ヒペリカム「シルバーナ」は、オトギリソウ科オトギリソウ属の半常緑性低木です。ヒペリカムの園芸品種になります。
学名は、Hypericum cerastoides 'Silvana'で、ヒペリカム・ケラストイデス ’シルバーナ’と呼ばれることがあります。
ヒペリカム「シルバーナ」は、シルバーグレーの小さな葉が特徴で、カーペット状に広がる這性で、草丈が10~15センチぐらいと小さい矮性品種です。
ヒペリカムは、花が終わった後に、結実して、美しい赤色の実を付けますが、「シルバーナ」は、実ができません。
12月上旬に、ホームセンターで、ヒペリカム「シルバーナ」の苗木が、在庫処分で値引き販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな樹で、美しい花や葉を楽しみます。
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木のラベルで、
花や
実の色や形を確認します。
ラベルは、葉のイラストだけですので、どのような花が咲くか?分かりません。
「寄せ植え日和」と記載されていますので、寄せ植えの素材に適している苗木です。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
ヒペリカム
シルバーナ
オトギリソウ科の常緑低木
(寒冷地では落葉)
耐寒性:◎(ー10℃)
耐暑性:○
秋から春:日向 夏:半日陰
開花期:越冬後の初夏 常緑性
草 丈:5~10cm
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木の樹高は7センチぐらい。
ヒペリカム「シルバーナ」は、地植えしても、樹高が15センチぐらいまでと小さいです。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
枝が横に長く伸びる這性ですので、株の幅は15センチぐらいです。
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。
ヒペリカム「シルバーナ」の葉の形は、楕円形、または長楕円形で、白色の軟毛に覆われていますので、名前の通りシルバーリーフです。葉は枝に対生します。
枝は桃紫色で、葉と同じように白色の軟毛に覆われています。
葉の長さは、1.5センチぐらいと小さいです。
葉の幅は5ミリぐらい。
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木の選び方は、葉に変色がなく、節の間隔が小さい、元気な苗木を選びましょう。
左の鉢は、ヒペリカムの樹高が小さい矮性品種である「ハイパール」です。「シルバーナ」とは、雰囲気が大きく異なります。
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ヒペリカム「シルバーナ」の小さな鉢植え
ヒペリカム「シルバーナ」は、大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
ヒペリカム「シルバーナ」を小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、ヒペリカム「シルバーナ」を元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
根詰りすると、生育が悪くなり、花の数が少なくなりますので、注意が必要です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ヒペリカム「シルバーナ」を小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く、葉焼けする暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木は、2.5号のビニールポットですので、一回り大きい3号(直径9センチ)が適したサイズです。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
スリット鉢が入る鉢が、100均で販売されていましたので、購入して、鉢カバーとして利用します。
花が咲く時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ヒペリカム「シルバーナ」の立派な鉢植えになる予定です。
ヒペリカム「シルバーナ」は、水はけがよい用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を薄く敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
ヒペリカム「シルバーナ」の鉢の準備ができました。
植え付け・植え替えは、最初に鉢の準備をします。
根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ヒペリカム「シルバーナ」の植え付け・植え替え
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ヒペリカム「シルバーナ」の植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~4月と秋の10月頃になります。
12月上旬と、朝晩は冷え込むようになりましたが、温暖な気候の九州地方の福岡県で育てていますので、根鉢を軽く崩して、鉢に植え付け・植え替えをします。
苗木の掃除
購入したヒペリカム「シルバーナ」の苗木は、ホームセンターで値引き販売されていましたので、店頭に長期間、並べられ、ビニールポットの中は枯れ葉があります。
ピンセットを使って、枯れ葉を取り除き、ビニールポットの中を掃除します。
ビニールポットの中にあった
枯れ葉と株元にある
枯れた葉を取り除きました。
ビニールポットの中がキレイになりました。
在庫処分で値引き販売されていた苗木ですが、キレイになり、よかったです。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木を
鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木をビニールポットから取り出すことができました。
ヒペリカム「シルバーナ」の根鉢
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、根の量は多くなく、鉢の底で根が巻くサークリング現象が少し発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
12月上旬と、寒くなり始めていますので、根鉢をあまり崩さないで、植え付け・植え替えをします。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
ホームセンターで、値引き販売されていた苗木ですので、長期間、店頭に並び、表面は汚れています。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底の根と土を崩しました。水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。
根鉢の側面は土が固まっていますので、
竹串で崩します。
土を崩すことで、
植え付け・植え替えした後に、
根が成長しやすくなります。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
ヒペリカム「シルバーナ」の根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩したヒペリカム「シルバーナ」を用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れないで、赤玉土の小粒だけにしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
用土をスリット鉢の段差の少し下まで入れました。
ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ヒペリカム「シルバーナ」の苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ヒペリカム「シルバーナ」の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ヒペリカム「シルバーナ」は、日当たり・風通しのよい場所で管理します。暑い夏は、葉焼けを防ぐために。西日が当たらない半日陰がよいです。
半日陰でも育てることができますが、枝が徒長したり、花の数が少なくなったりしますので、注意が必要です。
耐寒性がありますので、暖地では屋外で冬越しできます。寒さが厳しい地域は、落葉することがありますが、枯れることはありません。
ヒペリカム「シルバーナ」の小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
ヒペリカム「シルバーナ」の
小さな鉢植えは、
樹高が7センチぐらいと小さく、コンパクトな株で、美しい
花や
葉を楽しめます。
ヒペリカム「シルバーナ」の育て方のポイント
- 風通しがよく、日向から半日陰で育てる。
- 用土は普通の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春と秋に緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~4月と秋の10月が適しています。
ヒペリカム「シルバーナ」の特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは、2年ぐらいに1回、植え替えをします。水遣りのときに水が抜けなくなったり、葉の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。
ヒペリカム「シルバーナ」の剪定は、3月頃が適しています。春に枝が伸びてから花芽を作りますので、芽吹く前に枝を短く切るとよいです。
ヒペリカム「シルバーナ」の今後
12月7日に、ヒペリカム「シルバーナ」の苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。
福岡県の12月の平均気温は8.9度になります。最高気温が12.6度、最低気温は5.6度。
冬の寒さが厳しくないですので、屋外で冬越しできます。
花が咲く初夏の5月~7月頃まで、5ヵ月ぐらいと長いですが、気長に育てます。
ヒペリカム「シルバーナ」の今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
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