ゼラニウムは、フウロソウ科テンジクアオイ属の常緑性多年草です。南アフリカのケープ地方が原産地になります。
学名は、Pelargonium Zonal Groupです。
花が咲く時期は四季咲き性ですので、適した気温であれば、いつでも花を楽しめます。日本の気候では、春と秋によく咲きます。
花の形は、一重咲きや八重咲きがあり、花茎を伸ばして、小さな花がボール状に、たくさん咲きます。
葉の形は円形で、フチに不規則な切れ込みと鋸歯があり、葉柄が長く互生します。茎は多肉質で、乾燥に強く、多湿に弱い性質です。
花が終わって寒くなると枯れる一年草、冬越しして、花を毎年楽しめる多年草、低木など、いろいろの品種があります。
10月上旬に、ホームセンターで、ゼラニウムの苗が値引き販売されていましたので、購入して育てます。
ゼラニウムの苗
ゼラニウムの苗のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
花の色は、白色、赤色、ピンク色、紫色、複色と豊富ですので、好みの色を選ぶとよいです。
「スーパーゼラニウム チャンピオン」と記載されています。Hakusan(ハクサン)の苗で、ホームページで、特徴や育て方が詳しく書いてあります。
参考サイト
病気に強く、真夏でも花を楽しめるゼラニウムです。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
スーパーゼラニウム チャンピオン
レッド(ゾナール系)
●強健ハイブリットゼラニウム!
●夏でも株が生育し、秋にはさらに株が充実!
●長期間花を楽しめる! ●大きな花房!
分類:フウロソウ科テンジクアオイ属 学名:Pelargonium hybrid
耐 性 半耐寒性多年草 最低温度 約ー3℃まで
開花期 早春~晩秋
草丈・株幅 草丈:40~50cm 株幅:50~60cm
主な用途 花壇、プランター・鉢植え、ハンギング
植えつけ 65cmプランターに1~2ポットが目安です。
用土と元肥 水はけのよい土に緩効性肥料を与えてください。
置き場所 1日中日のよくあたる場所、または午前中に日がよくあたり午後は木陰のような日陰になる場所に置いてください。
水やり 過湿に注意して乾かし気味に管理し、与えるときはたっぷり与えてください。
追 肥 緩効性の置き肥を1ヵ月に1回程度、液肥(1,000~2,000倍)を1~2週間に1回程度与えてください。
上手に育てるポイント!
肥料不足に注意し、液肥を欠かさず与えます。花がら摘みはこまめに行うことで、病気を予防できます。また、茎が伸びてきたら、全体の1/3を残して切り戻してください。
ゼラニウムの苗の草丈は8センチぐらいです。
草丈が小さいことが購入した理由になります。小さな鉢植えで、いろいろな種類の植物をたくさん育てています。
ゼラニウムの草丈は、20センチから1メートルぐらいと、品種によって大きく異なります。購入するときは、草丈を確認するとよいです。
購入した「スーパーゼラニウム チャンピオン」は、草丈が40~50センチになります。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
購入した
ゼラニウムの苗は、新しい
葉が芽吹いています。
ホームセンターで、値引き販売されていた苗ですが、問題はありません。10月上旬と、これから花が咲くまで大きく育てるには、時期が少し遅いです。
ゼラニウムの苗の
葉は、黄色に変色することなく、
葉の状態はよいです。
ゼラニウムの
葉は円形で、フチに鋸歯があります。大きな
葉で、長さが5センチぐらいです。
ゼラニウムの苗を選ぶときは、葉の色がよく、間延びしていない、節の間隔が小さいものがよいです。
ゼラニウムの小さな鉢植え
ゼラニウムは、大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ゼラニウムの鉢のサイズは、苗よりも二回り大きなサイズで、15センチ(5号)~21センチ(7号)ぐらいが適しています。
小さな鉢で、コンパクトな株で、
ゼラニウムの美しい
花を楽しむために、
直径10.5センチ(3.5号)で、育てることにチャレンジします。
ビニールポットの状態のままで、鉢に入れると、
植え付け・植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
ゼラニウムを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ゼラニウムを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ゼラニウムを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、ゼラニウムを最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の4号の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ゼラニウムの立派な鉢植えになる予定です。
ゼラニウムの用土
ゼラニウムは、水はけ(排水性)がよく、弱アルカリ性の用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に石灰を混ぜるとよいです。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土を使います。
赤玉土と
腐葉土が、均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで
用土を入れて、
ゼラニウムの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
ゼラニウムは、弱アルカリ性の用土を好みますので、石灰を使って中和します。
石灰は、100均でも販売されていますので、使う量が少ないときは便利です。
園芸に使う石灰は、苦土石灰と有機石灰があります。
苦土石灰は、植え付け・植え替えをする10日前ぐらいに、用土と混ぜてから使用します。
有機石灰は、アルカリ度が低いですので、酸性の強い土の中和には使えませんが、変化が穏やかなため、苗を植え付け・植え替えをする直前でも、問題ありません。
有機石灰は、効果が強くないですので、
植え付け・植え替えをするときに、混ぜることができます。
100均のマドラースプーンに1杯ぐらいの有機石灰を用土に混ぜます。小さじより小さいですので、3グラムになります。
説明書では、「1㎡あたり150g」と記載されています。
鉢は3.5号ですので、直径10.5センチになりますので、面積は0.0525×0.0525×3.14=0.00865…となり、およそ0.009㎡。
1.5グラムぐらいが適量になります。量が多いですが、有機石灰ですので、強いアルカリ性になることはありません。
有機石灰で、用土を中和します。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ゼラニウムの植え付け・植え替え
ゼラニウムの苗を鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ゼラニウムの植え付け・植え替えに適した時期は、春の4月~6月と秋の9月になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
ゼラニウムの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ゼラニウムの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ゼラニウムの根鉢
ゼラニウムの苗をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ゼラニウムの根鉢の状態を確認すると、根の量は少なく、少し心配になります。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
10月上旬と、植え付け・植え替えの時期ではないですので、根鉢を軽く崩すだけにしたほうが枯れる心配がありません。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、水はけが悪く、
根腐れしやすい場所になります。
根鉢の底を崩して、固まった土をほぐしました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
ゼラニウムの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
ゼラニウムを入れます。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置を確認します。高い場合は、用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ゼラニウムの植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
ゼラニウムの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ゼラニウムの水遣りは、多湿に弱い性質ですので、鉢の土がよく乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。冬は乾かし気味にします。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ午前中に日が当たる場所に移動させます。
ゼラニウムは、日当たりのよい場所で育てます。半日陰でも育てることができますが、茎が長く伸びて徒長しやすく、花の色が悪く、数が少なくなります。
長期間、雨が当たると、葉や花が腐ることがありますので、梅雨や秋の長雨の時期は、雨が当たらない軒下などで管理します。
ゼラニウムの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。真夏は西日を避ける
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土を7:3で配合。石灰で中和。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春と秋に緩効性肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、春の4~6月、秋の9月が適しています。
ゼラニウムは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
根の成長がよく、根詰りしやすいですので、鉢植えは、2~3年で、植え替えると安心できます。
ゼラニウムの今後
10月3日に、ゼラニウムの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、屋外で冬越しできるか?確認します。
最初の目標は、美しい花を咲かせることです。
ゼラニウムの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
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