コウシュンカズラの育て方:「ミリオンキッス」は半ツル性で鮮やかな黄色の花が咲く品種


 
コウシュンカズラ 育て方
コウシュンカズラは、キントラノオ科トリステラティア属の熱帯性の植物です。マレーシアなどの熱帯アジアからオーストラリアにかけて広く分布します。

学名は、Tristellateia australasiaeで、台湾の南端近くに位置する都市である「恒春」が名前の由来で、コウシュンカズラを漢字で書くと「恒春葛」です。

コウシュンカズラが咲く時期は、初夏の6月~秋の10月頃になります。熱帯性の植物ですので、気温が高いと、いつでもが咲きます。

ツル性の樹で、ツルが長く伸び、たくさん枝分れしますので、熱帯の地域では生垣として利用されることが多いです。

熱帯性の植物ですので、耐暑性は強く、耐寒性が弱いですので、ホームセンターや園芸店では、寒い冬は室内で保護するため、鉢花として販売されています。

9月下旬に、ホームセンターで、コウシュンカズラ「ミリオンキッス」の苗木が、値引き販売されていましたので、購入して育てます。

小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな樹で、美しいを楽しみます。



コウシュンカズラの苗木

コウシュンカズラ 苗木
コウシュンカズラの苗木のラベルで、の色や形を確認します。

「ミリオンキッス」と記載されています。半ツル性で、樹高が小さく、コンパクトな株で、鮮やかな黄色の小さなが楽しめる品種です

ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。

植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。


ラベルの裏
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。

キントラノオ科
コウシュンカズラ
ミリオンキッス

学 名…Tristellateia australasiae
樹 高…2m~3m
開花期…6月~10月
用 途…鉢植え

管理のポイント
熱帯性のつる性樹木で、暑さに強く、寒さが苦手。育成期はしっかり太陽にあて、水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと。特に夏はよく与え、冬は乾かし気味に。肥料は春~秋の育成期、液体肥料や固形肥料を適宜与えます。つるが伸びすぎたら切り戻しましょう。









コウシュンカズラ 樹高
コウシュンカズラの苗木の樹高は20センチぐらい。

コウシュンカズラの樹高は、品種によって異なります。「ミリオンキッス」は、半ツル性ですので、ツルが長く伸びることがなく、地植えしても、樹高が2~3メートルぐらいまでと小さい品種です

ツル性の品種は、ツルが樹木やフェンスなどに絡ませながら、長く伸びますので、10メートルぐらいまで、大きく成長します。

小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。


ビニールポット
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。


コウシュンカズラ 花
購入したコウシュンカズラの苗木は、が咲いていますので、の色や形を確認することができました。


鮮やかな黄色
コウシュンカズラは、鮮やかな黄色で、花びらは5枚です


花の大きさ
の大きさは、直径1.5センチぐらい。長く伸びた花柄に、たくさんの小さな花が咲きます。


葉の長さ
丸みを帯びた濃い緑色のも気に入りました。の長さは、3センチぐらいと小さいです。


葉の幅
の幅は1.5センチぐらい。


花柄
購入したコウシュンカズラの苗木は、が咲き終わった花柄があります

ホームセンターの店頭では、が咲いた状態で販売されることが多く、が咲き終わると売れ残ってしまいます。

売れ残った苗木を値引き販売するホームセンターや園芸店がありますので、ありがたいです。


つぼみ
コウシュンカズラの苗木は、つぼみがありますので、が咲く可能性があります。

値引き販売されていた10個ぐらいの苗木から、つぼみがあるものを選びました。

コウシュンカズラの苗木の選び方は、に変色がなく、節の間隔が小さい、元気な苗木を選びましょう



コウシュンカズラの小さな鉢植え

コウシュンカズラ 鉢植え
コウシュンカズラ「ミリオンキッス」は、樹高が2~3メートルぐらいまで成長する半ツル性の植物です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます

小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。

日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。


スリット鉢
コウシュンカズラ小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。

スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。

スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。

MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます


雰囲気
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。


八角形
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。

ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。

根詰りすることがなく、コウシュンカズラを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。


スリット
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。

スリットにより、が光を浴びて伸びなくなることで、底でを巻くサークリング現象を防ぎます


ウォータースペース
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。

段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。

植物の成長によいスリット鉢を使うことで、コウシュンカズラ小さな鉢植えで育てることができます。

日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます


3号
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります


鉢の高さ
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。


鉢のサイズ
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)。

苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。


デザイン性
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。


鉢カバー
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。が美しくなる時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。


立派な鉢植え
コウシュンカズラの立派な鉢植えになる予定です。



コウシュンカズラの用土

コウシュンカズラ 用土
コウシュンカズラは、水はけがよく、通気性のある用土が適しています

ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。

作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土7:3の割合で混ぜた用土が適しています。


均一
赤玉土腐葉土が均一になるように混ぜます。


鉢底石
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。


土入れ
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。

園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。


3分目
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れて、コウシュンカズラの鉢の準備ができました。

植え付け植え替えは、最初に鉢の準備をします

土の中にあるは乾燥しやすいですので、短時間で植え付け植え替えをする必要があります。



コウシュンカズラの植え付け・植え替え

植え付け・植え替え
コウシュンカズラの苗木を、鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串です。

鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け植え替え用に購入するとよいです。

コウシュンカズラ植え付け植え替えに適した時期は、暖かくなった春の4月~5月頃になります



ビニールポットから取り出す

底 確認
最初に、底を確認します

がたくさん出ていますと、引っかかってポットから取り出すことができません。

がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。


横向き
コウシュンカズラの苗木を鉢受け皿の中に、横向きに置きます。


底の角
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。

手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。


取り出す
コウシュンカズラの苗木をビニールポットから取り出すことができました。



コウシュンカズラの根鉢

コウシュンカズラ 根鉢
コウシュンカズラの苗木をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。

根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、と土が固まって見えている状態のことです。


根鉢の状態
根鉢の状態は、が少ないです。白いは新しく、黒色のは腐敗しています。

値引き販売されていた苗木は、小さなビニールポットで、長期間、育てられていますので、根詰りしていることが多いですが、が少なく、少し心配です。


三分の一
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えすることが基本です。

9月下旬と、植え付け・植え替えの時期でないですので、根鉢をあまり崩さないほうがよいです。



根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備

表面の土
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります

植え付け植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。

ホームセンターで、値引き販売されていた苗木ですので、長期間、店頭に並び、表面は汚れています。


根元
竹串を使って、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。

竹串は素材が竹ですので、適度な硬さでを傷つけにくく、使いやすいです。

公園などにある大きな樹は、の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります


深植え
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、コウシュンカズラの苗木は、根元が1センチぐらい土の中に埋まっていました。

も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。

鉢に植え付け植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう


根鉢の高さ
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を崩すと、根鉢の高さが小さくなりました。


根鉢の底
根鉢の底は、軽く崩すだけにします。

根鉢の底は、が密になり固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、の成長がよくありませんので、軽く崩します。


根鉢の底 竹串
根鉢の底を竹串を使って崩します。固まっているをほぐします。


根鉢の底 根
根鉢の底で固まっていたをほぐしました。


根鉢 準備
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。

枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、長く伸びた不要なは取り除きます。

根鉢を崩して、鉢に植え付け植え替えをする準備ができました。



鉢に植え付け・植え替えをする

鉢に入れます
根鉢を崩したコウシュンカズラ用土を入れて準備した鉢に入れます。


根元の位置
根元の位置を確認します。

スリット鉢段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します

高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。


水通り
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。


赤玉土
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。

根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。


隙間
の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。

赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。


段差
用土スリット鉢段差の少し下まで入れました。

ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。


軽石
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。


散水ノズル
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。

雨や水遣りで土が跳ねて、に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。


鉢植え 完成
コウシュンカズラ小さな鉢植えが完成しました。


飾る
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。



コウシュンカズラの管理

水遣り
コウシュンカズラの苗木を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

コウシュンカズラ水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。

春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。

寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。

寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。


明るい日陰
植え付け植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

コウシュンカズラは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。暑い夏は、西日が当たらない半日陰で、水切れを防ぎます。

半日陰でも育てることができますが、ツルが徒長したり、が少なくなったりしますので、注意が必要です

耐寒性が弱く、寒さが厳しい地域は、落葉することがありますので、室内や霜が当たらない軒下などで、保護すると安心できます。

落葉して、がなくなっても、が枯れてなければ、暖かくなった春に芽吹いて復活しますので、水遣りを続けることをよいです。



支柱で支える

支柱
植え付け植え替えをした後は、が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります

つぼみがあり、が咲きますので、倒れやすいです。深植えされていましたので、樹高が少し高くなりました。

小さな鉢植えですので、竹串支柱として使うことができます。


深く挿す
竹串を鉢の底まで深く挿します。


ビニールタイ
園芸用の緑色のビニールタイと固定します。


幹の影
正面を決めて、裏側に竹串を挿せば、幹の陰に隠れて、あまり目立ちません。



コウシュンカズラの花がら摘み

花柄
購入したコウシュンカズラの苗木は、ホームセンターで値引き販売されていましたので、が咲き終わり、花柄が残っています。


花がら摘み
が咲き終わった花柄を根元でハサミで切り、花がら摘みをします。


花柄 取り除く
花柄を取り除きました。


葉の付け根
の付け根から芽吹いていますので、が咲く可能性があります。


すべての花柄
すべての花柄をハサミで切り、花がら摘みが終わりました。


コンパクトな株
花柄をハサミで切ることで、樹高が小さくなり、コンパクトな株で、鉢カバーに入れると、立派なコウシュンカズラ鉢植えになります。



コウシュンカズラの育て方のポイント

  • 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
  • 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
  • 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は春から秋まで月に1回、緩効性化成肥料を置き肥。
  • 植え付け植え替えは、春の4月~5月。
  • 剪定は、4月下旬に、伸びたツルを切り戻す。

コウシュンカズラの特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

耐寒性が弱く、冬は室内で保護すると安心です。

鉢植えは、2~3年ぐらいに1回、植え替えをします水遣りのときに水が抜けなくなったり、の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。



コウシュンカズラの今後

コウシュンカズラ 今後
9月23日に、コウシュンカズラ「ミリオンキッス」の苗木を鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは保護の必要がなく簡単ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。


育てる様子
コウシュンカズラ「ミリオンキッス」の今後の様子はこの記事を更新します

つぼみがありますので、最初の目標は、鮮やかな黄色のを咲かせることです。

1年間の育てる様子を記録します。


同じツル性の植物を育てていますので、参考にして下さい。
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