雲竜ツゲは、モチノキ科モチノキ属の常緑性低木です。イヌツゲの園芸品種で、枝が、くねくねと曲がりながら伸びることが大きな特徴になります。
学名は、Ilex crenata で、雲竜イヌツゲやスパイラルドラゴンと呼ばれることがあります。
ツゲとは種類が異なります。見分け方は、ツゲは葉が対生ですが、イヌツゲや雲竜ツゲは互生です。
初夏の5月~6月に、小さな花が咲きますが、観賞向きでなく、美しい葉を楽しむ樹になります。
雲竜ツゲの樹高は、地植えして成長すれば、1~2メートルぐらいまで大きくなります。
9月中旬に、ホームセンターで、雲竜ツゲの苗木が安く販売されていましたので、購入しました。
雲竜ツゲの苗木
雲竜ツゲの苗木のラベル。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に、簡単に用途や栽培方法が記載されています。
雲龍ツゲ
スパイラルドラゴン
Crenataf ballata
モチノキ科モチノキ属 マメツゲ
原産:日本
用 途
寄せ植え、ガーデニング
特徴と育て方
耐寒性、耐陰性があり丈夫な植物です。日当たりがよく、水はけのよい肥沃な用土に植え付けてください。剪定はとくに必要ありませんが、樹形を整えたい場合は、春先に剪定してください。肥料は2月と9月に固形肥料を株元に与えます。土が乾いたら水を与えて下さい。
雲竜ツゲの苗木の樹高は、40センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、1~2メートルぐらいになります。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
雲竜ツゲの苗木の選び方は、葉が変色してなく、元気で状態がよく、節の間隔が小さいことです。
雲竜ツゲの小さな鉢植え
雲竜ツゲは、樹高が1~2メートルぐらいまで成長する常緑性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
雲竜ツゲは駄温鉢で育てます。準備した駄温鉢の直径12センチ、4号のサイズ。
駄温鉢は、素焼鉢を高温で焼き締めています。素焼鉢より用土の水分が蒸発しにくく、保水性がある鉢になります。
鉢の底に大きな穴がありますので、水はけがよいです。
鉢の高さは10センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単です。
用土が底の穴から流れ出ないように、鉢底ネットを設置します。
鉢底ネットは、針金で固定すると、
植え付け・植え替えのときに、ずれる心配がなくなります。
2本の先端を鉢の底から出して、針金を鉢の底に沿って折り曲げます。
雲竜ツゲの苗木は、樹高が40センチと大きいですので、樹を鉢に固定するための針金をセットします。
30センチぐらいの長さに切った針金を半分に折り曲げます。
樹を固定するための針金をセットすることができました。
雲竜ツゲの用土
雲竜ツゲは、水もちがよく、腐植質に富んだ肥沃な用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
水はけ(排水性)がよくなるように、鉢底石を敷きます。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
雲竜ツゲの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
雲竜ツゲの植え付け・植え替え
雲竜ツゲの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミと竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
雲竜ツゲの植え付け・植え替えに適した時期は、春の4月~6月、秋の9月~10月になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
雲竜ツゲの苗木を鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
雲竜ツゲの根鉢
雲竜ツゲの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
雲竜ツゲの根鉢の状態を確認すると、根の量は多く、太い根が長く伸びています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢を崩して、根をたくさん切ると、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
雲竜ツゲの苗木を
用土を入れて準備した鉢に入れます
根元の位置を確認します。
駄温鉢のフチより少し下まで用土を入れますので、根元の位置がフチになるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
鉢にセットした針金で、
雲竜ツゲの苗木の
根を固定します。
鉢が持ち上がるぐらいに、しっかり固定できていますので、
風が強く吹く日でも、樹が動く心配がありません。
鉢の高さの8分目ぐらいまで用土を入れました。根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
雲竜ツゲの小さな鉢植えが完成しました。
雲竜ツゲの管理
雲竜ツゲを植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
雲竜ツゲの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
雲竜ツゲは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。日差しが強い夏は、葉焼けしますので、日陰がよいです。
雲竜ツゲの育て方のポイント
- 日当たり・水はけの良い場所で育てる。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は2~3月頃に寒肥として、緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは春の4月~6月、秋の9月~10月。
- 剪定は春から秋に、刈り込む。
雲竜ツゲは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
耐寒性が強く、マイナス20度までですので、保護の必要はありません。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
雲竜ツゲの今後
9月14日に、雲竜ツゲの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候になります。
雲竜ツゲの今後の様子はこの記事を更新します。
1年間の育てる様子を記録します。
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