初恋草は、クサトベラ科レシュノルティア属の常緑性低木、または多年草です。オーストラリアやニューギニアが原産地になります。
学名は、Lechenaultiaで、レシュノルティア、レケナウルティア、レスケナウルティアと呼ばれることがあります。
花が咲く時期は、秋の10月~翌春の5月頃で、蝶のような形をした直径2センチぐらいの小さな花が咲きます。
品種改良が進み、花の色は、黄色、赤色、青色、白色、複色と、たくさんありますので、好みで選ぶとよいです。放射状に延びた枝の先端に、花が咲きます。
夏の暑さや多湿に弱い性質です。日本の気候では、夏越しが難しですので、夏は風通しの良い半日陰で管理します。
初恋草は、耐寒性がありますので、温暖な気候なら屋外で冬越しできます。霜や冷たい風に当てないように注意が必要です。
10月中旬に、ホームセンターで、初恋草の苗木が値引き販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな樹で、美しい実を楽しみます。
初恋草の苗木
初恋草の苗木のラベルで、
花の色や形を確認して、購入します。
「レディーパレット」と記載されています。初恋草の園芸品種で、正式名は「アキコレディーパレット」です。
花が大きくボール状で、咲き始めは
花びらがオレンジ色で、濃いピンク色に変化する品種になります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
開花期:10月~5月
アキコレディーパレット
用土と植え替えのポイント
市販の草花用の培養土では水持ちが良すぎて、根を傷めます。鹿沼土6/ピートモス3/腐葉土1の配合土を使っていただくか、サボテン用の土を使用して下さい。植え替えは根鉢を崩さないように植え替えを行って下さい。肥料は緩効性肥料を春から秋にかけて、2ヶ月に1度施します。
管理のポイント
光 :初恋草は特に光を好む花です。十分光が当たる場所に置いて下さい。
温 度:寒さに強い植物ですが、霜が直接当たらないようにして下さい。
水遣り:鉢土の表面が乾いてからたっぷり与えます。冬の気温が低い時期は、必ず天気の良い日の午前中に与えます。受け皿に水をためたままにすると、根が傷んでしまうので、注意が必要です。
初恋草の苗木の樹高は12センチぐらい。
地植えすると、樹高が30センチ~60センチぐらいまで大きく成長します。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
直径10.5センチ、3.5号のプラスチック製のポットに植えられています。
初恋草の苗木は、ホームセンターで値引き販売されていましたので、
花が終わっています。
花が咲く期間が、秋から翌春までと長期間ですので、花がら摘みをすれば、大丈夫です。
少し萎れていますが、1輪だけ
花が咲いています。
花の色は濃いピンク色です。
花の大きさは、直径2センチぐらい。小さな花が可愛らしいです。
初恋草の葉は、長細く小さいです。
つぼみがありますので、花が咲くことが期待できます。
初恋草の花がら摘み
初恋草の苗木は、ホームセンターで値引き販売されていましたので、花が咲き終わっています。
花を取り除く花がら摘みをすることで、もう一度、花が咲く可能性が高くなります。
萎れた
花をそのままにしておくと、
灰色カビ病が発生しやすくなりますので、こまめに
花がら摘みをするとよいです。
初恋草の
花がら摘みは、花茎をハサミで切るだけですので、簡単です。
コンパクトな株にする場合は、枝をハサミで切るとよいです。
花がら摘みをして、萎れた
花がなくなりましたので、
初恋草の苗木がキレイになりました。
初恋草の剪定
初恋草の剪定をする時期は、花が咲き終わる頃の3月~5月が適しています。
長く伸びた枝を短くハサミで切る「切り戻し」をします。ポイントは、葉が残るように切ることです。
枝がたくさんあり、横に広がっていますので、株の幅が大きいですので、
剪定をします。
枝を根元で切る「間引き剪定」は、いつでもできます。
株元から枝がたくさん伸びていて、
風通しが悪いですので、枝を減らします。
外側に広がって伸びる枝をハサミで切って、
剪定しました。
初恋草の肥料
初恋草の
肥料は、
春と秋に緩効性肥料を2ヵ月に1回ぐらい与えます。
初恋草は、オーストラリアやニューギニアが原産のオージープランツです。オージープランツは、リン酸を含む肥料が適さない植物があります。
リン酸をあまり含まない油粕を置き肥するとよいです。
購入した初恋草の苗木には、たくさんの肥料があります。生産者の方が使用している肥料です。
肥料の状態がよいですので、
初恋草の苗木を鉢に
植え付け・植え替えをした後に、
置き肥することにしました。
生産者の方が使用している肥料ですので、問題なく育ちます。
初恋草の小さな鉢植え
初恋草は、樹高が30センチ~60センチぐらいまで成長する常緑低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ポットの状態のままで、鉢に入れると、植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
初恋草を小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、初恋草を元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、初恋草を小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の4号の陶器の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が美しい時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
初恋草の立派な鉢植えになる予定です。
初恋草の用土
初恋草は、酸性の用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されているサボテンや多肉植物用の培養土が適しています。
作る場合は、鹿沼土の小粒とピートモス、腐葉土を6:3:1の割合で混ぜた用土が適しています。
鹿沼土は、ミニ盆栽でもよく使いますので、硬質小粒を使いました。
ピートモスは、使う量が少なく、あまり使うことがありませんので、容量の小さな100均の商品を使っています。
いろいろな植物に使いましたが、問題なく使えています。
100均の商品ですが、袋の裏側に、
「水辺植物類などが分解、堆積し、泥炭化したものです。水もち、肥もちが良く酸性です。pH調整用としてもご利用いただけます。」と記載されています。
鹿沼土とピートモス、腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
初恋草は、多湿を嫌いますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れて、初恋草の鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
初恋草の植え付け・植え替え
初恋草の苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串、食器のナイフです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
初恋草の植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~5月になります。
10月上旬ですが、まだ暖かい日が多く、植え付け・植え替えの時期ではないですが、根の状態を確認するために、植え付け・植え替えをします。
ポットから取り出す
最初に、ポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
鉢と土の隙間にナイフを入れ、そのまま1周させます。
根詰まりしていますと、ナイフを1周させることができませんので、一度抜き、別の場所に入れます。
園芸用の専用の道具である「植え替えナイフ」「スパチュラ」がありますが、食器のナイフで代用できます。
100均のナイフですが、ステンレス製ですので、さびにくく、強度があります。
初恋草の苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
株元を手でつかみ、ゆっくり引っ張れば、簡単に取り出すことができます。
上向きに引っ張って、ポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
初恋草の苗木をポットから取り出すことができました。
初恋草の根鉢
初恋草の苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、根の量は多くなく、少し心配になります
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
初恋草は、根鉢をあまり崩さないほうが、枯れる心配がありません。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
初恋草の苗木は、ホームセンターで値引き販売されていましたので、長期間、店頭に並べられて、コケや雑草があります。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、初恋草の苗木は、根元が1.5センチぐらい土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
上向きに伸びている根がありますので、ハサミで切ります。
根元がキレイな状態になりました。
根元が見えるまで、表面の土を取り除くと、
根鉢の高さが半分ぐらいに、小さくなりました。
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、崩します。
水はけがよくなり、多湿になりませんので、初恋草が枯れる心配がなくなります。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
初恋草を
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、ピートモスと腐葉土を入れずに、鹿沼土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の段差まで用土を入れます。
初恋草の苗木を鉢に植え付け・植え替えをすることができ、小さな鉢植えが完成しました。
初恋草の管理
初恋草の苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
初恋草の水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
多湿に弱いため、水の与え過ぎに注意が必要です。乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
初恋草は、日が当たりがよい場所で育てます。真夏は西日が当たらないように管理するとよいです。
耐寒性はやや弱く、霜が当たらないように管理します。小さな鉢植えですので、室内で管理しやすいです。
高温多湿に弱いですので、梅雨や秋の長雨のときは、雨が当たらない、風通しのよい場所がよいです。
支柱で支える
植え付け・
植え替えをした後は、
根が張っていませんので、
風が強く吹くと倒れることがあります。
初恋草の
鉢植えは、樹高14センチぐらいと小さいですが、枝がたくさんありますので、
支柱を使って、幹を支えて、倒れることを防ぎます。
小さな鉢植えですので、
竹串を
支柱として使うことができます。
正面を決めて、裏側に
竹串を挿せば、幹の陰に隠れて、あまり目立ちません。
鉢カバーに入れると、立派な初恋草の鉢植えになります。
肥料を与える
10月中旬と、
初恋草の
花が咲く時期になりますので、
肥料を与えます。
苗木に、たくさんあった肥料を再利用します。
ピンセットを使って、鉢の土の表面に並べて
置き肥します。
株元から離して、均等になるように肥料を置き肥しました。
初恋草の育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 酸性の用土を好む。サボテン用の培養土が適しています。作る場合は、鹿沼土、ピートモス、腐葉土を6:3:1の割合で混ぜる。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に緩効性肥料を少量与えます。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~5月頃が適しています。
初恋草は基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、1~2年に1回、春に植え替えをします。
高温多湿に弱いですので、夏は半日陰、梅雨などの長雨のときは、雨の当たらない管理します。
初恋草の今後
10月15日に、初恋草の苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは、簡単な保護で大丈夫ですが、夏はとても暑く、夏越しが難しいです。
つぼみがたくさんありますので、水切れに注意して、美しい花が咲くように管理します。
1年間の育てる様子を記録します。
いろいろなオージープランツを育てています。育て方に少しコツがありますので、参考にして下さい。
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