ホワイトソルトブッシュは、ヒユ科エイナディア属の常緑低木。
学名が、Rhagodia hastateですので、ラゴディア ハスタータと呼ばれることがあります。
オーストラリア原産で、シルバーリーフ(銀葉)と塩分を含んだ土地に自生することが名前の由来です。
ホワイトソルトブッシュの大きな特徴は、1センチぐらいの小さなハート形の葉になります。
葉は、美しいシルバーリーフ(銀葉)で、寒さに当たると一部分だけですが、赤く紅葉します。花はとても小さく、観賞向きではありません。
7月中旬に、園芸店でホワイトソルトブッシュの苗木が販売されていましたので、購入して育てます。
ホワイトソルトブッシュの苗木
ホワイトソルトブッシュの苗木のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルの写真は寄せ植えで、ホワイトソルトブッシュの花を確認することができません。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に、簡単な説明が記載されています。
ラゴディア ハスタータ
・アカザ科 耐寒性常緑亜低木
・観賞期間周年
・耐暑性 性質は丈夫
・用途、寄せ植え、ハンキング、生け垣
ホワイトソルトブッシュの苗木の樹高は、40センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、0.5~1メートルになります。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
ホワイトソルトブッシュの苗木を選ぶポイントは、葉が変色してなく、元気な状態であることです。
枝が徒長してなく、節の間隔が小さい苗木は、コンパクトな株になりますので、おすすめになります。
ホワイトソルトブッシュの小さな鉢植え
ホワイトソルトブッシュは、樹高が0.5~1メートルぐらいまで成長する常緑低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
準備した鉢に、ビニールポットのままで入れることで、植え付け・植え替えをしたときの雰囲気を確認できます。
ホワイトソルトブッシュを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ホワイトソルトブッシュを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ホワイトソルトブッシュを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入しています。左は、2.5号(直径7.5センチ)、右は3号(直径9センチ)です。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の陶器の鉢が、サイズが4号で、鉢カバーとしてピッタリです。花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。
ホワイトソルトブッシュの用土
ホワイトソルトブッシュは、水はけよい用土を好みます。土質は選びません。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
毎日、水遣りをする場合は、培養土に軽石を2割ぐらい混ぜて、水はけをよくすると、根腐れを防ぐことができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土、軽石を6:2:2の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と腐葉土、軽石が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
ホワイトソルトブッシュの植え付け・植え替え
ホワイトソルトブッシュの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ホワイトソルトブッシュの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~5月ごろになります。
7月中旬ですので、植え付け・植え替えの時期ではないですが、根の状態を確認するために、植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
ホワイトソルトブッシュの苗木を鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ホワイトソルトブッシュの苗木をビニールポットから取り出すことができました。
ホワイトソルトブッシュの根鉢
ホワイトソルトブッシュの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ホワイトソルトブッシュの根鉢の状態を確認すると、根の量は多く、底で根が巻くサークリング現象が起きています。
根詰りの一歩手前ぐらいの状態ですので、植え付け・植え替えをするタイミングです。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、
根や土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、崩します。
サークリング現象で、
根が長く伸びて巻いた状態です。
根が見えるようになるまで、根鉢の底の土を軽く崩しました。
竹串で、土を取り除き、新しい用土になることで、水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。
根鉢の側面も、
竹串で軽く崩すとよいです。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
ホワイトソルトブッシュの株分け
ホワイトソルトブッシュの苗木は、幹が4つあります。
ホワイトソルトブッシュの苗木を4つに
株分けすることができました。
4つの株になりましたので、分けて植え付け・植え替えをします。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
ホワイトソルトブッシュを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
4つの株の中で、大きな2つの株を3号(直径9センチ)の鉢に、植え付け・植え替えをします。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢と鉢に隙間がありますので、
用土を入れます。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土や軽石は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。
軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
たくさんの植物を育てていますので、水遣りはジョウロではなく、ホースにつなげた散水ノズルでしています。
ホワイトソルトブッシュの苗木を鉢に
植え付け・植え替えをすることができ、
小さな鉢植えが完成しました。
ホワイトソルトブッシュの剪定
ホワイトソルトブッシュの苗木は、樹高が40センチぐらいありますので、3号(直径9センチ)の鉢とバランスが悪いです。
樹高が小さくなるように剪定をします。
ホワイトソルトブッシュの剪定に適した時期は、5月~6月頃です。
暖かくなり、成長がよい時期ですので、脇芽が出やすく、枝を増やすことができます。
成長する時期ですので、剪定後に調子が悪くなることがないです。
幹の枝の上でハサミで切り、
剪定しました。
剪定のポイントは枝を残すことです。
ホワイトソルトブッシュの樹高は、半分20センチぐらいになりました。
3号の鉢とバランスがよく、コンパクトな株で、よい雰囲気です。
ホワイトソルトブッシュの管理
ホワイトソルトブッシュの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ホワイトソルトブッシュの水遣りは、鉢の土が乾いたら、水を与えることが基本です。
春と秋は1~2日に1回、暑い夏でも1日1回、寒い冬は完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
ホワイトソルトブッシュは乾燥に強く、水の与えすぎによる根腐れに注意が必要です。葉が萎れても回復しますので、水遣りは控えましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ホワイトソルトブッシュは、日当たりのよい場所で育てます。
日当たりが悪いと、シルバーリーフ(銀葉)が緑色の普通の葉のようになります。
耐寒性は強く、ー10度まで大丈夫です。冷たい風や霜に当たると、弱りますので、寒さが厳しい地域は、保護すると安心できます。
ホワイトソルトブッシュの育て方のポイント
- 日当たりのよい場所で育てる。
- 用土は市販の培養土。軽石を混ぜ、水はけをよくすると最適になります。
- 水遣りは、鉢の土が乾いてから、水を与えます。
- 肥料は、春と秋に緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~5月。
ホワイトソルトブッシュは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
耐暑性・耐寒性が強いですので、屋外でも育てやすい樹になります。
乾燥にも強く、水を与え過ぎると根腐れすることがありますので、注意が必要です。
ホワイトソルトブッシュの今後
鉢カバーに入れると、立派な
ホワイトソルトブッシュの
小さな鉢植えになります。
7月19日に、ホワイトソルトブッシュの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
ホワイトソルトブッシュの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、夏越しです。1年間の育てる様子を記録します。
ホワイトソルトブッシュはオーストラリア原産で、オージープランツと呼ばれることがあります。
いろいろなオージープランツを育てていますので、参考にして下さい。
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