サザンクロス(クロウエア)は、ミカン科クロウエア属の半耐寒性の常緑低木です。オーストラリア原産になります。
学名はCroweaで、クロウエアが正式の名前ですが、星形の花が咲くことから、サザンクロス(南十字星)の流通名で、ホームセンターや園芸店で販売されています。
花が咲く時期は、5月~11月で、暑さが厳しい夏は、花が少なくなり、花の色が薄くなります。花の色は、白色とピンク色があり、花びらが5枚ある星形です。
9月上旬に、ホームセンターで、サザンクロスの苗木が値引き販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな樹で、長期間、美しい花を楽しみます。
サザンクロスの苗木
サザンクロスの苗木のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
購入した苗木は、花が咲いていましたので、現物で確認することができました。「Crowea saligna」と記載されていますので、クロウエア・サリグナになります。
サザンクロスは、クロウエア・サリグナ(Crowea saligna)とクロウエア・エクサラータ(Crowea exalata)の2種類が、よく販売されています。
購入した苗木は、サリグナですので、エクサラータより葉の幅が広い特徴があります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
クロウエア
ミカン科:クロウエア属
原産地:オーストラリア
育て方のポイント
日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。
用土は乾かない様にたっぷりと水を与えて下さい。市販の用土を使用し、2~3週間に一度、液肥を与えて下さい。
四季咲きですので、伸びすぎた枝を適度に切り戻しをすると、春と秋に花が咲きます。
冬は霜の当たらない、凍らない場所で管理して下さい。
サザンクロスの苗木の樹高は30センチぐらい。
地植えしても、樹高が70センチぐらいまでしか成長しません。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
花が咲いている苗木は、花の数や状態で選ぶことが多いですが、葉に変色がなく、濃い緑色で元気な苗木を選びましょう。
苗木の状態がよいと、花は次々と咲きます。つぼみがたくさんある苗木を選びました。
4~5輪の花が咲いています。花びらが5枚の小さな星形の花が美しく、小さな鉢植えがよく似合う樹です。
花の直径は2センチ以下と小さく、たくさん咲くことが特徴になります。
小さな細長い
葉も気に入りました。
葉の長さは、2センチぐらいと小さいです。
ミカン科の樹ですので、葉をもむと柑橘系の香りがします。
左の鉢は、同じミカン科、オーストラリア原産のボロニア「ピナータ」です。
花の雰囲気も似ていますが、ボロニアは、花が咲く時期が貼るだけになります。
ボロニア「ピナータ」の育てる様子を詳しく書いた記事がありますので、参考にして下さい。
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購入した
サザンクロスの苗木は、
つぼみがたくさんありますので、秋の花が楽しめます。
サザンクロスの小さな鉢植え
サザンクロスは、樹高が70センチぐらいまで成長する常緑性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
サザンクロスを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、サザンクロスを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、サザンクロスを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径70.5センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
サザンクロスの立派な鉢植えになる予定です。
サザンクロスは、水はけ、水もちがよい酸性の用土が適しています。
鹿沼土の小粒、ピートモスを1:1の割合で混ぜた用土が適しています。
鹿沼土とピートモスが均一になるように混ぜます。
鹿沼土は、ミニ盆栽でもよく使いますので、硬質小粒を使いました。
ピートモスは、使う量が少なく、あまり使うことがありませんので、容量の小さな100均の商品を使っています。
いろいろな植物に使いましたが、問題なく使えています。
100均の商品ですが、袋の裏側に、
「水辺植物類などが分解、堆積し、泥炭化したものです。水もち、肥もちが良く酸性です。pH調整用としてもご利用いただけます。」
と記載されています。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
サザンクロスは、多湿を嫌いますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
サザンクロスの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
サザンクロスの植え付け・植え替え
サザンクロスの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
サザンクロスの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月頃です。
9月上旬と、植え付け・植え替えの時期ではありません。つぼみがある状態や花が咲いている苗木は、根鉢を崩さないで、一回り大きい鉢に植え替えます。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
サザンクロスの苗木を鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
サザンクロスの苗木をポットから取り出すことができました。
サザンクロスの根鉢
サザンクロスの苗木をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、根がたくさんあります。白い根は新しく、茶色の根は腐敗しています。小さいポットですので、土のない外側に、根がたくさんあります。
サザンクロスの根鉢の底を観察すると、鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生しています。
根詰りに近い状態ですので、植え付け・植え替えをする必要があります。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
花が咲き始めている苗木ですので、根鉢を崩さないほうがよいです。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
ホームセンターで、値引き販売されていた苗木ですので、長期間、店頭に並び、表面は雑草が生えています。
竹串を使って、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくく、使いやすいです。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、サザンクロスの苗木は、根元が3センチぐらい土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根元が見えるまで、
根鉢の表面の土を崩すと、
根鉢の高さが半分ぐらいまで小さくなりました。
根鉢の底は、軽く崩すだけにします。
根鉢の底は、根が密になり固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底を
竹串を使って崩します。固まっている
根をほぐします。
鉢の底で巻いて、長く伸びた
根を
ハサミで切りました。
花が咲き始めている苗木は、根鉢を崩さないで、一回り大きい鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、根鉢を崩しても大丈夫になります。
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
サザンクロスを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、
根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、鹿沼土の小粒だけにしました。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。
サザンクロスの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
サザンクロスの管理
サザンクロスの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
サザンクロスの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
多湿と乾燥に弱いため、水切れ、水の与え過ぎに注意が必要です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
サザンクロスは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。暑い夏は、西日が当たらない半日陰で、風通しのよい場所で管理します。
耐寒性が弱いですので、寒さが厳しい地域は、室内で保護すると安心できます。暖地でも、南向きの日当たりのよい、冷たい風が当たらない場所で、管理して下さい。
サザンクロスは常緑性ですが、耐寒性・耐暑性が弱いですので、管理をしっかりする必要があります。
支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
つぼみがたくさんあり、花が咲きますので、倒れやすいです。深植えされていましたので、樹高が少し高くなりました。
小さな鉢植えですので、割りばしを支柱として使うことができます。
割りばしを鉢の底まで深く挿します。
正面を決めて、裏側に
割りばしを挿せば、幹の陰に隠れて、あまり目立ちません。
鉢カバーに入れると。立派なサザンクロスの鉢植えになります。
苗木が深植えされていましたので、少し樹高が高くなりました。花が咲き終わった後に剪定をして、コンパクトな樹高にします。
サザンクロスの育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 水はけ、通気性のよい酸性の用土。鹿沼土とピートモスを1:1で配合。
- 水遣りは表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、花が咲く時期に、液体肥料を与える。
- 植え付け・植え替えは、春の3月頃。
サザンクロスの育て方は、難しいとされますが、特別な方法はありません。
水切れ、水の与え過ぎによる多湿に、注意すれば枯れることはありません。水切れすると、復活できません。
耐寒性・耐暑性が弱く、冬は室内で保護、夏は半日陰の涼しい場所で管理します。
鉢植えは、2年ぐらいに1回、植え替えをします。水遣りのときに水が抜けなくなったり、葉の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。
花が終わったら、すぐに花柄摘みをします。同時に剪定をします。枝を半分ぐらいに切り戻します。
サザンクロスの今後
9月10日に、サザンクロスの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
花が咲いている苗木ですので、
根鉢を崩さないで、
植え付け・
植え替えをすることが基本です。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは保護の必要がなく簡単ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。
サザンクロスの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、ピンク色の星形の小さな花で、満開にすることです。
1年間の育てる様子を記録します。
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