ガザニアは、キク科クンショウギク属(ガザニア属)の多年草です。南アフリカが原産地になります。
学名は、Gazaniaで、クンショウギク(勲章菊)と呼ばれることがあります。
花が咲く期間は、春の4月から秋の10月までと長く、鮮やかな色の花を楽します。
花の色は、白色・黄色・オレンジ色・ピンク色・赤色があり、日が当たると花びらが開き、美しい花が咲きます。日が当たらない夜や曇りや雨の日は、花びらが開きません。
花の形は、周りの花びらのように見える舌状花が15~16枚あり、中心部分に黄色の筒状花があります。
ガザニアは高温乾燥に強い性質があり、多湿に弱いですので、日本の気候では、梅雨時期に枯れることがあります。長期間、雨に当てないように管理する必要があります。
耐寒性が少し弱く、温暖な地域は屋外で、冬越しできますが、寒さが厳しい地域は、保護すると安心できます。
耐寒性の弱い品種は、一年草として扱われます。
11月中旬に、ホームセンターで、ガザニアの苗が、安く販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトで、美しい花を楽しみます。
ガザニアの苗
ガザニアの苗のラベルで、
花の色や形を確認して購入するとよいです。
花が咲いている苗でしたので、実物を見て、購入することができました。
「宿根ガザニア」と記載されています。
種から育てるガザニアは、花が大きく、たくさんの色がありますが、寒さに弱く、一年草扱いになります。
「宿根ガザニア」は、花は小さいですが、耐寒性がありますので、冬越しでき、毎年、美しい花を楽しめます。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
宿根ガザニア 黄
開花期
4月~10月
用 途
花壇、鉢植え、プランター、寄せ植えなど
育て方のポイント
日当たり、風通しの良い所を好みます。表土が乾いたら水を与えてください。過湿には注意しましょう。育成期に薄い液肥を月に2~3回程度与えてください。梅雨頃に混み合った茎葉を取り除いて風通しをよくしましょう。
ガザニアの苗の草丈は8センチぐらい。草丈は小さいですが、花茎が長く伸びて花が咲いていますので、花までは14センチぐらいになります。
大きな鉢や地植えすると、草丈が15~40センチぐらいまで大きく成長します。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
ガザニアの花は、茎の先端に花茎を伸ばして、花が咲きます。
明るいですが、早朝で、まだ日が当たっていませんので、花びらが少しだけ開いています。
ガザニアの花は、日が当たると花びらが開きます。日が当たらない夕方から朝、曇りや雨の日は、
花を楽しむことができません。
日が当たるようになり、
花びらが開き始めました。
花びらが完全に開いた状態になりました。
花びらの根元に黒色の模様がアクセントになり、とても美しいです。
花びらのように見える舌状花は15~16枚あり、鮮やかな色が特徴です。中心部分に黄色の筒状花がたくさんあります。
購入したガザニアの苗の花の大きさは、直径5センチぐらいです。
大輪系の品種は直径7~8センチ、「宿根ガザニア」は花が小さく、直径5~6センチになります。
花の大きさは小さいですが、色がとても鮮やかですので、目立ちます。
購入した苗は、つぼみもありますので、長期間、花を楽しめる苗です。
苗を購入するときは、咲いている花が多い苗より、つぼみがたくさんある苗がおすすめです。花が咲く様子を楽しめ、長期間、花を観賞できます。
ガザニアの葉は、ツヤがあり、細長い披針形です。葉の色は緑色で、裏は軟毛がありますので、白色に見えます。
購入した
ガザニアの
葉の長さは4センチぐらいが多く、小さい
葉は2センチ、大きな
葉は10センチぐらいあります。
ガザニアの苗を選び方は、
葉の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです。
ガザニアの小さな鉢植え
ガザニアは、草丈が15~40センチまで大きく成長する多年草です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、管理が簡単にできます。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、
植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
ガザニアを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、ガザニアを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ガザニアを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
購入したガザニアの苗は、草丈が8センチぐらいですので、大きく成長させたい場合は、ビニールポットより一回り大きい3.5号(直径10.5センチ)が適したサイズになります。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。
ガザニアの立派な
鉢植えになる予定です。
ガザニアは、水はけ(排水性)と通気性がよく、保水性が適度にある用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に、パーライトを2~3割混ぜるとよいです。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土、パーライトを5:3:2の割合で混ぜた用土を使います。
パーライトの代わりに、軽石の小粒を使いました。
赤玉土と
腐葉土、軽石が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
ガザニアは、多湿に弱い性質ですので、鉢底石を敷き、水はけのよい環境を作ります。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れます。
植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
ガザニアの鉢の準備ができました。最初に鉢の準備をします。
根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ガザニアの植え付け・植え替え
ガザニアの苗を鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ガザニアの植え付け・植え替えに適した時期は、春の4月頃と秋の10月頃になります。
11月中旬と、朝晩は冷え込むようになりましたが、九州地方の福岡県で育てていますので、根鉢を軽く崩して、鉢に植え付け・植え替えをします。
苗を掃除してキレイにする
購入した
ガザニアの苗のビニールポットの中に、
肥料や
枯れ葉がありますので、
ピンセットで取り除いて掃除をします。
ビニールポットの中にあった肥料と枯れ葉を取り除きました。
苗は植え付け・植え替えをする前に、キレイな状態にするとよいです。
購入した苗には、土の上に肥料があります。生産者の方が使用している肥料です。
肥料の状態がよいですので、ピンセットで集めて、再利用します。鉢に植え付け・植え替えをした後に、置き肥することにしました。
ビニールポットから取り出す
ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ガザニアの苗を
鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ガザニアの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ガザニアの根鉢
ガザニアの苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、根の量は多く、鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
つぼみがあったり、花が咲いたりしている苗は、根鉢をあまり崩さないで、植え付け・植え替えをします。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、根や土が固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底を
竹串を使ってほぐします。
サークリング現象によって、長く伸びた
根があります。
長く伸びた
根を
ハサミで切ります。
根を切る
ハサミは、土も一緒に切ることがありますので、刃が傷みます。
葉や茎を切るハサミとは別にするために、100均で安いハサミを購入するとよいです。
根を切ることは、枯れる心配がありますが、長く伸びた根は不要ですので、植え付け・植え替えのときに、短く切ります。
根鉢の側面は土が固まっていますので、
竹串で崩します。
土を崩すことで、
植え付け・植え替えした後に、
根が成長しやすくなります。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
ガザニアの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
ガザニアを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土と軽石を入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の段差より少し下まで用土を入れます。
ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ガザニアの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
ガザニアの管理
ガザニアの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ガザニアの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
多湿に弱い性質ですので、水遣りに注意が必要です。
春と秋は1~2日1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように4~5日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
土が凍結すると、枯れることがありますので、寒さが厳しい地域は、保護すると安心です。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が早く傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ガザニアは、日当たりのよい場所で管理します。暑い夏は、強い日差しで水切れや葉焼けしますので、西日が当たらない半日陰で管理します。
日当たり悪い場所で育てると、枝が間延びして、花の数が減り、色も薄くなります。
花が咲いている時期は、雨が当たらないように管理します。花が傷むことがなく、長期間、花を楽しめます。
ガザニアの葉の手入れ
ガザニアの小さな鉢植えは、大きな葉があります。
株元に近い下の葉は、日当たりが悪くなりますので、黄色に変色しやすく、元気がありません。下の葉をハサミで切り、取り除きます。
葉の付け根をハサミで切ります。
大きな古い
葉は、色が少し悪いですので、ハサミで切り、取り除きました。
ガザニアの小さな鉢植えは、葉が少なくなり、スッキリしました。
風通しがよくなり、病害虫の予防になります。
多湿に弱い性質ですので、雨の日が続く梅雨の前に、混み合った葉を取り除くと、枯れることがありません。
鉢カバーに入れると、ガザニアの立派な鉢植えになります。
ガザニアの肥料
ガザニアの肥料は、春と秋に緩効性肥料を1ヵ月に1回、または液体肥料を1週間に1回ぐらい与えます。
ガザニアは肥料が切れないように注意が必要です。肥料が不足すると、花つきが悪くなります。
植え付け・植え替えした直後に肥料を与えることを避けますが、苗にあった肥料ですので、影響が小さいです。
苗から集めた肥料を再利用します。
株元から離れたところに、ピンセットで均等に並べて、
置き肥します。
ガザニアの小さな鉢植えに、肥料を置き肥しました。
ガザニアの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。
- 用土は普通の市販の培養土にパーライトを2~3割混ぜる。作る場合は赤玉土と腐葉土、パーライトを5:3:2で配合。
- 水遣りは、鉢の土乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春と秋に緩効性肥料、または液体肥料を与える。
- 植え付け・植え替えは、春の4月頃と秋の10月頃。
ガザニアは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
つぼみができ始めてから花が咲く時期は、雨に当たらない場所で管理するとよいです。
多湿に弱い性質ですので、梅雨頃に、葉を間引きして、風通しをよくします。
ガザニアの今後
11月21日に、ガザニアの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
花をキレイに咲いていますが、いつごろまで花が咲くか?確認します。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、11月の平均気温は13.8度になります。最高気温が17.8度、最低気温は10.2度。
まだ本格的に寒くありませんので、美しい花が期待できます。
ガザニアの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
同じキク科の植物を育てていますので、参考にして下さい。
0 件のコメント :
コメントを投稿