フローズンマムは、イソギク(磯菊)の選抜品種で、キク科キク属の耐寒性多年草です。日本が原産地になります。
学名は、Dendranthema pacificumで、花が咲く時期は、秋の9月~10月です。
周りの花びらのように見える舌状花と中心部分の黄色の筒状花は、マーガレットの花によく似て、華やかな花ですので、イソギクの花とは大きく異なります。
花の色は、白色とピンク色があります。茎の先端に、たくさんの花が咲きますので、1株でも豪華に見えます。花持ちがよく、花の色が少しずつ変化します。
フローズンマムの大きな特徴は、フチに細い白色の覆輪が入るシルバーリーフです。葉の形は楕円形で、羽状に分裂して、茎に互生します。
耐暑性、耐寒性が強く、育てやすいですので、毎年、秋に美しい花を楽しめます。
11月上旬に、ホームセンターで、フローズンマムの苗が、広告の品で安く販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトで、美しい花や葉を楽しみます。
フローズンマムの苗
フローズンマムの苗のラベルで、
花の色や形を確認して購入するとよいです。
花が咲いている苗でしたので、実物を見て、購入することができました。
「ピュアホワイト」と記載されていますので、花の色は白色です。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
フローズンマム
キク科 宿根草
シルバーリーフが美しい
カラーリーフタイプのマムです
寒さ暑さに強い宿根草なので
地植えでも元気に育ちます
毎年6月頃に15cm位の高さで
刈り込むと株が整って開花します
肥料を好むので涼しくなる9月頃
から緩効性肥料を株元にしっかり
と与えてください
フローズンマムの苗の草丈は15センチぐらい。草丈は小さいですが、大きな花がたくさん咲きます。
大きな鉢や地植えすると、草丈が20~50センチぐらいまで大きく成長します。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
フローズンマムの花は、茎の先端に、たくさんの大きな花が咲きます。
フローズンマムの
花は、
花びらのように見える舌状花と中心部分の黄色の筒状花唇で、1つの大きな
花になります。
花の大きさは、直径5センチぐらいです。
「ピュアホワイト」と記載されていますが、花の色はピンク色に見えます。フローズンマムは、花の色が変化して、個体差がある品種です。
つぼみがたくさんありますので、長期間、
花を楽しめる苗です。
苗を購入するときは、咲いている花が多い苗より、つぼみがたくさんある苗がおすすめです。花が咲く様子を楽しめ、長期間、花を観賞できます。
フローズンマムの葉は、フチに細い白色が入る覆輪があり、美しいシルバーリーフが、大きな特徴です。
葉の色は濃い緑色に見えます。季節や環境によって変化するのだろうか?育てながら確認します。
葉の厚みがありますので、耐暑性、耐寒性が強そうです。
葉の長さは、5センチぐらい。
フローズンマムの苗を選び方は、
葉の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです。
フローズンマムの小さな鉢植え
フローズンマムは、草丈が50センチぐらいまで成長する多年草です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、置くスペースが確保しやすく、管理が簡単になりますので、寒い冬に保護しやすいです。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、
植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
フローズンマムを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、フローズンマムを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、フローズンマムを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
フローズンマムの鉢植えは、草丈が20センチから50センチですので、4号(直径12センチ)~6号(直径18センチ)が、適した鉢のサイズになります。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の4号の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
フローズンマムの立派な
鉢植えになる予定です。
フローズンマムは、水はけと保肥性のよい弱酸性の用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で、育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土、ピートモスを5:3:2の割合で混ぜた用土が適しています。
ピートモスは、使う量が少なく、あまり使うことがありませんので、容量の小さな100均の商品を使っています。
いろいろな植物に使いましたが、問題なく使えています。
100均の商品ですが、袋の裏側に、
「水辺植物類などが分解、堆積し、泥炭化したものです。水もち、肥もちが良く酸性です。pH調整用としてもご利用いただけます。」
と記載されています。
赤玉土と
腐葉土、
ピートモスが均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
フローズンマムは、水はけがよい状態を好みますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れて、フローズンマムの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
フローズンマムの植え付け・植え替え
フローズンマムの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
フローズンマムの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~5月頃になります。
苗を掃除してキレイにする
購入したフローズンマムの苗のビニールポットの中に、肥料や枯れ葉がありますので、ピンセットで取り除いて掃除をします。
購入した苗には、土の上にたくさんの肥料があります。生産者の方が使用している肥料です。
肥料の状態がよいですので、ピンセットで集めて、再利用します。鉢に植え付け・植え替えをした後に、置き肥することにしました。
ビニールポットの中にあった肥料と枯れ葉を取り除きました。
苗は植え付け・植え替えをする前に、キレイな状態にするとよいです。
生産者の方が使用している
肥料ですので、問題なく育ちます。
苗のある肥料ですので、植え付け・植え替えした後でも、影響が少ないです。
ビニールポットから取り出す
ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
フローズンマムの苗を
鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
フローズンマムの苗をビニールポットから取り出すことができました。
フローズンマムの根鉢
フローズンマムの苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、側面は根の量は多くなく、鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。鉢の底だけに根がたくさんありますので、少し心配です。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
つぼみがあったり、花が咲いたりしている苗は、根鉢をあまり崩さないで、植え付け・植え替えをします。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、崩します。
サークリング現象によって、長く伸びた
根があります。
長く伸びた
根を
ハサミで切ります。
根を切るハサミは、土も一緒に切ることがありますので、刃が傷みます。葉や茎を切るハサミとは別にするために、100均で安いハサミを購入するとよいです。
根を切ることは、枯れる心配がありますが、長く伸びた
根は不要ですので、
植え付け・植え替えのときに、短く切ります。
根鉢の側面は土が固まっていますので、
竹串で崩します。
土を崩すことで、植え付け・植え替えした後に、根が成長しやすくなります。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
フローズンマムの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
フローズンマムを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土とピートモスを入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
フローズンマムの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
フローズンマムの管理
フローズンマムの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
フローズンマムの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1~2日1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように4~5日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
秋の花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が早く傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
フローズンマムは、日当たりのよい場所で管理します。暑い夏は、強い日差しで葉焼けしますので、西日が当たらない半日陰で管理します。
半日陰でも育てることができますが、枝が間延びして、花の数が減り、色も薄くなります。
花が咲いている時期は、雨が当たらないように管理します。花が傷むことがなく、長期間、花を楽しめます。
フローズンマムの葉の手入れ
フローズンマムの
小さな鉢植えは、大きな
葉がたくさんあります。
株元に近い下の
葉は、日当たりが悪くなりますので、
黄色に変色しやすく、元気がありません。
下の
葉を取り除くことで、株元の風通りがよくなり、病害虫の予防になります。
水遣りがしやすくなります。
大きな古い
葉は、色が少し悪いですので、ハサミで切り、取り除きました。
フローズンマムの小さな鉢植えは、葉が少なくなり、スッキリしました。
フローズンマムを支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
フローズンマムの小さな鉢植えは、草丈が15センチぐらいですが、大きな花や葉がたくさんありますので、支柱を使って、茎を支えて、倒れることを防ぎます。
小さな鉢植えですので、竹串を支柱として使うことができます。
竹串を鉢の底まで深く挿します。
葉が大きく、支柱が隠れますので、見栄えに影響は少ないです。
支柱を設置することで、茎の向きを修正することができます。
フローズンマムの小さな鉢植えは、枝の向きがよくなり、よい草姿になりました。
フローズンマムの肥料
フローズンマムの肥料は、春から秋に緩効性肥料を1ヵ月に1回ぐらい与えます。つぼみができ始めてから花が咲く秋には、リン酸を多く含む液体肥料を併用するとよいです。
フローズンマムは、花がたくさん咲きますので、肥料が切れないように、注意が必要です
植え付け・植え替えした直後に肥料を与えることを避けますが、苗にあった肥料ですので、影響が小さいです。
苗から集めた肥料を再利用します。
株元から離れたところに、ピンセットで均等に並べて、
置き肥します。
フローズンマムの小さな鉢植えに、肥料を置き肥しました。
フローズンマムの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土、ピートモスを5:3:2で配合。
- 水遣りは、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春から秋に緩効性肥料を置き肥で与える。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~5月頃。
フローズンマムは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
つぼみができ始めてから花が咲く時期は、雨に当たらない場所で管理するとよいです。
春から初夏に、摘心や切り戻しをすることで、草丈が大きくならないように管理できます。
花が咲き終わった後に、茎を短く切り戻すことで、株元にロゼット化した太い冬至芽が芽吹きやすくなります。寒い冬は、冬至芽の状態で冬越しをします。
フローズンマムの今後
鉢カバーに入れると、立派な鉢植えになります。
11月12日に、フローズンマムの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
つぼみがありますので、最初の目標は、花をキレイに咲かせることです。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、11月の平均気温は13.8度になります。最高気温が17.8度、最低気温は10.2度。
まだ本格的に寒くありませんので、美しい花が期待できます。
フローズンマムの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
同じキク科の植物を育てていますので、参考にして下さい。
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