ユーフォルビア「ブラックバード」は、トウダイグサ科トウダイグサ属の常緑性多年草です。ヨーロッパが原産地になります。
学名は、Euphorbia x martinii ’Black Bird’、ユーフォルビア・マルティニの園芸品種で、濃い紫色の銅葉が特徴です。
花が咲く時期は4月~6月まで、花の色は黄色から黄緑色、花の形は花軸と苞が変形して杯状になった杯状花序と、トウダイグサ科特有の形状になります。小さな花が集まって咲く集散花序です。
10月下旬に、ホームセンターで、ユーフォルビア「ブラックバード」の苗が、値引き販売されていましたので、購入して育てます。
ユーフォルビアの種類
ユーフォルビア属は、2000種以上のたくさんの種類があります。大きく分けると3種類に分類されます。
ユーフォルビアの主な分類
多年草(一年草)は、美しい花や草姿が魅力で、個性的な花と葉の色や形があり、ポリクロマ種、キャラシアス種、キパリッシアス種などが、ホームセンターや園芸店で販売されています。
ユーフォルビア「ブラックバード」は、多年草のユーフォルビアです。
低木のユーフォルビアは、「ダイヤモンド・フロスト」や「白雪姫」などの美しい白い苞が花のように見える種類です。
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アフリカ大陸や中東、マダガスカルに分布する多肉植物のユーフォルビアは、柱形や球形、低木状などがあり、暑く乾燥した環境に適していますが、低温や過湿に弱い性質があります。
種類によって、同じユーフォルビア属であることが分からないぐらい特徴が異なりますが、白い樹液は、共通の特徴になります。
白い樹液が粘膜に触れると炎症が起きますので、肌に付着したら、石けんなどでキレイに洗い流しましょう。
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗のラベルで、
葉や
花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルは写真がなく、イラストですので、花の色や形が確認できませんでした。花が咲くように育てます。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
ユーフォルビア
ブラックバード
Euphorbia × martinii
'Black bird'
原 産 ヨーロッパ
樹 高 1m前後
育て方
置き場 日当たりの良い所から半日陰で育ちます。
水やり 水は土が乾いたらたっぷり与えてください。
肥 料 春と秋に与えてください。
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗の草丈は20センチぐらいです。
地植えすれば、草丈が1メートルぐらいまでと、大きく成長します。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
ユーフォルビア「ブラックバード」の葉は黒色を帯びた濃い紫色が特徴ですが、購入した苗は緑色です。
葉の色が緑色になる原因を調べましたが、分かりませんでした。暑い時期は、葉の色が緑色になりますが、10月下旬ですので、暑くないです。
日当りや肥料の影響の可能性がありますので、育てながら確認します。
ユーフォルビア「ブラックバード」の
葉の形は細長い線形、茎に互生します。
葉の長さが4センチぐらいです。
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗を選び方は、葉の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです。
購入した苗は、3つの株があります。
株分けできますが、葉のボリュームが少なくなり、寂しくなりますので、3つの株を1つの鉢に植え付け・植え替えをします。
ユーフォルビア「ブラックバード」の小さな鉢植え
ユーフォルビア「ブラックバード」は、地植えすると、草丈が1メートルぐらいまで大きく成長します。管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
耐寒性が弱いですが、屋外での冬越しにチャレンジしますので、小さな鉢植えは保護しやすいです。
ユーフォルビア「ブラックバード」を小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ユーフォルビア「ブラックバード」を元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、
植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ユーフォルビア「ブラックバード」を小さな鉢植えで育てることができます。
霜が降りる寒い冬は、室内などに移動させることで、ユーフォルビア「ブラックバード」を最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の4号の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲き、美しい時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ユーフォルビア「ブラックバード」の立派な鉢植えになる予定です。
ユーフォルビア「ブラックバード」の用土
ユーフォルビア「ブラックバード」は、多湿に弱い性質ですので、水はけ(排水性)がよい用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に、パーライトを2割ぐらい混ぜるとよいです。山野草専用の用土が適しています。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土、パーライトを5:3:2の割合で混ぜた用土を使います。
パーライトの代わりに軽石の小粒を使いました。
赤玉土と
腐葉土、
軽石が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
ユーフォルビア「ブラックバード」は、多湿に弱い性質ですので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れて、ユーフォルビア「ブラックバード」の鉢の準備ができました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ユーフォルビア「ブラックバード」の肥料
ユーフォルビア「ブラックバード」の肥料は、春の3月~5月と秋の10月頃に、少量の緩効性化成肥料を置き肥で与えます。
10月下旬ですので、植え付け・植え替えをするときに、緩効性化成肥料を元肥として与えることにしました。
元肥は、苗を植え付け・植え替えをするときに、用土に施す肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
数字が大きいほうが得した気分になりますが、肥料に弱い植物がありますので、注意が必要です。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
100均のマドラースプーンに1杯で約3グラム、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。
用土の上に
肥料を入れました。
根に肥料が直接、触れるとよくないですので、ピンセットを使って、軽く混ぜます。
肥料と用土を軽く混ぜて、元肥を施しました。
ユーフォルビア「ブラックバード」の植え付け・植え替え
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗を鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ユーフォルビア「ブラックバード」の植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~5月と秋の10月~11月になります。
ビニールポットから取り出す
ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗をビニールポットから取り出すことができました。
ユーフォルビア「ブラックバード」の根鉢
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ユーフォルビア「ブラックバード」の根鉢の状態を確認すると、根の量が普通で、鉢の底で根が巻くサークリング現象が、少し発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
苗は、倒れることを防ぐために
深植えされていることが多く、
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗は、
根元が3センチぐらい土の中に埋まっていました。
上向きに伸びた根を取り除き、根元がキレイになりました。
根元が見えるまで、表面の土を取り除くことで、
根鉢の高さが小さくなりましたので、
根鉢の底は軽く崩すだけにします。
根鉢の底は、水はけが悪く、根腐れしやすい場所になります。
根が密集して固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底を竹串を使ってほぐします。
根鉢の底を崩しました。
水はけがよくなり、根の成長が期待できます。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
ユーフォルビア「ブラックバード」の根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
ユーフォルビア「ブラックバード」を入れます。
スリット鉢の
段差まで
用土を入れますので、
根元の位置を確認します。高い場合は、
用土を減らします。低い場合は
用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れないで、赤玉土と軽石だけにしました。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。
赤玉土と軽石は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ユーフォルビア「ブラックバード」の植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
ユーフォルビア「ブラックバード」の苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ユーフォルビア「ブラックバード」の水遣りは、鉢の用土が乾いてから、水をたっぷり与えます。多湿に弱い性質ですので、水の与えすぎに注意が必要です。
小さな鉢植えですので、鉢を手で持ち上げることで、用土の乾き具合が確認できます。
春と秋は1~2日に1回、暑い夏は1日に1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
気温が高い時期の多湿に弱い性質ですので、夏でも乾かし気味に管理します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日が当たる場所に移動させます。
ユーフォルビア「ブラックバード」は、日当たりのよい場所で育てます。強い日差しにも強いです。
明るい日陰や半日陰でも育てることができますが、花の数が少なくなります。
耐寒性が強く、ー8度ぐらいまで大丈夫ですので、寒い冬でも保護の必要はありません。
支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
ユーフォルビア「ブラックバード」の小さな鉢植えは、樹高が20センチを少し超えています。苗が深植えされていましたので、樹高が大きくなりました。
葉がたくさんありますので、支柱を使って、幹を支えて、倒れることを防ぎます。
小さな鉢植えですので、割りばしを支柱として使うことができます。
割りばしを茎に沿って、鉢の底まで深く挿します。
ユーフォルビア「ブラックバード」は、3つの株がありますので、それぞれの株に
支柱を設置しました。
園芸用のビニールタイを使って、茎と割りばしを固定します。
寒い冬は風が強く吹きますので、植え付け・植え替えをした後は、支柱を設置するとよいです。
ユーフォルビア「ブラックバード」の育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。
- 用土は普通の市販の培養土に、パーライトを2割ぐらい混ぜる。作る場合は赤玉土と腐葉土、パーライトを5:3:2で配合。
- 水遣りは、鉢の用土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春から秋に緩効性肥料を置き肥で与える。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~5月と秋の10月~11月が適しています。
ユーフォルビア「ブラックバード」は特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春の3月~5月に植え替えをするとよいです。
剪定は、花が咲き終わった後に、花が咲いた茎を根元でハサミで切るとよいです。
ユーフォルビア「ブラックバード」の今後
10月30日に、ユーフォルビア「ブラックバード」の苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単です。
花が咲く春まで長いですが、葉の色がキレイな銅葉になるように管理します。
ユーフォルビア「ブラックバード」の今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
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