ネコノヒゲは、シソ科オルトシフォン属の多年草です。インドからマレー半島などの東南アジアが原産地になります。
耐寒性が弱く、日本の気候では、冬越しが難しいですので、一年草扱い、または非耐寒性多年草です。
学名は、Orthosiphon aristatusで、クミスクチンやオルソシホン、キャッツウイスカーと呼ばれることがあります。
花が咲く時期は6月~11月まで、初夏から秋まで長期間、花が咲きます。花の色は白色です。淡い青色やピンク色の花が咲く品種もあります。
茎の先端から、輪散花序を出して、つぼみができ、下のほうから花が咲き始めます。
花の形は、花びらが小さく目立ちませんが、雄しべと雌しべが長く伸び、上向きに反っていますので、ネコノヒゲのように見えることが、名前の由来です。
ネコノヒゲの葉や茎は、ミネラル成分を多く含みますので、葉や茎を焙煎した「クミスクチン茶」として販売されています。クミスクチンは、マレー語でネコノヒゲを意味します。
10月下旬に、ホームセンターで、ネコノヒゲの苗が、値引き販売されていましたので、購入して育てます。
ネコノヒゲの苗
ネコノヒゲの苗のラベルで、
葉や
花の色や形を確認して購入しましょう。
購入したネコノヒゲの苗は、ラベルに「ピンク」と記載されていますので、花の色が淡いピンク色です。
花言葉は、「楽しい家庭・貢献・進歩」になります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
シソ科
キャットウィスカー ピンク
学 名…Orthosiphon aristatus
原産地…東南アジア
草 丈…40cm~70cm
用 途…花壇、鉢植え
管理のポイント
日当り、風通し、水はけのよい場所で育てます。土の表面が乾きはじめてから水をたっぷり与えます。生育期間中は肥料を切らさないように与えてください。花が枯れた後は、その上の部分でカットして次の蕾を咲かせるようにしましょう。
ネコノヒゲの苗の草丈は7センチぐらいです。
地植えすれば、草丈が40センチ~70センチぐらいまでと、大きく成長します。
購入した苗は、ホームセンターで値引き販売されていましたので、花が終わり、切り戻していますので、草丈がとても小さいです。
1辺が8センチぐらいの四角いビニールポットに植えられています。
購入したネコノヒゲの苗は、茎の先端につぼみがあります。
10月下旬ですが、九州地方の福岡県ですので、最高気温は20度を超え、屋外でも花が咲く可能性が高いです。
鉢に植え付け・植え替えをして、花が咲くように育てます。
ネコノヒゲの葉は濃い緑色で、先が尖っている卵形、フチには鋸歯があり、対生または輪生します。
ネコノヒゲの葉の長さが3センチぐらいと小さいです。大きな株では、6センチ~9センチぐらいになります。
葉の幅は1.5センチぐらい。
ネコノヒゲの苗を選び方は、葉の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです。
ネコノヒゲの小さな鉢植え
ネコノヒゲは、地植えすると、草丈が40ンチ~70センチぐらいまで大きく成長します。管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
耐寒性が弱いですが、屋外での冬越しにチャレンジしますので、小さな鉢植えは保護しやすいです。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、
植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
ネコノヒゲを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ネコノヒゲを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ネコノヒゲを小さな鉢植えで育てることができます。
霜が降りる寒い冬は、室内などに移動させることで、ネコノヒゲを最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
葉が美しい時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ネコノヒゲの立派な鉢植えになる予定です。
ネコノヒゲの用土
ネコノヒゲは、水はけ(排水性)がよく、肥沃な用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土を使います。
赤玉土と
腐葉土が、均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れて、ネコノヒゲの鉢の準備ができました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ネコノヒゲの植え付け・植え替え
ネコノヒゲの苗を鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ネコノヒゲの植え付け・植え替えに適した時期は、4月頃になります。
ビニールポットから取り出す
ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
ネコノヒゲの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ネコノヒゲの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ネコノヒゲの苗にある肥料をピンセットを使って、取り除きました。
鉢に
植え付け・植え替えをした後に再利用しますので、鉢受け皿に集めます。
ネコノヒゲの根鉢
ネコノヒゲの苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ネコノヒゲの根鉢の状態を確認すると、根の量が普通で、鉢の底で根が巻くサークリング現象が、少し発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
つぼみがありますので、根鉢を軽く崩すだけにしたほうが枯れる心配がありません。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
茎の節から根が伸びていますので、ハサミで切ります。
根を取り除き、
根元がキレイになりました。
根元が見えるまで、表面の土を取り除くことで、
根鉢の高さが小さくなりましたので、
根鉢の底は軽く崩すだけにします。
根鉢の底は、水はけが悪く、
根腐れしやすい場所になります。
根が密集して固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底を竹串を使って崩して、サークリング現象で長く伸びた根をほどきます。
長く伸びた根が、たくさんあります。
長く伸びた
根をハサミで切りました。
根を切ることで、枯れることが心配になりますが、長く伸びた
根は不要ですので、切ります。
根鉢の側面は、竹串を使って、固まった土を軽くほぐします。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
ネコノヒゲの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
ネコノヒゲを入れます。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置を確認します。高い場合は、用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れないで赤玉土の小粒だけにしました。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の段差より少し下まで用土を入れます。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ネコノヒゲの植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
ネコノヒゲの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ネコノヒゲの水遣りは、鉢の表面が乾きはじめたら、水をたっぷり与えます。乾燥に弱い性質ですので、水切れに注意が必要です。
春と秋は1~2日に1回、暑い夏は1日に1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ午前中に日が当たる場所に移動させます。
ネコノヒゲは、日当たりのよい場所で育てます。夏は強い日差しが当たらない半日陰がよいです。
耐寒性が弱く、10度以上の気温が必要ですので、寒い冬は室内で保護します。
ネコノヒゲの肥料
ネコノヒゲは、生育期間中に
肥料を切らさないように管理します。
春と秋に、緩効性化成肥料を月に1度程度、置き肥するとよいです。
ネコノヒゲの苗のビニールポットにあった
肥料を再利用して、
置き肥します。
ピンセットを使って、株元から離して、均等に
肥料を並べます。
置き肥は、水遣りの水で肥料が少しずつ溶けることで、効果が長く続く特徴があります。
肥料不足で、葉が黄色に変色した場合は、効果が早い液体肥料がよいです。
ネコノヒゲの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは、土の表面が乾き始めたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春から秋に緩効性肥料を置き肥で与える。
- 植え付け・植え替えは、4月頃が適しています。
- 耐寒性が弱く、10度以上が必要です。
ネコノヒゲは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、5月~6月に植え替えをするとよいです。
耐寒性が弱く、冬越しには10度以上が必要になります。室内で管理すると安心できます。
ネコノヒゲの今後
10月29日に、ネコノヒゲの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、屋外での冬越しにチャレンジします。
ネコノヒゲ(キャッツウィスカー)の今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
同じシソ科で、花が美しい植物を育てていますので、参考にして下さい。
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