アサギリソウの育て方


 
アサギリソウ 育て方
アサギリソウは、キク科ヨモギ属の落葉性多年草です。本州の北陸より北部や北海道、樺太、千島が原産地になります。

学名は、Artemisia schmidtianaで、アルテミシアと呼ばれることがあり、日本の北陸地方や東北地方、北海道地方の岩場に自生するヨモギ属の多年草です。

アサギリソウの特徴は、が白い毛で覆われていますので、銀緑色のが美しいことです。

が咲く期間は、8月~9月、黄緑色の小さなが咲きます。小さなが集まり、大きな花房を作りますので、豪華な雰囲気が楽しめます。4枚の花びらがあり、外側の2枚が大きくなることが特徴です。

小さな株でも、たくさんが咲きますので、花壇や寄せ植えに利用でき、丈夫で育てやすい多年草になります。

12月上旬に、ホームセンターで、アサギリソウの苗が、在庫処分で値引き販売されていましたので、購入して育てます。

小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな株で、美しいを楽しみます。



アサギリソウの苗

アサギリソウの苗
アサギリソウの苗のラベルで、の色や形を確認して購入するとよいです

ラベルは、文字をイラストですので、どのような花が咲くか?育てて、確認します。

ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。

植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。


ラベルの裏
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。

あさぎり草
アサギリソウ
Artemisia schmidtiana

育て方のポイント
寒さに比較的強く高温多湿の場所が苦手なので、夏場や温かい地域では直射日光の当たる場所を避けて半日陰の場所に置いてください。
表土が乾いたらたっぷり水を与えてください。









アサギリソウの草丈
購入したアサギリソウの苗の草丈は、とても小さく7センチ以下です。

アサギリソウは地植えすると、草丈が20センチ~30センチぐらいまで、大きく成長します。

ホームセンターや園芸店で販売されているアサギリソウは、千島に自生する「チシマアサギリソウ」で、小型の品種ですので、が繊細で、草丈が小さいコンパクトな株が特徴です。

購入したアサギリソウの苗は、草丈が小さいですので、「チシマアサギリソウ」である可能性が高いです。

小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。


ビニールポット
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。


アサギリソウの葉
アサギリソウは銀緑色で、羽状複葉で深い切れ込みがあり、細かく裂けます。


茎
長く伸びたがあります。夏に先端にが咲きます。


葉の長さ
購入したアサギリソウの長さは、2センチぐらいです。


苗の選び方
の幅は1センチぐらい。

アサギリソウの苗の選び方は、の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです



アサギリソウの小さな鉢植え

アサギリソウの小さな鉢植え
アサギリソウは、草丈が10センチ~60センチまで大きく成長する多年草(一年草)です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます

小さな鉢植えで育てることで、日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、管理が簡単にできます。


雰囲気
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。


スリット鉢
アサギリソウ小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。

スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。

スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。

MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます


2.5号
スリット鉢のサイズは、2.5号(直径7.5センチ)、CSM-75になります。

スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。

ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。

根詰りすることがなく、アサギリソウを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。


スリット
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。

スリットにより、が光を浴びて伸びなくなることで、底でを巻くサークリング現象を防ぎます


ウォータースペース
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。

段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。

植物の成長によいスリット鉢を使うことで、アサギリソウ小さな鉢植えで育てることができます。

日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます


八角形
準備したスリット鉢の直径7.5センチと2.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の2.5号の鉢より少し小さい容量になります


鉢の高さ
鉢の高さは6.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。


鉢のサイズ
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2号(直径6センチ)、2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)。

苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません

購入したアサギリソウの苗は、草丈は10センチ以下の小さく、ビニールポットが2.5号ですので、一回り大きい3号(直径9センチ)が適したサイズになります。


デザイン性
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。


鉢カバー
ホームセンターで購入した小さな陶器の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。


立派な鉢植え
アサギリソウの立派な鉢植えになる予定です。



アサギリソウの用土

アサギリソウの用土
アサギリソウは、水はけがよい用土を好みます

多湿を嫌いますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に、パーライトなどを2割ぐらい混ぜて、水はけをよくするとよいです。

作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土パーライト6:2:2の割合で混ぜた用土が適しています。

小さな鉢植えに仕上げますので、赤玉土の極小粒と鹿沼土の極小粒を1:1の割合で混ぜた盆栽用の用土にしました。


鹿沼土 盆栽
鹿沼土は、盆栽に使う硬質小粒を使いました。


均一
赤玉土鹿沼土が均一になるように混ぜます。


鉢底石
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。

アサギリソウは、水はけがよい環境を好みますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。


土入れ
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。

園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。


鉢の準備
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れます。アサギリソウの鉢の準備ができました。

植え付け植え替えは、最初に鉢の準備をします

は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け植え替えをする必要があります。



アサギリソウの植え付け・植え替え

アサギリソウの植え付け・植え替え
アサギリソウの苗を鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串です。

鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け植え替え用に購入するとよいです。

アサギリソウ植え付け植え替えに適した時期は、春の3月~4月頃になります

12月上旬と、朝晩は冷え込むようになりましたが、九州地方の福岡県で育てていますので、根鉢を軽く崩して、鉢に植え付け・植え替えをします。



苗を掃除してキレイにする

苗を掃除
購入したアサギリソウの苗のビニールポットの中に、枯れ葉がありますので、ピンセットで取り除いて掃除をします。


枯れた葉
株元にある枯れた葉は、ハサミで切ります。


取り除く
ビニールポットの中にあった枯れ葉と株元にある枯れた葉を取り除きました。


苗 キレイな状態
苗は植え付け・植え替えをする前に、キレイな状態にするとよいです。


ビニールポットから取り出す

底を確認
ビニールポットの底を確認します

がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。

がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。


横向き
アサギリソウの苗を鉢受け皿の中に、横向きに置きます。


底の角
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。

手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。


取り出す
アサギリソウの苗をビニールポットから取り出すことができました。



アサギリソウの根鉢

アサギリソウの根鉢
アサギリソウの苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。

根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、と土が固まって見えている状態のことです。


根鉢の状態
根鉢の状態を確認すると、の量は多くなく鉢の底でが巻くサークリング現象が少し発生しています

白いは新しく、茶色のは古く、黒いは腐敗しています。


三分の一
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えすることが基本です。

12月上旬と、寒くなり始めていますので、根鉢をあまり崩さないで、植え付け・植え替えをします。



根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備

表面の土
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります

植え付け植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。


根元
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。

根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。

も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。

鉢に植え付け植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう


根鉢の底
根鉢の底は、や土が固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、の成長がよくありませんので、崩します。


底 竹串
根鉢の底を竹串を使ってほぐします。


サークリング現象
サークリング現象によって、長く伸びたがあります。


長く伸びた根
長く伸びたハサミで切ります。を切るハサミは、土も一緒に切ることがありますので、刃が傷みます。

を切るハサミとは別にするために、100均で安いハサミを購入するとよいです。


根 不要
を切ることは、枯れる心配がありますが、長く伸びたは不要ですので、植え付け・植え替えのときに、短く切ります。


根鉢の側面
根鉢の側面は、と土が固まっていますので、竹串で崩します。


根が成長
崩すことで、植え付け・植え替えした後に、が成長しやすくなります。


根鉢の準備
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。

枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要なは取り除きます。

アサギリソウ根鉢を崩して、鉢に植え付け植え替えをする準備ができました。



鉢に植え付け・植え替えをする

準備した鉢
根鉢を崩したアサギリソウ用土を入れて準備した鉢に入れます。


根元の位置
根元の位置を確認します。

スリット鉢段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します

高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。


水通り
根鉢竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります

鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。


隙間 用土
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。


隙間 竹串
の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。

赤玉土鹿沼土は粒状で、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。


段差
スリット鉢段差より少し下まで用土を入れます。

ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。


鹿沼土
仕上げに、表面の土は鹿沼土だけを敷きます。硬質の軽石鹿沼土は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。


散水ノズル
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。

雨や水遣りで土が跳ねて、に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。


小さな鉢植え 完成
アサギリソウ小さな鉢植えが完成しました。

小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。



アサギリソウの管理

アサギリソウの水遣り
アサギリソウの苗を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

に水がかからないように、水差しを使って、土の表面に水を与えるとよいです。

アサギリソウ水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。夏の多湿に弱いですので、梅雨頃から9月までは、水の与えすぎに注意します。

乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。

春と秋は1~2日1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、乾かし気味に、完全に乾かないように4~5日に1回ぐらいが目安になります。

寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。

土が凍結すると、枯れることがありますので、寒さが厳しい地域は、保護すると安心です。


明るい日陰
植え付け植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

アサギリソウは、日当たりが良い場所で育てます。暑い夏の多湿に弱いですので、風通しがよく、西日が当たらない半日陰で管理します。

多湿に弱いですので、雨が当たらないように管理します


コンパクトな株
アサギリソウ小さな鉢植えは、草丈が7センチぐらい。

コンパクトな株で、可愛らしい雰囲気が楽しめます。


鉢カバー 立派
鉢カバーに入れると、立派なアサギリソウ小さな鉢植えになります。



アサギリソウの育て方のポイント

  • 日当たり、風通しのよい場所で育てる。夏は半日陰。
  • 用土は普通の市販の培養土にパーライトを2割混ぜる。
  • 水遣りは、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は、春と秋に緩効性肥料を置き肥で少量与える。
  • 植え付け植え替えは、春の3~4月頃。
  • 暑い時期の多湿に弱いですので、夏の管理に注意。

アサギリソウは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

が終わった後に、花茎を切り、花がら摘みをします。草丈を小さくするために、春に短く刈り込むとよいです。



アサギリソウの今後

アサギリソウの今後
12月6日に、アサギリソウの苗を鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは、簡単な保護で大丈夫ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。

福岡県の12月の平均気温は8.9度になります。最高気温が12.6度、最低気温は5.6度。

耐寒性は強いですので、冬越しは屋外で大丈夫です。

アサギリソウ今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。





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