ユーパトリウム・チョコレートは、キク科アゲラティナ属の耐寒性多年草です。北アメリカが原産地、マルバフジバカマの園芸品種になります。
学名は、Ageratina altissima 'Chocolate'で、アゲラティナ・アルシッシマ・チョコレート(チョコラータ)、銅葉フジバカマ、シソバフジバカマと呼ばれることがあります。
ユーパトリウムは、最近の分類ではコノクリニウム属になりますので、属が違います。以前の分類から、ホームセンターや園芸店で、ユーパトリウムとして販売されています。
ユーパトリウム・チョコレートの花が咲く時期は9月~10月の秋です。花茎が長く伸びて、先端に散房花序ができ、たくさんの小さな花を咲かせます。
花の大きさは直径7~8ミリぐらいの筒状花で、先端が深く5裂しています。雌しべの柱頭が2つに分かれ、長く伸びていますので、目立ちます。
ユーパトリウム・チョコレートの葉は、先端が尖った卵形で、フチに鋸歯があり、茎に対生します。
葉の色は暗い紫色で、茎も同じような色であることが、別名の銅葉フジバカマの由来です。
10月中旬に、ホームセンターで、ユーパトリウム・チョコレートの苗が値引き販売されていましたので、購入して育てます。
ユーパトリウム・チョコレートの苗
ユーパトリウム・チョコレートの苗のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルの写真でなく、絵ですので、雰囲気はわかりますので、正確な花の色や形は不明です。
以前の学名であるEupatorium rugosum 'Chocolate'が記載されています。
「夏にはチョコレート色の葉・茎、
秋には白い花が楽しめる
丈夫な宿根草です。」
と説明があります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
ユーパトリウム・チョコレート
夏にはチョコレート色の葉・茎、秋には白い花が楽しめるフジバカマの銅葉品種。
大株になると、高さ1m、幅1mほどになるので、花壇や庭の植え込みに使うと適度なボリュームと美しい葉の色が周囲の植栽の引き立て役になります。
用 途
花壇、鉢植え
管理方法
水はけを日当たりの良いところを好みます。水やりは土の表面が乾いたらたっぷり与えてください。冬に地上部が枯れた時、株元でカットすると春には新芽が出てきます。
ユーパトリウム・チョコレートの苗の草丈は20センチぐらいです。
ユーパトリウム・チョコレートは地植えすると、草丈が1メートルぐらいまで大きく成長します。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
購入した
ユーパトリウム・チョコレートの苗には、
つぼみがありますので、美しい
花が期待できます。
苗を購入するときは、花が咲いているものより、つぼみがたくさんあるものがよいです。花が咲く様子を楽しむことができます。
ユーパトリウム・チョコレートの
葉の裏は茶色です。表の葉脈も茶色になります。
ユーパトリウム・チョコレートの
葉は先端が尖った卵形で、フチに鋸歯があり、
葉の長さが6センチぐらいです。
葉の幅は4センチぐらい。
ユーパトリウム・チョコレートの苗を選ぶときは、葉の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです。
左の鉢は、フジバカマです。雰囲気が少し似ています。
フジバカマの育て方を詳しく書いた記事がありますので、参考にして下さい。
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葉を比べると、フジバカマの葉は、深く3裂して、葉が3つあるように見え、長細いです。
ユーパトリウム・チョコレートの葉は丸く、マルバフジバカマの園芸品種であることが分かります。
ユーパトリウム・チョコレートの小さな鉢植え
ユーパトリウム・チョコレートは地植えすると、草丈が1メートルぐらいまで大きく成長します。管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
ユーパトリウム・チョコレートを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ユーパトリウム・チョコレートを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ユーパトリウム・チョコレートを小さな鉢植えで育てることができます。
霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、ユーパトリウム・チョコレートを最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ユーパトリウム・チョコレートの立派な鉢植えになる予定です。
ユーパトリウム・チョコレートの用土
ユーパトリウム・チョコレートは、水はけ(排水性)がよい用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土を使います。
赤玉土と
腐葉土が、均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れて、ユーパトリウム・チョコレートの鉢の準備ができました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ユーパトリウム・チョコレートの植え付け・植え替え
ユーパトリウム・チョコレートの苗を鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ユーパトリウム・チョコレートの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~4月になります。
10月中旬と、植え付け・植え替えの時期ではなく、つぼみがありますので、根鉢を軽く崩して、植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
ユーパトリウム・チョコレートの苗を鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ユーパトリウム・チョコレートの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ユーパトリウム・チョコレートの根鉢
ユーパトリウム・チョコレートの苗をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ユーパトリウム・チョコレートの根鉢の状態を確認すると、根の量は多くなく、少し心配になります。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根の量が多くないですので、根鉢を軽く崩すだけにしたほうが枯れる心配がありません。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根元に近いところに、
葉がありますので、ハサミで切って、取り除きます。
根元に近いところの
葉は、日当たりが悪く、黄色の変色したり、
水遣りで土が跳ねて付着したりしますので、取り除くとよいです。
根鉢の底は、水はけが悪く、根腐れしやすい場所になります。
竹串を使って、固まった土をほぐします。
長く伸びた
根がありますので、ハサミで切りました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
ユーパトリウム・チョコレートの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
ユーパトリウム・チョコレートを入れます。
スリット鉢の
段差まで
用土を入れますので、
根元の位置を確認します。高い場合は、
用土を減らします。低い場合は
用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ユーパトリウム・チョコレートの植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
ユーパトリウム・チョコレートの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ユーパトリウム・チョコレートの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は朝と夕方の1日に2回、寒い冬は、地上部が枯れて休眠していますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ午前中に日が当たる場所に移動させます。
ユーパトリウム・チョコレートは、日当たりのよい場所で育てます。半日陰でも育てることができますが、茎が長く伸びて徒長しやすく、花の色が悪く、数が少なくなります。
支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
完成した
ユーパトリウム・チョコレートの
小さな鉢植えは、
草丈が20センチぐらい。
コンパクトですので、いろいろな場所に飾ることができます。
支柱を使って、幹を支えて、倒れることを防ぎます。
小さな鉢植えですので、竹串を支柱として使うことができます。
竹串を鉢の底まで深く挿して、
茎に沿わせるとよいです。
竹串を挿すことで、葉の向きを修正できます。バランスがよくなるようにしました。
正面を決めて、陰になるところに竹串を挿せば、あまり目立ちません。
ユーパトリウム・チョコレートの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春と秋に緩効性肥料を置き肥で与える。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~4月が適しています。
ユーパトリウム・チョコレートは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春の3月~4月に、株分けをして植え替えをするとよいです。
花が終わり、寒い冬になると地上部が枯れますので、地際で切ります。暖かくなった春に芽吹き、毎年、美しい花が楽しめます。
ユーパトリウム・チョコレートの今後
10月14日に、ユーパトリウム・チョコレートの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、10月中旬ぐらいから涼しくなり、花が咲く時期になります。
最初の目標は、美しい花を咲かせることです。
ユーパトリウム・チョコレートの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
更新しました。
ユーパトリウム・チョコレートの花
11月7日、撮影。
ユーパトリウム・チョコレートの苗を鉢に植え付け・植え替えをしてから、約3週間が経過しました。
緑色のつぼみが、白色になり、膨らみ始めました。
小さな
つぼみがたくさんありますので、開花が楽しみです。
11月11日、撮影。
ユーパトリウム・チョコレートの花が咲きました。
ユーパトリウム・チョコレートは、
茎の先端に散房花序ができ、とても小さな
花を咲かせます。
花の大きさは直径7~8ミリぐらいの筒状花です。先端が深く5裂していますので、花びらのように見えます。
雌しべの柱頭が2つに分かれ、長く伸びていることが、大きな特徴です。
ユーパトリウム・チョコレートの苗を鉢に植え付け・植え替えをしてから、花が咲くまでは、約1ヵ月間ぐらいでしたので、花を楽しみしながら育てることができました。
次の更新は、花が終わった後の管理を予定しています。
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