ゲンペイカズラ(源平葛)は、シソ科クサギ属のツル植物、常緑性ですが熱帯植物になりますので、寒さに弱く、冬は落葉します。熱帯の西アフリカが原産地です。
学名は、Clerodendrum thomsoniaeで、ゲンペイクサギ(源平臭木)、カリガネカズラなどと呼ばれることがあります。
花が咲く時期は、6月~9月、花の大きさは2センチぐらいで、花の色は濃赤色、筒部は細く、深く5裂しています。白い部分は萼です。濃赤色の花と白色の萼のコントラストが楽しめます。
初夏から秋まで、花の咲く期間が長いですので、ホームセンターや園芸店で、あんどん仕立ての鉢ものが販売されています。
年末に、ホームセンターで、ゲンペイカズラの苗木が値引き販売されていましたので、購入しました。
冬の寒さで葉が枯れましたが、暖かくなった春に芽吹きました。少し元気がなく、花が咲きそうにありませんので、植え付け・植え替えをします。
ゲンペイカズラの苗木
ゲンペイカズラの苗木は、ポットにラベルが貼ってあるだけですので、
花の色や形を確認することができません。
ゲンペイカズラの苗木の樹高は、15センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、2メートルぐらいになります。
直径12センチ、4号のプラスチック製のポットに植えられています。
ゲンペイカズラの苗木の選び方は、葉が変色してなく、元気で状態がよく、節の間隔が小さいことです。
4つの株がありますが、2つだけが芽吹きました。
枯れた株を取り除き、新しい鉢に、
植え付け・植え替えをします。
ゲンペイカズラの小さな鉢植え
ゲンペイカズラは、樹高が2メートルぐらいまで成長するツル植物です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ゲンペイカズラを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ゲンペイカズラを元気に育てることができ、植え替えが2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ゲンペイカズラを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径70.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の陶器の鉢が、サイズが4号で、鉢カバーとしてピッタリです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
ゲンペイカズラの用土
ゲンペイカズラは、水はけのよい用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
ゲンペイカズラの植え付け・植え替え
ゲンペイカズラの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串、食器のナイフです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ゲンペイカズラの植え付け・植え替えに適した時期は、5月~6月になります。
8月下旬ですので、植え付け・植え替えの時期ではないですが、根の状態を確認するために、植え付け・植え替えをします。
ポットから取り出す
最初に、ポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
ポットと土の隙間にナイフを入れ、そのまま1周させます。
根詰まりしていますと、ナイフを1周させることができませんので、一度抜き、別の場所に入れます。
園芸用の専用の道具である「植え替えナイフ」「スパチュラ」がありますが、食器のナイフで代用できます。
ステンレス製ですので、さびにくく、強度があります。
ゲンペイカズラの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
幹の根元を持ち、ゆっくりポットから引き抜きます。簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ゲンペイカズラの苗木をポットから取り出すことができました。
ゲンペイカズラの根鉢
ゲンペイカズラの苗木をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ゲンペイカズラの根鉢の状態を確認すると、根の量は普通です。長く伸びた根や太い根があります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象が少し発生しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の側面から土を崩して、枯れている2つの株を取り除きます。
枯れている株は、
根がほとんどなく、簡単に取り除くことができました。
芽吹いている2つの株を株分けして、鉢に植え付け・植え替えをします。
大きい株は
根の量も多く、状態がよいです。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩して、株分けした
ゲンペイカズラの大きい株を
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。
軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
たくさんの植物を育てていますので、水遣りはジョウロではなく、ホースにつなげた散水ノズルでしています。
ゲンペイカズラの苗木を鉢に植え付け・植え替えをすることができ、小さな鉢植えが完成しました。
ゲンペイカズラの管理
ゲンペイカズラの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ゲンペイカズラの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
ゲンペイカズラは乾燥を嫌います。生育期の7月~9月は、水切れに注意して下さい。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ゲンペイカズラは、日が当たりがよい場所で育てます。真夏は西日が当たらないように管理するとよいです。
耐寒性は弱く、5度以下になると枯れます。寒さが厳しい地域は、室内で保護すると安心できます。
寒さが厳しくない地域は、地上部は枯れますが、暖かくなる春に芽吹いて復活します。
小さい株は、スリット鉢の3号(直径9センチ)に植え付け・植え替えしました。
ゲンペイカズラの育て方のポイント
- 日当たりの良い場所で育てる。真夏は西日を避ける。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春から秋に緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは5月~6月頃。
ゲンペイカズラは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
ゲンペイカズラの今後
8月24日に、ゲンペイカズラの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候です。
ゲンペイカズラの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、花が咲くことです。1年間の育てる様子を記録します。
寒さに弱い熱帯植物を育てていますので、参考にして下さい。
関連記事
関連記事
関連記事
関連記事
0 件のコメント :
コメントを投稿