タンジーの育て方:小さな鉢植えで夏に黄色の花を楽しむ


 
タンジー 育て方
タンジーは、キク科ヨモギギク属の落葉性多年草です。ヨーロッパや中央アジアが原産地になります。

学名は、Tanacetum vulgareで、ヨモギギクと呼ばれることがあります。

タンジーの特徴は、深緑色の切れ込みがあるに芳香があり、虫よけの効果があることです。

香料や染料、防虫剤として利用できますが、毒性のある成分を含みますので、注意が必要になります。

が咲く期間は、8月~9月、黄色の小さな丸いが咲きます。キク科ですが、舌状花がないことがヨモギに似ていますので、和名がヨモギギクになります。

寒くなる冬は、地上部のは枯れますが、耐寒性が強く、暖かくなった春に芽吹いて、復活します。

草丈が1メートルぐらいまで大きく成長して、繁殖力が強いですので、花壇などで他の植物と一緒に植える場合は、注意が必要です。

12月中旬に、園芸店で、タンジーの苗が、安く販売されていましたので、購入して育てます。

小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな株で、美しいを楽しみます。



タンジーの苗

タンジーの苗
タンジーの苗のラベルで、の色や形を確認して購入するとよいです

茎の先端に、たくさんの小さな黄色の花が咲きます。

ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。

植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。


ラベル
ラベルに簡単に説明が記載されています。

キク科の多年草。古来より虫除けに利用され玄関や入口にうえるだけで屋内への虫の侵入を減らすことが出来る他、ポプリにして絨毯や畳の下にひくとノミやアリの防御になる。









タンジーの草丈
購入したタンジーの苗の草丈は、とても小さく7センチ以下です。

タンジーは地植えすると、草丈が50センチ~1メートルぐらいまで、大きく成長します。

小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。


ビニールポット
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。


タンジーの葉
タンジーは深緑色で、羽状複葉で深い切れ込みがあり、細かく裂け、ギザギザがある鋸歯になります。


葉の長さ
購入したタンジーの長さは、5センチぐらいです。


裂片
羽状の裂片が7〜8枚あり、一つの裂片の長さは、1.5センチぐらいです。


苗の選び方
タンジーの苗の選び方は、の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです



アサギリソウ
左の鉢は、キク科ヨモギ属のアサギリソウです。タンジーと同じ時期の夏に、小さな黄緑色のが咲きます。

アサギリソウは、コンパクトな株ですので、管理しやすくおすすめです。
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タンジーの小さな鉢植え

タンジーの小さな鉢植え
タンジーは、地植えすると、草丈が50センチ~1メートルぐらいまで大きく成長します。管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます

小さな株で、が咲くか?確認します。

日当たりを調節や雨に当たらなようにするために、場所を移動することが、小さな鉢植えは簡単にできます。


雰囲気
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。


スリット鉢
タンジー小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。

スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。

スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。

MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます

根詰りすることがなく、タンジーを元気に育てることができます。


3号
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。

スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。

ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。


スリット
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。

スリットにより、が光を浴びて伸びなくなることで、底でを巻くサークリング現象を防ぎます


ウォータースペース
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。

段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。

植物の成長によいスリット鉢を使うことで、タンジー小さな鉢植えで育てることができます。


八角形
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります


鉢の高さ
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。


スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。

苗を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。

タンジーの苗は、3号(直径9センチ)のビニールポットで、草丈が7センチですので、一回り大きい3.5号(直径10.5センチ)が適したサイズです


デザイン性
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。


鉢カバー
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。が美しい時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。


立派な鉢植え
タンジーの立派な鉢植えになる予定です。



タンジーの用土

タンジーの用土
タンジーは、水はけ(排水性)がよく、酸性の用土を嫌いますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に石灰を混ぜるとよいです

作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土7:3の割合で混ぜた用土を使います。


均一
赤玉土腐葉土が、均一になるように混ぜます。



鉢に用土を入れる

鉢底石
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。

タンジー鉢底石を敷き、水はけのよい環境を作ります


土入れ
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。

園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。


3分目
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れます。

植え付け植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。



用土を石灰で中和する

石灰
タンジーは、酸性の用土を嫌いますので、石灰を使って中和します。日本の土壌は弱酸性ですので、中和したほうがよいです。

石灰は、100均でも販売されていますので、使う量が少ないときは便利です。

園芸に使う石灰は、苦土石灰と有機石灰があります。


苦土石灰
苦土石灰は、植え付け植え替えをする10日前ぐらいに、用土と混ぜてから使用します。

用土の説明で、「種や苗を植え付ける前に、あらかじめ用土によく混ぜ込んでおきます。」と記載されています。


有機石灰
有機石灰は、アルカリ度が低いですので、酸性の強い土の中和には使えませんが、変化が穏やかなため、苗を植え付け・植え替えをする直前でも、問題ありません。


効果
有機石灰は、効果が強くないですので、植え付け植え替えをするときに、混ぜることができます

「すぐに植え付けできます」と記載されていますので、安心して使えます。


小さじ
100均のマドラースプーンに1杯ぐらいの有機石灰を用土に混ぜます。小さじより小さいですので、3グラムぐらいになります。

説明書では、「1㎡あたり150g」と記載されています。

鉢は3号で、直径9センチになりますので、面積は0.045×0.045×3.14=0.0063585となり、およそ0.007㎡。

1グラムぐらいが適量になります。量が多いですが、有機石灰ですので、強いアルカリ性になることはありません


鉢の準備
有機石灰で、用土を中和します。

タンジーの鉢の準備ができました。

植え付け植え替えは、最初に鉢の準備をします

は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け植え替えをする必要があります。



タンジーの植え付け・植え替え

タンジーの植え付け・植え替え
タンジーの苗を鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串です。

鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け植え替え用に購入するとよいです。

タンジー植え付け植え替えに適した時期は、春の4月と秋の10月頃になります

12月中旬と、朝晩は冷え込むようになりましたが、九州地方の福岡県で育てていますので、根鉢を軽く崩して、鉢に植え付け・植え替えをします。



ビニールポットから取り出す

底を確認
ビニールポットの底を確認します

がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。

がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。


横向き
タンジーの苗を鉢受け皿の中に横向きに置きます。


底の角
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。

手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。


取り出す
タンジーの苗をビニールポットから取り出すことができました。



タンジーの根鉢

タンジーの根鉢
タンジーの苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。

根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、と土が固まって見えている状態のことです。


根鉢の状態
タンジー根鉢の状態を確認すると、は細く、底でが巻くサークリング現象が少し発生しています。

白いは新しく、茶色のは古く、黒いは腐敗しています。


三分の一
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えすることが基本です。

12月中旬と寒くなり始めていますので、根鉢を軽く崩すだけにしたほうが枯れる心配がありません



根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備

表面の土
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります

植え付け植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。


根元
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。

根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。

も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。

鉢に植え付け植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう


根鉢の底
根鉢の底は、水はけが悪く、根腐れしやすい場所になります。

が密になり固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、の成長がよくありませんので、崩します。


竹串
竹串を使って、固まったと土をほぐします。


根腐れ
根鉢の底のと土を崩しました。水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。


根鉢の側面
根鉢の側面は、や土が固まっていますので、竹串で崩します。


根が成長
土を崩すことで、植え付け・植え替えした後に、が成長しやすくなります。


根鉢の準備
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。

枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要なは取り除きます。

タンジー根鉢を崩して、鉢に植え付け植え替えをする準備ができました。



鉢に植え付け・植え替えをする

準備した鉢
用土を入れて準備した鉢に、根鉢を崩したタンジーを入れます。


根元の位置
スリット鉢段差まで用土を入れますので、根元の位置を確認します。高い場合は、用土を減らします。低い場合は用土を増やします。


水通り
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります

鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。


赤玉土
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。

根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れないで赤玉土の小粒だけにしました。


隙間
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。

赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。


段差
スリット鉢段差より少し下まで用土を入れます。

ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。


軽石
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。


散水ノズル
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。

雨や水遣りで土が跳ねて、に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。


小さな鉢植え 完成
タンジー植え付け植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。



タンジーの管理

タンジーの水遣り
タンジーの苗を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

に水がかからないように、水差しを使って、土の表面に水を与えるとよいです。

タンジー水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

春と秋は1~2日に1回、暑い夏は1日に1~2回、寒い冬は、地上部のが枯れて、休眠しますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。

つぼみができてからが咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみが傷みます


明るい日陰
植え付け植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

タンジーは、日当たりが良い場所で育てます。暑い夏の多湿に弱いですので、風通しがよく、西日が当たらない半日陰で管理します。


小さな鉢植え 草丈
タンジー小さな鉢植えは、草丈が7センチぐらい。

コンパクトな株で、可愛らしい雰囲気が楽しめます。



タンジーの育て方のポイント

  • 日当たり、風通しのよい場所で育てる。夏は半日陰。
  • 用土は普通の市販の培養土に、石灰を混ぜて中和する。
  • 水遣りは、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は、春と秋に緩効性肥料を置き肥で少量与える。
  • 植え付け植え替えは、春の4月と秋の10月頃。

タンジーは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

植え替えは、2~3年に1回ぐらいです。株分けをすることで、若返りできます。春は、新芽があるを切り離します。秋は、地下茎が伸びた株を残します。



タンジーの今後

タンジーの今後
鉢カバーに入れると、立派なタンジー小さな鉢植えになります。

12月11日に、タンジーの苗を鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは、簡単な保護で大丈夫ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。

福岡県の12月の平均気温は8.9度になります。最高気温が12.6度、最低気温は5.6度。

耐寒性は強いですので、冬越しは屋外で大丈夫です。

タンジー今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。







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