ヨウシュコバンノキは、コミカンソウ科ブレイニア属の熱帯植物で、常緑性低木です。南洋諸島が原産地になります。
学名は、Breynia nivosaで、スノーブッシュと呼ばれることがあります。
ヨウシュコバンノキの特徴は、丸い小判型の斑入りの葉です。新しく芽吹いた葉は、鮮やかな斑入りで美しいですが、その後は緑色が増えます。
熱帯植物ですので、耐暑性は強く、耐寒性が弱いですので、ホームセンターや園芸店では、寒い冬は室内で保護するため、鉢花として販売されています。
10月上旬に、園芸店で、ヨウシュコバンノキの苗木が、販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな樹で、美しい葉を楽しみます。
ヨウシュコバンノキの苗木
ヨウシュコバンノキの苗木の樹高は30センチ以上あります。
ヨウシュコバンノキは、樹高が1.5メートルぐらいまで大きく成長します。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
1辺が8センチぐらいのビニールポットに植えられています。
購入した
ヨウシュコバンノキの苗木は、幹の太さが根元で、直径4ミリぐらいと細いです。
葉の幅は2センチぐらい。
ヨウシュコバンノキの苗木の選び方は、葉に変色がなく、節の間隔が小さい、元気な苗木を選びましょう。
ヨウシュコバンノキの小さな鉢植え
ヨウシュコバンノキは、樹高が1.5メートルぐらいまで成長する常緑性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
ヨウシュコバンノキを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、ヨウシュコバンノキを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ヨウシュコバンノキを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
葉が美しくなる時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ヨウシュコバンノキの立派な鉢植えになる予定です。
ヨウシュコバンノキは、水はけがよく、通気性のある用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
ヨウシュコバンノキの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ヨウシュコバンノキの植え付け・植え替え
ヨウシュコバンノキの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ヨウシュコバンノキの植え付け・植え替えに適した時期は、暖かくなった春の4月~5月頃になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ヨウシュコバンノキの苗木を鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ヨウシュコバンノキの苗木をビニールポットから取り出すことができました。
ヨウシュコバンノキの根鉢
ヨウシュコバンノキの苗木をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、根が多いです。白い根は新しく、黒色の根は腐敗しています。
根鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生していますので、長く伸びている根がありますので、根を切る必要があります。
小さなビニールポットで、長期間、育てられていますので、根詰りしていることが多いです。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
10月上旬と、植え付け・植え替えの時期でないですので、根鉢をあまり崩さないほうがよいです。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくく、使いやすいです。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
ヨウシュコバンノキの苗木は、深植えされていましたので、幹から根が生えています。
「二段根」と呼ばれる状態で、下の幹や根が腐ることがあり、植物の悪い影響があります。
幹から生えた根をハサミで切って、取り除きます。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、ヨウシュコバンノキの苗木は、根元が1センチぐらい土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根元が見えるまで、
根鉢の表面の土を崩すと、
根鉢の高さが小さくなりました。
根鉢の底は、根が密になり固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底を
竹串を使って崩します。固まっている
根をほぐします。
鉢の底で巻いて、長く伸びた
根を
ハサミで切りました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、長く伸びた不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩したヨウシュコバンノキを用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
用土をスリット鉢の段差の少し下まで入れました。
ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ヨウシュコバンノキの
小さな鉢植えが完成しました。
ヨウシュコバンノキの管理
ヨウシュコバンノキの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ヨウシュコバンノキの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。水切れに注意が必要です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ヨウシュコバンノキは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。暑い夏は、西日が当たらない半日陰で、水切れを防ぎます。
半日陰でも育てることができますが、寒さに弱い性質ですので、冬は日が当たる場所がよいです。
耐寒性が弱く、5度以下になると枯れることがありますので、寒さが厳しい地域は、室内などで、保護すると安心できます。
落葉して、葉がなくなっても、根が枯れてなければ、暖かくなった春に芽吹いて復活しますので、水遣りを続けることをよいです。
支柱で支える
植え付け・
植え替えをした後は、
根が張っていませんので、
風が強く吹くと倒れることがあります。
深植えされていましたので、樹高が少し高くなりました。
小さな鉢植えですので、割りばしを支柱として使うことができます。
割りばしを鉢の底まで深く挿します。
正面を決めて、裏側に
竹串を挿せば、幹の陰に隠れて、あまり目立ちません。
ヨウシュコバンノキの育て方のポイント
- 日当たりから半日陰で育てる。寒さに弱いです。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春から秋まで月に1回、緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、5月~7月が適しています。
- 剪定は、5月や10月に、伸びた枝を切り戻す。
ヨウシュコバンノキの特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
耐寒性が弱く、冬は室内で保護すると安心です。
鉢植えは、1~2年ぐらいに1回、植え替えをします。水遣りのときに水が抜けなくなったり、葉の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。
ヨウシュコバンノキの今後
10月4日に、ヨウシュコバンノキ「ソコラコ」の苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、屋外での冬越しにチャレンジします。夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。
ヨウシュコバンノキの今後の様子はこの記事を更新します。
1年間の育てる様子を記録します。
いろいろな熱帯植物を育てていますので、参考にして下さい。
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