、
肥料や
枯れ葉がありますので、
ピンセットで取り除いて掃除をします。
ビニールポットの中にあった肥料と枯れ葉を取り除きました。
購入した苗には、土の上に肥料があります。生産者の方が使用している肥料です。
肥料の状態がよいですので、ピンセットで集めて、再利用します。鉢に植え付け・植え替えをした後に、置き肥することにしました。
苗は植え付け・植え替えをする前に、キレイな状態にするとよいです。
ビニールポットから取り出す
ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
シロタエギクの苗を
鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
シロタエギクの苗をビニールポットから取り出すことができました。
シロタエギクの根鉢
シロタエギクの苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、根の量は多くなく、底で根が巻くサークリング現象が少し発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
12月中旬と寒くなり始めていますので、根鉢をあまり崩さないで、植え付け・植え替えをします。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底を竹串を使ってほぐします。
根鉢の底の
根と土を崩しました。水はけがよくなり、
根腐れの心配がなくなります。
根鉢の側面は、
根と土が固まっていますので、
竹串で崩します。
崩すことで、植え付け・植え替えした後に、根が成長しやすくなります。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
シロタエギクの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
シロタエギクを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の段差より少し下まで用土を入れます。
ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
シロタエギクの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
シロタエギクの管理
シロタエギクの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
花や葉に水がかからないように、水差しを使って、土の表面に水を与えるとよいです。
シロタエギクの水遣りは、乾かし気味に管理します。鉢が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1~2日1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、乾かし気味に、完全に乾かないように4~5日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
土が凍結すると、枯れることがありますので、寒さが厳しい地域は、保護すると安心です。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が早く傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
シロタエギクは、日当たりが良い場所で育てます。暑い夏の多湿に弱いですので、風通しがよく、西日が当たらない半日陰で管理します。
日当たりが悪いと、美しいシルバーリーフが緑色になることがあります。茎も徒長しますので、注意が必要です。
支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
シロタエギクの小さな鉢植えは、草丈が8センチぐらいと小さいですが、大きな葉がたくさんありますので、強風で倒れる可能性があります。
支柱を使って、茎を支えて、倒れることを防ぎます。
小さな鉢植えですので、竹串を支柱として使うことができます。
竹串を鉢の底まで深く挿します。
茎を挟むように、2本の
支柱を設置しましたので、風が強い日でも倒れる心配がありません。
シロタエギクの肥料
シロタエギクの肥料は、生育する時期に、緩効性肥料を2ヶ月に1回、置き肥で与えます。液体肥料を2週間に1回でもよいです。
多くの肥料を必要としません。
苗から集めた肥料を再利用します。
植え付け・植え替えした直後に、肥料を与えることを避けますが、苗にあった肥料ですので、影響が小さく、心配ありません。
株元から離れたところに、ピンセットで均等に並べて、置き肥します。
シロタエギクの小さな鉢植えに、肥料を置き肥しました。
鉢カバーに入れると、立派なシロタエギクの小さな鉢植えになります。
雨よけ・霜よけで保護する
シロタエギクは、耐寒性が強いですが、葉が傷まないように、積雪や霜から保護すると、美しいシルバーリーフが楽しめます。
高温多湿を嫌いますので、梅雨時期などの長雨に当てないように管理します。
育苗トレーに100均のU字型支柱で作った簡易ビニールハウス。ビニールは100均のテーブルクロスです。
雨や霜から花や葉を保護できますので、花持ちがよくなります。
製作した様子を詳しく書いた記事があります。
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ビニールハウスのように密閉していないので、通気性があります。開閉できますので、普段は風通しのよい環境になります。
シロタエギクは、多湿を嫌いますので、
雨よけがあると便利です。
シロタエギクの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土を6:4で配合。
- 水遣りは乾かし気味に管理。土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春と秋に緩効性肥料を置き肥で少量与える。
- 植え付け・植え替えは、春と秋が適しています。
- 暑い時期の多湿に弱いですので、夏の管理に注意。
シロタエギクは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
夏の高温多湿に弱いですので、花が咲かないように、つぼみを取り除くと、株が弱ることがなく、夏越しが成功しやすくなります。
葉が古くなると、美しくなくなりますので、剪定をします。茎を短くする切り戻しをすると、新しい葉が芽吹きやすくなります。
シロタエギクの今後
12月12日に、
シロタエギクの苗を鉢に
植え付け・
植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは、簡単な保護で大丈夫ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。
福岡県の12月の平均気温は8.9度になります。最高気温が12.6度、最低気温は5.6度。
シロタエギクの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
同じキク科で、シルバーリーフが美しい植物を育てていますので、参考にして下さい。
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キク科で、白く縁取りされた葉が美しい植物です。
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