カレンデュラは、キク科キンセンカ属(カレンデュラ属)で、一年草と多年草の品種があります。地方地中海沿岸が原産地です。
学名はCalendulaで、和名がキンセンカになります。ポット・マリーゴールドやカレンジュラと呼ばれることがあります。
ホームセンターや園芸店で販売されているカレンデュラの品種は、オフィシナリス種(トウキンセンカ)やアルベンシス種(ホンキンセンカ)が多いです。
オフィシナリス種(トウキンセンカ)は、花の大きさや形のバリエーションがたくさんあり、黄色やオレンジ色で中心部分が黒色の花が特徴です。
アルベンシス種(ホンキンセンカ)は一年草で、草丈が10センチぐらいと小さく、小さな花がたくさん咲く特徴があります。
花が咲く時期は、オフィシナリス種(トウキンセンカ)が3月~5月、アルベンシス種(ホンキンセンカ)は12月~5月で、鮮やかな黄色やオレンジ色の花が咲き続きます。
11月上旬に、園芸店で、カレンデュラの苗が安く販売されていましたので、購入して育てます。
カレンデュラの苗
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
冬知らず
冬の寒さに負けず、次々と花を咲かせる寒咲きキンセンカ。冬花壇に最適です。
開花期
11月~5月
用 途
グランドカバー、花壇、鉢植え
育て方のポイント
日当たりの良い所を好みますが土質を選びません。表土が乾いてから水を与えて下さい。耐寒性が強いので、ー15℃までは大丈夫です。
カレンデュラの苗の草丈は8センチぐらいです。
茎の先端から花茎が伸びて、花が咲いていますので、花までは10センチぐらいになります。
草丈が小さいことが購入した理由になります。小さな鉢植えで、いろいろな種類の植物をたくさん育てています。
カレンデュラは品種によって、草丈が10~60センチぐらいまでと、大きさに違いがありますので、確認しましょう。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
カレンジュラの
花は、
日が当たると花びらが開きます。天気が悪かったり、夜で暗かったりすると
花びらが閉じます。
美しい花を楽しむために、日がよくあたる場所で育てます。
まだ日が昇る前に早朝ですので、花びらが閉じています。
茎の先端から花茎が伸びて花が咲きます。
カレンデュラの
花の形は、たくさんの
花が集まって一つの
花を作る頭状花序で、周りの
花びらのように見える舌状花と、中心部分の筒状花になり、独特な匂いがあります。
購入したカレンデュラの苗は、小輪の「冬知らず」ですので、花の大きさは直径2センチぐらい。
品種によって花の大きさは直径2~12センチと異なります。
カレンデュラの葉は、細長くて先が尖り、元がやや広い披針形で、鈍鋸歯があり、茎に互生します。
カレンデュラの
葉の大きさは、長さが5センチぐらいです。
葉の幅は1センチぐらい。
カレンデュラの苗の選び方は、
葉の色がよく、間延びしていない、
節の間隔が小さいものがよいです。
咲いている花がたくさんある苗より、これから花が咲くつぼみがたくさんある苗がよいです。
カレンデュラの小さな鉢植え
カレンデュラは、大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
カレンデュラは一年草ですので、こぼれ種で翌シーズンも楽しみたい場合は、大きな鉢やプランターで育てるとよいです。
小さな鉢植えのコンパクトな株で、
カレンデュラの美しい
花を楽しむために、
直径9センチ(3号)で、育てることにチャレンジします。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
カレンデュラを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、カレンデュラを元気に育てることができます。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、カレンデュラを小さな鉢植えで育てることができます。
霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、カレンデュラを最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左から2号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。花が咲いて美しい時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。
カレンデュラの立派な鉢植えになる予定です。
カレンデュラの用土
カレンデュラは酸性の土壌を嫌う性質があり、水はけ(排水性)がよい用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に石灰を混ぜるとよいです。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土を使います。
赤玉土と
腐葉土が、均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
カレンデュラは、用土が常に湿った状態が続きますと、根腐れしますので、鉢底石を敷くとよいです。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで
用土を入れます。
植え付け・
植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
カレンデュラは、酸性の用土を嫌う性質ですので、石灰を使って中和します。
石灰は、100均でも販売されていますので、使う量が少ないときは便利です。
園芸に使う石灰は、苦土石灰と有機石灰があります。
苦土石灰は、植え付け・植え替えをする10日前ぐらいに、用土と混ぜてから使用します。
使用方法に、「種や苗を植え付ける前に、あらかじめ用土によく混ぜ込んでおきます。」と記載されています。
有機石灰は、アルカリ度が低いですので、酸性が強い土の中和には使えませんが、変化が穏やかなため、苗を
植え付け・植え替えをする直前でも、問題ありません。
有機石灰は、効果が強くないですので、
植え付け・植え替えをするときに、混ぜることができます。
使用方法に、「すぐに植え付けできます」と記載されていますので、安心です。
100均のマドラースプーンに1杯ぐらいの有機石灰を用土に混ぜます。小さじより小さいですので、3グラムになります。
説明書では、「1㎡あたり150g」と記載されています。
鉢は3号ですので、直径9センチになりますので、面積は0.045×0.045×3.14=0.006358…となり、およそ0.006㎡。
0.5グラムぐらいが適量になります。量が多いですが、有機石灰ですので、強いアルカリ性になることはありません。
有機石灰で、用土を中和して、カレンデュラの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
カレンデュラの植え付け・植え替え
カレンデュラの苗を鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
カレンデュラの植え付け・植え替えに適した時期は、10月~12月頃になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、
根が切れますので、穴から伸びた
根はハサミで切ります。
ビニールポットの底の穴から出た
根を取り除き、キレイになりました。
カレンデュラの苗を鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
カレンデュラの苗をビニールポットから取り出すことができました。
カレンデュラの根鉢
カレンデュラの苗をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
カレンデュラの根鉢の状態を確認すると、根の量は多く、底は土がなく根だけになります。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
カレンデュラの苗は、つぼみがあり、花が咲いていますので、根鉢を軽く崩すだけにしたほうが、花やつぼみが傷む心配がありません。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
枯れた葉や萎れた葉をハサミで切って、取り除きます。日が当たらない根元の葉もハサミで切り、取り除きました。
葉が少なくなり、風通しがよくなりました。病害虫の予防にもなります。
竹串を使って、
根鉢の底で固まっている
根を崩します。
根鉢の底を崩して、固まった
根をほぐしました。
根鉢の中心部分は、
根が多くないです。
土を崩しましたので、水はけがよくなります。
根鉢の側面は、土が固まっていますので、
竹串で崩します。
土を崩すことで、
植え付け・植え替えした後に、
根が成長しやすくなります。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
カレンデュラの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
カレンデュラを入れます。
スリット鉢の
段差まで
用土を入れますので、
根元の位置を確認します。高い場合は、
用土を減らします。低い場合は
用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土は入れないで、赤玉土の小粒だけにしました。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
カレンデュラの植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
カレンデュラの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
カレンデュラの水遣りは、乾燥に強い性質ですので、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
用土が常に湿った状態が続きますと、根腐れする可能性がありますので、水の与えすぎに注意が必要です。
春と秋は1~2日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ午前中に日が当たる場所に移動させます。
カレンデュラは、日当たりのよい場所で育てます。半日陰でも育てることができますが、茎が長く伸びて徒長しやすく、花の色が悪く、数が少なくなります。
耐寒性が強く、ー15度まで枯れることはありませんが、つぼみや花は、冷たい風や霜で傷みますので、注意が必要です。
カレンデュラの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土を7:3で配合。石灰で中和。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、秋から春に緩効性肥料を1ヶ月に1回、置き肥。
- 植え付け・植え替えは、10月~12月頃が適しています。
カレンデュラは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
耐寒性が強いですが、つぼみや花が傷まないように、冷たい風や霜に当たらないように管理します。
カレンデュラの今後
鉢カバーに入れると、
カレンデュラの立派な
鉢植えになります。
11月6日に、カレンデュラの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単です。
カレンデュラの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
同じキク科の植物を育てていますので、参考にして下さい
関連記事
0 件のコメント :
コメントを投稿