黄色の花を晩秋から春まで、長期間、咲かせ、葉や茎に細毛がありますので、全体が灰白色に見えることが特徴であるユリオプスデージー。
ユリオプスデージーを鉢植えで育てています。コンパクトな株で、小さな鉢植えを目指していますので、剪定をする必要があります。
剪定した枝を挿し穂に使い、ユリオプスデージーの挿し木にチャレンジします。
挿し木で株を増やすことができれば、枯れたときの予備になります。
ユリオプスデージーの発根率は、どのくらいか?不明ですので、挿し木が簡単にできるか?確認します。
ユリオプスデージーの鉢植え
ユリオプスデージーを小さな鉢植えで育てています。
苗木を植え付け・植え替えをする様子を詳しく記事に書きました。
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ユリオプスデージーの樹高は20センチぐらい。
たくさんある枝が長く伸びますので、
剪定する必要があります。
長く伸びた枝や不要な枝を
剪定しましたので、
ユリオプスデージーの小さな鉢植えは、スッキリしました。
剪定した枝を捨てることは、もったいないですので、挿し穂にして、挿し木にチャレンジします。
ユリオプスデージーの挿し木の時期
ユリオプスデージーの挿し木に適した時期は6~7月です。
前年に伸びた枝を使う挿し木は、「古枝挿し」と呼ばれます。暖かくなり始めた3月から4月にすることから「春挿し」と呼ぶこともあります。
新しく芽吹いて伸びた枝を使う挿し木は、「緑枝挿し」になります。
「古枝挿し」と「緑枝挿し」、それぞれにメリットとデメリットがあり、樹種によって成功率が異なります。
挿し木に適した時期は、その植物がよく成長する時期の少し前です。挿し穂の発根がよく、剪定で切った枝の回復も早くなります。
ユリオプスデージーを花後に剪定した今シーズンに伸びた枝を使いますので、「緑枝挿し」の挿し木です。
剪定した枝の水揚げ
ユリオプスデージーを剪定した枝を水につけて水揚げをします。
水揚げする時間は、30分から2時間ぐらいが基本です。
水揚げをする時間は、一晩などといろいろな情報がありますが、2時間ぐらいで十分です。
葉と枝がたっぷり水分を含むことで、萎れて枯れることを防ぎます。葉と枝が水に漬かるように、水揚げは大きな容器が適しています。
ユリオプスデージーの挿し穂を作る
ユリオプスデージーを剪定した枝。たくさんありますので、剪定した枝を使って、挿し穂を作ります。
挿し穂の下の方は、土に挿しますので、葉を取り除きます。ユリオプスデージーを剪定した枝は先端だけに葉がありますので、必要ありません。
先端の葉を残します。
挿し穂は、残した葉をハサミを使って半分に切ります。
葉から蒸散する水の量を減らす効果があります。植物は、葉で蒸散することで、根から水を吸収します。
根から水を吸収することができませんので、蒸散する量を減らします。
挿し穂の切り口
挿し穂の一番下の部分は、水を吸収しますので、枯れることなく、発根するために、大切になります。
剪定したときにハサミで切っていますので、よく切れる刃物でキレイな切り口を作ります。
よく切れる刃物は、カッターやカミソリがおすすめです。
新品の刃を使うことで、切れ味がよく、清潔な刃で切ることができます。
切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします。
水が通る管である道管に、空気が入ることを防ぐためです。道管に空気が入ると、水の通りが悪くなります。
花屋さんなどでも、切り花を作るときに水切りすることが基本ですので、実績のある方法です。
切り口を斜めにすることで、断面積を大きくして、水を吸収しやすくします。
太い枝は、反対側も斜めに切り、クサビ形の切り口にするとよいです。
すべての挿し穂を水切りで、切り口を作りました。
刃物を使う作業ですので、ケガに注意します。
発根促進剤ルートンを塗る
植物の発根を助ける発根促進剤ルートン。発根する可能性が高くなります。
ホームセンターなどで購入できます。価格が安いですので、使うことをおすすめします。
発根促進剤ルートンは、粉末ですので、鉢受け皿などの容器に出して使います。
使い方は、水で溶いてルートン液を作り、挿し穂を漬けたり、少量の水でペースト状にして切り口に塗ったりします。
粉末のまま使う簡単な方法を紹介します。
挿し穂は
水揚げで
水に濡れていますので、粉末の
発根促進剤ルートンが簡単に付着します。
挿し穂の
切り口を、粉末の
発根促進剤ルートンの中に入れるだけで、簡単に付着できました。
発根促進剤ルートンの挿し穂の準備ができました。
挿し穂は、4本あります。すべての挿し穂が、発根することは難しいですが、半分の2本が発根して、挿し木が成功することを目標にします。
ユリオプスデージーの挿し穂の大きさは、10センチぐらいです。
ユリオプスデージーの挿し床の準備
挿し木で、用土を入れた容器のことを挿し床と呼びます。
ユリオプスデージーの挿し床は、プラスチック製の鉢を使います。
挿し穂の長さの半分から2/3ぐらいを土の中に埋めますので、挿し穂の長さから鉢のサイズを決めます。
鉢底石を薄く敷きます。
暑い夏は、水切れしないように、腰水で管理しますので、鉢底石を厚く敷くと用土が水に漬かりません。
発根した後は、そのままの状態で、翌シーズンの春に
鉢上げするまで育てる予定ですので、水はけがよくなるように
鉢底石を敷きます。
ユリオプスデージーの挿し木の用土は、赤玉土の極小粒を使います。
粒が小さいほうが保水性がよく、挿し穂と接する面積が多いですので、乾きにくいです。
水を与えて、用土を湿らせます。ユリオプスデージーの挿し床が準備できました。
ユリオプスデージーの挿し木
挿し木は、挿し穂を挿し床に挿しますが、簡単な方法があります。
鉢の高さの3分目まで用土を入れて準備した挿し床に、ユリオプスデージーの挿し穂を並べます。
長い挿し穂は、斜めに並べるとよいです。
斜めに挿すと、しっかり固定されて、風が吹いても動きませんので、おすすめです。
4本、すべての
挿し穂を並べました。
並べた
挿し穂の上から、
用土である赤玉土の極小粒を入れます。
ユリオプスデージーの挿し木が完成しました。
挿し床に割りばしなどの棒で穴を開けて、1本ずつ挿すことは大変です。
挿し穂が長いと、深い穴を作る必要がありますので、挿すより用土を入れるほうが簡単になります。
挿し穂の数が多いときも、並べて用土を入れるほうが簡単になります。
ユリオプスデージーの挿し木の管理
挿し木した後は、すぐに水遣りをします。たっぷり水を与えます。
用土が水を含むことで、挿し穂がしっかり固定されます。
ユリオプスデージーの挿し木は、毎日、水遣りをして、用土が湿った状態を維持します。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて、腰水で管理するとよいです。
霧吹きで葉に水を与える葉水は、根がなくなり水の吸収が少なくなっていますので、葉が萎れることを防ぐ効果が高いです。
ユリオプスデージーの
挿し木は、直射日光が当たらない
明るい日陰で管理します。
風が強く吹くと挿し穂が動きますので、風が当たらない場所が適しています。
ユリオプスデージーの挿し木のポイント
- 30分から2時間ぐらい水につけて水揚げ
- 水の中で切る水切りで切り口を斜めに切る
- 発根促進剤ルートンを塗る
- 挿し床の用土は赤玉土の極小粒
- 乾かないように腰水で管理
ユリオプスデージーの挿し木のポイントは5つだけです。難しいことはありませんので、気軽にチャレンジできます。
ユリオプスデージーの挿し木の今後
今後のユリオプスデージーの挿し木の様子は、この記事を更新します。
発根の様子、暑い夏の管理、涼しい秋に成長、冬越し、翌シーズンの春に鉢上げするまでを記録します。
6月4日に、ユリオプスデージーの挿し木をしました。
九州地方の福岡県の平野部で栽培しています。6月上旬に梅雨入りして、梅雨明けは、例年並みなら7月下旬になります。
梅雨の時期は、雨の日が多く、挿し木の管理が簡単です。
梅雨が明けると、本格的な夏になり、気温が上昇します。発根に適した温度を超えますので、梅雨の間に発根できるか?が大きなポイントになります。
ユリオプスデージーの挿し木は、毎日、水遣りを続けて、用土が湿った状態を維持することが大切です。
水遣りができないときがありますので、容器に水を入れて、腰水にすれば、暑い夏を水切れさせることなく、管理することができます。
枯れた葉が多く、状態がよくないです。
親木の
ユリオプスデージーの鉢植えは、状態がよく、
葉がキレイです。
9月26日、撮影。6月4日に挿し木をしてから3ヵ月半ぐらいが経過しました。
一ヶ所だけですが、鉢の底から根が出て発根しています。ユリオプスデージーの挿し木は成功です。
ユリオプスデージーの挿し木の鉢上げ
ユリオプスデージーの挿し木は、暑さが厳しい夏を水切れすることなく、無事に夏越しできました。
1つの鉢にたくさんの挿し穂がありますので、鉢上げをします。鉢上げは、鉢に丁寧に1株ずつ、植え付け・植え替えをすることです。
必要な道具は、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ポットから取り出す
ユリオプスデージーの
挿し木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
発根した根を傷つけないように、竹串で用土を崩します。
ユリオプスデージーの根が見えます。
とても細い根ですので、切らないように注意して、用土を崩します。
ユリオプスデージーの挿し木をポットから取り出すことができました。
ユリオプスデージーの発根の状態
4本の
挿し穂で、
ユリオプスデージーの
挿し木をしました。
発根している挿し穂は2本。4本を挿し木して、2本が発根しましたので、発根率は50%、挿し木は成功です。
4本の挿し穂は、葉の状態が同じでしたが、2本だけが発根していました。
ユリオプスデージーのたくさんの白い
根が長く伸びています。
根の量が、ある程度ありますので、鉢上げしても枯れる心配がありません。
挿し穂の一番下の切り口にカルスができ、発根していますので、根の数は少なくなります。
鉢上げするまでの間に、ユリオプスデージーの根が乾かないように、水に浸けます。
ビニールポットの用意
ユリオプスデージーの
挿し木を
鉢上げする鉢は、ビニールポットを使います。価格が安いことが大きなメリットです。
ビニールポットのサイズは、2.5号(直径7.5センチ)になります。
ビニールポットは、底に穴があり、
用土が流れ出ますので、鉢底ネットを敷きます。
ビニールポットの底から3分目ぐらいまで用土を入れます。
ユリオプスデージーは、水はけ、水もちがよい用土が適しています。ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜるとよいです。
挿し木の鉢上げ
ユリオプスデージーの
挿し木を用意したビニールポットに入れます。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。
ビニールポットの高さの底から8分目ぐらいまで用土を入れました。
鉢上げ後の管理
ユリオプスデージーを鉢上げした後は、すぐに水遣りをします。鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ユリオプスデージーの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
鉢上げした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。ユリオプスデージーは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。
発根してない2本の挿し穂を1つの鉢に入れました。発根する可能性は小さいですが、葉が枯れていませんので、捨てることができませんでした。
ユリオプスデージーの小さな鉢が2つできましたので、挿し木は成功して、株を増やすことができました。
9月26日に、ユリオプスデージーの挿し木を鉢上げしました。次の更新は、冬の様子を予定しています。
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