西洋ニンジンボク・プルプレア(ミツバハマゴウ)は、クマツヅラ科ハマゴウ属の半耐寒性の半常緑、または落葉性低木です。沖縄や中国、オーストラリアに自生します。
学名は、Vitex trifolia 'Purprea'で、銅葉ニンジンボク、ニンジンボク・プルプレア、ビテックスなどと呼ばれることがあります。
ミツバハマゴウ(三葉浜栲)の園芸品種で、葉の表が緑色、裏が薄紫色と美しいですので、花だけでなく、カラーリーフとして楽しめる樹です。
花が咲く時期は、8月~10月、淡い青紫色の美しい花が、枝の先端にたくさん咲きます。
9月上旬に、ホームセンターで、西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木が値引き販売されていましたので、購入しました。
鉢に植え付け・植え替えをして、小さな鉢植えで育てます。
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木のラベルで、
葉や
花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に、簡単に用途や栽培方法が記載されています。
西洋ニンジンボク(ミツバハマゴウ)プルプレア
クマツヅラ科/半耐寒性半常緑低木
開花期 8~10月
草 丈 1~3m
出会った瞬間に魅了されてしまう美しい葉は、表が緑で、裏が薄紫色。風に揺れる姿は、緑と紫が交じり合い、美しいハーモニーを奏でます。ガーデニングのポイントにいかがでしょうか。
栽培管理
日当たりの良い所で育てて下さい。半耐寒性でー3℃程度まで耐えます。暖かい地域では、常緑にて越冬しますが、通常は落葉します。寒風の当たらない暖かい所に植えることをお勧めします。寒い地域では鉢植えにして、室内に取り込むと良いでしょう。水やりは、春から秋の暖かい時期は土の表面が乾いたらたっぷりと、寒い時期は控えめに管理して下さい。剪定や植え替えは、冬の間におこなって下さい。
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木の樹高は、35センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、2~3メートルになります。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木の選び方は、葉が変色してなく、元気で状態がよく、節の間隔が小さいことです。
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木は、枝の先端に、
つぼみがたくさんありますので、花が咲くことが楽しみです。
1ヶ所から3枚の葉が芽吹くことが、ミツバハマゴウ(三葉浜栲)の名前の由来です。
葉のフチが少し沿っていますので、裏の薄紫色が少し見え、表の緑色と交じり合い美しい姿を楽しめます。
西洋ニンジンボクと同じクマツヅラ科で、花が似ていることから西洋ニンジンボク・プルプレアとして、ホームセンターや園芸店で販売されていますが、葉は似ていません。
西洋ニンジンボクを育てる様子を別に記事に詳しく書いていますので、参考にして下さい。
関連記事
西洋ニンジンボク・プルプレアの小さな鉢植え
西洋ニンジンボク・プルプレアは、樹高が2~3メートルぐらいまで成長します。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
西洋ニンジンボク・プルプレアを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、西洋ニンジンボク・プルプレアを元気に育てることができ、植え替えが2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、西洋ニンジンボク・プルプレアを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径70.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の陶器の鉢が、サイズが4号で、鉢カバーとしてピッタリです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
西洋ニンジンボク・プルプレアの立派な鉢植えになる予定です。
西洋ニンジンボク・プルプレアの用土
西洋ニンジンボク・プルプレアは、水はけがよい用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
西洋ニンジンボク・プルプレアの肥料
西洋ニンジンボク・プルプレアは、2月~3月頃に、寒肥として、緩効性化成肥料を置き肥で与えます。
つぼみがあり、花が咲きますので、植え付け・植え替えをするときに、緩効性化成肥料を元肥として与えることにしました。
元肥は、苗木を植え付け・植え替えをするときに、用土に施す肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
数字が大きいほうが得した気分になりますが、肥料に弱い植物がありますので、注意が必要です。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
100均のマドラースプーンに1杯で3グラム、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。
用土の上に
肥料を入れました。
根に肥料が直接、触れるとよくないですので、竹串を使って、軽く混ぜます。
肥料と
用土を軽く混ぜて、
元肥を施しました。
西洋ニンジンボク・プルプレアの植え付け・植え替え
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
西洋ニンジンボク・プルプレアの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~4月、秋の9月下旬~11月になります。
9月上旬ですので、まだ暑い日が多く、植え付け・植え替えの時期ではないですが、根の状態を確認するために、植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木をポットから取り出すことができました。
西洋ニンジンボク・プルプレアの根鉢
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、根の量は多いです。長く伸びた根や太い根があり、根詰りしています。
鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生していますので、植え付け・植え替えをする必要があります。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
向きが悪い
根がありますので、ハサミで切ります。
根鉢の底は、根や土が固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底で巻いている長く伸びた根を竹串を使ってほぐします。
長く伸びた根が、たくさんあります。
徒長枝の原因になり、樹形が悪くなりますので、根を短く切ります。
長く伸びた
根をハサミで短く切りました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
西洋ニンジンボク・プルプレアを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差の少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。
軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
たくさんの植物を育てていますので、水遣りはジョウロではなく、ホースにつなげた散水ノズルでしています。
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木を鉢に植え付け・植え替えをすることができ、小さな鉢植えが完成しました。
西洋ニンジンボク・プルプレアの管理
西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
西洋ニンジンボク・プルプレアの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は落葉していますので、完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
西洋ニンジンボク・プルプレアは、日が当たりがよい場所で育てます。真夏は西日が当たらないように管理するとよいです。
耐寒性は弱く、ー3度まで耐えますが、冷たい風や霜に当たると、枯れることがありますので、注意が必要です。
寒さが厳しい地域は、室内で保護すると安心できます。
西洋ニンジンボク・プルプレアの育て方のポイント
- 日当たりの良い場所で育てる。真夏は西日を避ける。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、2月~3月に寒肥として緩効性化成肥料。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~4月、秋の9月~11月。
- 剪定は、落葉して2月~3月が適しています。
西洋ニンジンボク・プルプレアは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
西洋ニンジンボク・プルプレアの今後
9月4日に、西洋ニンジンボク・プルプレアの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
西洋ニンジンボク・プルプレアの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、美しい花を咲かせることです。つぼみが、たくさんありますので、満開が楽しみです。
同じクマツヅラ科の植物を色々育てています。
関連記事
関連記事
0 件のコメント :
コメントを投稿