キンメツゲ(金芽柘植)は、モチノキ科モチノキ属の常緑性低木です。イヌツゲの園芸品種で、新芽がツヤのある黄色であることが名前の由来になります。
学名は、Ilex crenata ‘Kinnmetsuge’で、ツゲとは種類が異なります。見分け方は、ツゲは葉が対生ですが、イヌツゲやキンメツゲは互生です。
初夏の5月~6月に、小さな花が咲きますが、観賞向きでなく、美しい葉を楽しむ樹になります。
キンメツゲの樹高は、地植えして成長すれば、1メートルぐらいまで大きくなります。
10月下旬に、ホームセンターで、キンメツゲの苗木が安く販売されていましたので、購入しました。
キンメツゲの苗木
キンメツゲの苗木のラベルで、
葉の色や形を確認して購入しましょう。「金芽ツゲ ゴールデンシャワー」と記載されています。
「ゴールデンシャワー」は、葉が小さい矮性品種で、普通の
キンメツゲより新芽が鮮やかな黄色になります
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に、簡単に用途や栽培方法が記載されています。
金芽ツゲ ゴールデンシャワー
モチノキ科・モチノキ属
用 途:庭植え、生垣、鉢植え
観賞期:周年
栽培のポイント
日当たりと排水の良い場所を好みます。用土は市販の培養土を用いると良いでしょう。定植する場合は土をくずさない様にします。水やりは表土が乾いたらタップリと与えます。
肥 料:市販の肥料を適宜与えて下さい。
キンメツゲの苗木の樹高は、15センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、1メートルぐらいになります。
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。
キンメツゲの苗木の選び方は、
葉が変色してなく、元気で状態がよく、節の間隔が小さいことです。
4つの株がありますので、株分けして増やすことができます。
キンメツゲの小さな鉢植え
キンメツゲは、樹高が1メートルぐらいまで成長する常緑性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
キンメツゲは駄温鉢で育てます。
駄温鉢は、素焼鉢を高温で焼き締めています。素焼鉢より用土の水分が蒸発しにくく、保水性がある鉢になります。
準備した
駄温鉢の直径9センチと3号のサイズです。
鉢の高さは7センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単です。
鉢の底に大きな穴がありますので、水はけがよいです。
用土が底の穴から流れ出ないように、鉢底ネットを設置します。
鉢底ネットは、針金で固定すると、植え付け・植え替えのときにずれる心配がなくなります。
針金は、100均でアルミ線が販売されています。鉢底ネットを固定するために、針金を曲げます。
水はけがよくなるように、鉢の底に1センチぐらい
鉢底石を敷きました。
キンメツゲの植え付け・植え替え
キンメツゲの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミと竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
キンメツゲの植え付け・植え替えに適した時期は、春の4月~6月、秋の9月~10月になります。
10月下旬と、植え付け・植え替えに適した時期が終わりますので、根鉢を軽く崩すだけにして、植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
キンメツゲの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
キンメツゲの根鉢
キンメツゲの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
キンメツゲの根鉢の状態を確認すると、根の量は普通です。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
キンメツゲを準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
鉢のフチより1センチぐらい下まで用土を入れますので、根元の位置を調節します。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
キンメツゲは、水はけよく、肥沃な用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
キンメツゲの管理
キンメツゲの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
キンメツゲの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
キンメツゲは、日当たりの良い場所で育てます。暑さが厳しい真夏は、葉の色が薄くなりますので、半日陰がよいです。
耐寒性は強く、ー5度までありますので、屋外で管理できます。積雪する地域は枝が折れないように、保護すると安心できます。
キンメツゲの育て方のポイント
- 日当たり・水はけの良い場所で育てる。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は2~3月頃に寒肥として、緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは春の4月~6月、秋の9月~10月。
- 剪定は春から秋に、刈り込む。
キンメツゲは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、3~4年に1回、植え替えをします。
キンメツゲの今後
10月26日に、キンメツゲの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
キンメツゲの今後の様子はこの記事を更新します。
冬越し、来シーズンの春の芽吹きなど、1年間の育てる様子を記録します。
同じモチノキ科の植物を色々育てています。
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