マンデビラは、キョウチクトウ科チリソケイ属(マンデビラ属)の熱帯植物、常緑のツル植物です。中央アメリカからアルゼンチンが原産地になります。
学名は、Mandevillaで、以前の属名であるデプラデニアと呼ばれることがあります。
花が咲く時期は、春から秋と長期間であることが特徴です。花の色は、ピンク色だけでしたが、園芸品種が増えて、白色や赤色、白色からピンク色に変化する品種などがあります。
ツル植物ですので、フェンスやトレリス、ネットに絡ませたり、あんどん仕立ての鉢植えで、美しい花を楽しめます。
耐寒性が弱く、10度以下になると枯れることがありますので、寒い冬は室内で管理します。
10月上旬に、園芸店で、マンデビラの苗木が安く販売されていましたので、購入しました。
鉢に植え付け・植え替えをして、小さな鉢植えで育てます。
マンデビラの苗木
マンデビラの苗木のラベルには写真がなく、
花の色や形を確認することができません。
「ディアマンティーナ」と記載されています。
マンデビラ「ディアマンティーナ」は、DHIM社の商品で、KANEYAのホームページで以下のように紹介されています。
これまでのマンデビラのイメージを覆す花つき・花上がりの良さ。強健種。黄色、ピンク、白、赤の全4色展開。
参考サイト
花の色が、黄色、ピンク、白、赤と4色ありますが、何色か?わかりません。花が咲くまでの楽しみになります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に、簡単に用途や栽培方法が記載されています。
マンデビラ
ディアマンティーナシリーズ
鮮やかさ、花持ち、花つき抜群!!
これまでの「マンデビラ」のイメージを覆す強健種。
黄色、ピンク、白、赤の全4色展開。
冬場:室内
開花期:5月~11月ごろ
地植え/鉢植え
日当たり良好な場所
表土が乾いたら、春~秋:タップリ、冬:控えめ
液肥1000倍 成長期、月3回
マンデビラの苗木の樹高は、20センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、3メートルになります。
ツルが30センチ以上に長く伸びています。
直径10.5センチ、3.5号のプラスチック製のポットに植えられています。
マンデビラの葉は、光沢のある濃い緑色で、美しいです。
葉の長さは、5センチぐらい。
葉の幅は3センチぐらい。
マンデビラの苗木の選び方は、葉に変色がなく、節の間隔が小さい、元気な苗木を選びましょう。
マンデビラの小さな鉢植え
マンデビラは、樹高が3メートルぐらいまで成長します。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
マンデビラを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、マンデビラを元気に育てることができ、植え替えが2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、マンデビラを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径70.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の陶器の鉢が、サイズが4号で、鉢カバーとしてピッタリです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
マンデビラの立派な鉢植えになる予定です。
マンデビラの用土
マンデビラは、水はけがよい用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
マンデビラの植え付け・植え替え
マンデビラの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串、食器のナイフです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
マンデビラの植え付け・植え替えに適した時期は、春の4月~6月になります。
10月上旬ですが、まだ暖かい日が多く、植え付け・植え替えの時期ではないですが、根の状態を確認するために、植え付け・植え替えをします。
ポットから取り出す
最初に、ポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
鉢と土の隙間にナイフを入れ、そのまま1周させます。
根詰まりしていますと、ナイフを1周させることができませんので、一度抜き、別の場所に入れます。
園芸用の専用の道具である「植え替えナイフ」「スパチュラ」がありますが、食器のナイフで代用できます。
100均のナイフですが、ステンレス製ですので、さびにくく、強度があります。
マンデビラの苗木を鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
マンデビラの苗木をポットから取り出すことができました。
マンデビラの根鉢
マンデビラの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、側面は根の量は多いですが、底は根がほとんどありません。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
マンデビラは、根鉢をあまり崩さないほうが、枯れる心配がありません。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
上向きに伸びている根がありますので、ハサミで切ります。
根元の
葉もハサミで切って、取り除きました。
マンデビラなどのキョウチクトウ科の植物は、強い毒性を持っています。
枝・葉・花・根・樹液すべてに含まれ、経口毒ですので、口にすることに注意する必要があります。
白い樹液で、かぶれることがありますので、園芸用のグローブや手袋するとよいです。
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底を竹串を使ってほぐします。
根鉢の底を崩しました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
マンデビラを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差の少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。
軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
たくさんの植物を育てていますので、水遣りはジョウロではなく、ホースにつなげた散水ノズルでしています。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
マンデビラの苗木を鉢に植え付け・植え替えをすることができ、小さな鉢植えが完成しました。
マンデビラの管理
マンデビラの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
マンデビラの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
マンデビラは、日が当たりがよい場所で育てます。真夏は西日が当たらないように管理するとよいです。
耐寒性は弱く、10度までですので、寒い冬は室内で管理します。小さな鉢植えですので、室内で管理しやすいです。
マンデビラの剪定
マンデビラのツルが長く伸びていますので、
剪定をします。
剪定は、一通り
花が咲き終わったときにするとよいです。
剪定すると、白い樹液がでます。マンデビラは、ツル・枝・葉・花・根・樹液すべてに含まれ、経口毒ですので、口にすることに注意する必要があります。
剪定したツルや枝、葉は、ゴミとして処分します。燃やした煙にも毒が含まれますので、注意して下さい。
白い樹液で、かぶれることがありますので、園芸用のグローブや手袋するとよいです。
樹高は、20センチぐらいと小さいですが、ツルが長く伸びています。
マンデビラの剪定するために必要な道具は、ハサミです。
ツルや枝は固くなく、細いですので、100均の園芸ハサミで大丈夫です。
ツルの根元を
ハサミで切ります。
葉の少し上で、ハサミで切ることがポイントです。葉の付け根から、新しい葉が芽吹きます。
枝の先端が伸びて、ツルになります。
枝の先端を切ることで、樹高が大きくならないようにする「芯止め」の作業になります。
長く伸びたツルを
剪定して、枝の先端を「芯止め」しました。
マンデビラの
小さな鉢植えは、
樹高が15センチぐらいと、とても小さくなりました。
マンデビラの育て方のポイント
- 日当たりの良い場所で育てる。真夏は西日を避ける。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春から秋まで緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、春の4月~6月。
- 剪定は、花が咲き終わった後が適しています。
マンデビラは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
マンデビラの今後
10月12日に、マンデビラの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
マンデビラの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、美しい花を咲かせることです。10月中旬と花が咲く時期が終わりますが、温暖な気候ですので、花が咲く可能性があります。
同じツル植物を育てていますので、参考にして下さい。
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