カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)は、アジサイ科アジサイ属の落葉性低木です。北アメリカ大陸の東部が原産地になります。
学名は、Hydrangea quercifolia。葉が5~7つに深く裂けて、カシワに似ていることが名前の由来です。
葉が秋には美しく紅葉する特徴があります。
花が咲く時期は、5月中旬~7月ですので、普通のアジサイと同じ時期になります。
花は円錐形の花房になりますので、ボールのように丸い普通のアジサイと見分けがつきます。
8月上旬に、ホームセンターで、カシワバアジサイの苗木が値引き販売されていましたので、購入しました。
花が咲く時期は、終わっていますので、とても安く購入できました。
来シーズンに美しい花を楽しむために、鉢に植え付け・植え替えをして育てます。
カシワバアジサイの苗木
カシワバアジサイの苗木の樹高は、10センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、1~2メートルになります。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
カシワバアジサイの小さな鉢植え
カシワバアジサイは、樹高が1~2メートルぐらいまで成長する落葉性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
カシワバアジサイを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、カシワバアジサイを元気に育てることができ、植え替えが2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、カシワバアジサイを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径70.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の陶器の鉢が、サイズが4号で、鉢カバーとしてピッタリです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
カシワバアジサイの立派な鉢植えになる予定です。
カシワバアジサイの用土
カシワバアジサイは、水はけよく、保水力がある用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と鹿沼土の小粒、腐葉土を3:2:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と
鹿沼土、
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
カシワバアジサイの植え付け・植え替え
カシワバアジサイの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
カシワバアジサイの植え付け・植え替えに適した時期は、葉が芽吹く前の3月~4月、落葉している10月~11月になります。
8月上旬ですので、植え付け・植え替えの時期ではないですが、根の状態を確認するために、植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、ポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
カシワバアジサイの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
カシワバアジサイの苗木をポットから取り出すことができました。
カシワバアジサイの根鉢
カシワバアジサイの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
カシワバアジサイの根鉢の状態を確認すると、根の量は少ないです。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
苗木は、倒れることを防ぐために
深植えされていることが多く、
カシワバアジサイの苗木は、
根元が2センチぐらい土の中に埋まっていました。
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を崩すと、根鉢の高さが小さくなりました。
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩したカシワバアジサイを用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根元の位置が、少し低いですので、
用土を足しました。
鉢の高さの底から4分目ぐらいまで
用土を入れました。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れずに、赤玉土と鹿沼土だけの用土にしました。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土や鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
隙間なく入れると、
用土が減ります。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。
軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
たくさんの植物を育てていますので、水遣りはジョウロではなく、ホースにつなげた散水ノズルでしています。
カシワバアジサイの苗木を鉢に植え付け・植え替えをすることができ、小さな鉢植えが完成しました。
鉢カバーに入れると、立派な鉢植えになります。
カシワバアジサイの苗木は、深植えされていました。根元を地表に出すことで、樹高が12センチと少し大きくなりました。
カシワバアジサイの管理
カシワバアジサイの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
カシワバアジサイの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は落葉していますので、完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
カシワバアジサイは、乾燥を嫌います。暑い夏は、乾燥を防止するために、株元をマルチングするとよいです。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
カシワバアジサイは、午前中は日が当たり、午後からは日が当たらない半日陰で育てます。
暑さが厳しい真夏は、遮光して直射日光が当たらないように管理するとよいです。
耐寒性は強いですが、冷たい風や霜に当たると、枯れることがありますので、注意が必要です。
寒さが厳しい地域は、保護すると安心できます。
カシワバアジサイの育て方のポイント
- 半日陰で育てる。真夏は遮光して乾燥を防ぐ。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と鹿沼土、腐葉土を3:2:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は2月頃に寒肥、花後のお礼肥えとして、緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、春の3月または落葉期の11月頃。
- 剪定は、落葉している2月~3月。
カシワバアジサイは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
花が咲き終わった後に、花房をつけたままにすると、種を作りますので、株が弱ります。花後の7月~8月に、花房を取り除く花がら摘みをします。
カシワバアジサイの今後
8月4日に、カシワバアジサイの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
カシワバアジサイの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、夏越しです。日差しが強いですので、遮光して葉焼けしないように管理します。
秋の紅葉、冬越し、来シーズンの花など、1年間の育てる様子を記録します。
更新しました。
カシワバアジサイの紅葉
11月11日、撮影。
カシワバアジサイの苗木を鉢に植え付け・植え替えしてから、約3ヵ月間が経過しました。
暑さが厳しい夏は、半日陰で管理して、葉焼けを防ぎ、水切れで枯らさないように、毎日の水遣りを継続しました。
11月ですので、九州地方の福岡県も朝晩は冷え込む季節になり、カシワバアジサイの葉が、色づき、美しい紅葉が楽しめます。
カシワバアジサイの
紅葉は、オレンジ色からあずき色です。
花だけでなく、秋に
紅葉を楽しめる樹になります。
次の更新は、落葉している冬越しの様子を予定しています。
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