ジュズサンゴ(数珠珊瑚)は、ヤマゴボウ科リヴィナ属の常緑性多年草で、中南米の熱帯地方が原産地です。
多年草ですが、寒さに弱いですので、一年草扱いになります。
学名はRivina humilisで、ハトペリーと呼ばれることがあります。赤い実が、数珠のように連なっていることが、ジュズサンゴの名前の由来です。
花が咲く時期は6月~10月と長く、小さな花をたくさん咲かせます。
花の大きさは直径3ミリぐらい、4枚ある萼片が大きく開いていますので、花びらのように見えます。花の色は、薄紅色から白色です。
花が終わると、結実して、小さな赤色の実がなります。花と実を同時に楽しめることが大きな特徴です。
ジュズサンゴの葉は、卵形で、先が少し尖っていて、茎に互生します。
9月中旬に、園芸店で、ジュズサンゴの苗が販売されていましたので、購入して育てます。
ジュズサンゴの苗
ジュズサンゴの苗のラベルで、
花や
実の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルの写真は
実だけです。購入した苗は、
花が咲き、
実もありますので、現物を確認することができました。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
ジュズサンゴ
ビーズベリー
Rivina humilis(リヴィナ・フミリス)
ヤマゴボウ科
北アメリカ南部~中央・南アメリカ原産
実の時期 6月~10月頃
寒さには強い方です。
大変丈夫な植物です。
食べられません。
ジュズサンゴの苗は、ビニールで覆われていましたので、取り除くと、枝が左右に広がり、大きな株になります。
半ツル性ですので、枝が長く伸びます。
ジュズサンゴの苗の草丈は、長く伸びた花茎の先端まで30センチぐらいです。
ジュズサンゴは、庭植え(地植え)すると、草丈が、1メートルぐらいに大きく成長します。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
黄色やピンク色の実の園芸品種が、ホームセンターや園芸店で販売されていることがあります。
実の大きさは、5ミリ以下と小さく、たくさんの実が連なってつきます。
つぼみがたくさんありますので、花と実を楽しむことができます。
ジュズサンゴの小さな鉢植え
ジュズサンゴは、大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ジュズサンゴを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ジュズサンゴを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。ジュズサンゴの苗は、3号(直径9センチ)のビニールポットですので、一回り大きな鉢です。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ジュズサンゴを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、ジュズサンゴを最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の4号(直径12センチ)の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ジュズサンゴの立派な鉢植えになる予定です。
ジュズサンゴの用土
ジュズサンゴは、水はけ(排水性)、水もちがよい用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土を使います。
酸性の土壌を好みますが、普通の培養土でも問題なく育てることができます。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
ジュズサンゴの植え付け・植え替え
ジュズサンゴの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ジュズサンゴの植え付け・植え替えに適した時期は、暖かくなった春になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
ジュズサンゴの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ジュズサンゴの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ジュズサンゴの根鉢
ジュズサンゴの苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ジュズサンゴの根鉢の状態を確認すると、根の量は普通で、細い根がたくさんあります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。白い根が少なく、状態は普通です。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
ジュズサンゴの根元に
葉が、たくさんありますので、ハサミで切り、取り除きます。
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、水はけが悪く、
根腐れしやすい場所になります。
竹串で
根をほぐし、土を取り除き、新しい
用土になることで、水はけがよくなり、
根腐れの心配がなくなります。
ジュズサンゴの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
ジュズサンゴを入れます。
スリット鉢の
段差まで
用土を入れますので、
根元の位置を確認します。高い場合は、
用土を減らします。低い場合は
用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに
用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。
用土に隙間ができないように、
竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
仕上げに、表面の土は
軽石を敷きます。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ジュズサンゴの植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
ジュズサンゴの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ジュズサンゴの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は落葉して休眠していますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ午前中に日が当たる場所に移動させます。
ジュズサンゴは、日当たりのよい場所で育てます。半日陰でも育ちますが、花が少なくなります。
支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
支柱を使って、幹を支えて、倒れることを防ぎます。
小さな鉢植えですので、竹ひごを支柱として使うことができます。
竹ひごを鉢の底まで深く挿します。
ジュズサンゴは、半ツル性で枝が長く伸びますので、支柱で支えるとよいです。
ジュズサンゴの育て方のポイント
- 日当たりのよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春から秋に、2ヵ月に1回、緩効性肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、暖かくなった春が適しています。
- 寒さに弱いので、冬は室内で保護する
ジュズサンゴは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
寒くなると、葉が枯れますが、根が生きていれば、暖かくなった春に葉が芽吹き、復活します。
鉢植えは根詰りしないように、2年に1回、植え替えをします。
ジュズサンゴの今後
9月17日に、ジュズサンゴの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。
ジュズサンゴの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
0 件のコメント :
コメントを投稿