チリメンシモツケ(縮緬下野)は、シモツケ(下野)の園芸品種です。
バラ科シモツケ属の落葉性低木、学名は、Spiraea japonica var. japonica f. bullata、コシモツケ(小下野)と呼ばれることがあります。
葉の表面に縮緬状のシワがあることが、大きな特徴で名前の由来になります。葉の長さは2.5センチぐらいと小さく、楕円形で鋸歯がある濃緑色です。
樹高は、30~45センチぐらいと小さく、コンパクトな矮性品種。
初夏の5月~7月に、枝の先端に散房花序ができ、濃いピンク色の花がたくさん咲きます。
6月中旬に、園芸店でチリメンシモツケの苗木を購入しました。花が咲き終わった苗木でしたので、植え替えをして、来シーズンに美しい花が咲くように育てます。
チリメンシモツケの苗木
チリメンシモツケの苗木のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
チリメンシモツケの苗木の樹高は、10センチぐらい。
地植え(庭植え)して大きく成長すると、30~45センチぐらいになります。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
チリメンシモツケの苗木を選ぶポイントは、葉が変色してなく、元気な状態であることです。
節の間隔が小さい苗木は、コンパクトな株になりますので、おすすめになります。
チリメンシモツケの苗木は、枝の先端に咲き終わった
花があります。
6月中旬ですが、今シーズンの花は終わったようです。
株から枝がたくさん出ていますので、株分けできると、小さな
ミニ盆栽を作れます。
左の鉢は、普通のシモツケです。
小さな鉢植えで、コンパクトに育てていますが、矮性品種であるチリメンシモツケは、さらに小さくなります。
普通のシモツケの育て方についての記事がありますので、参考にして下さい。
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左の鉢は、シモツケの矮性品種であるゴールドフレームです。
樹高は同じぐらいですが、チリメンシモツケのほうが、葉が小さく、株がコンパクトになります。
ゴールドフレームの育て方について、別の記事で詳しく書きましたので、参考にして下さい。
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チリメンシモツケの小さな鉢植え
チリメンシモツケは、樹高が30~45センチぐらいまで成長する落葉性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
チリメンシモツケを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、チリメンシモツケを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは2.5号(直径7.5センチ)、CSM-75になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、チリメンシモツケを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径7.5センチと2.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の2.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは6.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
チリメンシモツケの用土
チリメンシモツケは、水はけよい用土を好みます。土質は選びません。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた基本の用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
チリメンシモツケの植え付け・植え替え
チリメンシモツケの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
チリメンシモツケの植え付け・植え替えに適した時期は、11月~12月と3月~4月になります。
落葉している間に、植え付け・植え替えをします。寒さが厳しい1月~2月を避けます。
6月中旬ですので、植え付け・植え替えの時期ではないですが、根の状態を確認するために、植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
チリメンシモツケの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
チリメンシモツケの苗木をビニールポットから取り出すことができました。
チリメンシモツケの根鉢
チリメンシモツケの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、根の量は多くはないです。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、幹の周りを丁寧に、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の側面も、竹串で軽く崩すとよいです。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
株分けができそうですが、根の量が少なくなりますので、しませんでした。樹に負担が大きい株分けは、落葉している期間が適しています。
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
チリメンシモツケを
用土を入れて準備した鉢に入れます
株の傾きに注意します。少し離れて見て確認すると、傾き具合を確認できます。
集中して植え付け・植え替えをすると、近くで見ていますので、完成したときに変な向きに傾ていることがあります。
ちょっと離れて見ることが、植え付け・植え替えのコツです。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢と鉢に隙間がありますので、
用土を入れます。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。
軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
たくさんの植物を育てていますので、水遣りはジョウロではなく、ホースにつなげた散水ノズルでしています。
チリメンシモツケの苗木を鉢に
植え付け・植え替えをすることができ、
小さな鉢植えが完成しました。
チリメンシモツケの管理
チリメンシモツケの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
チリメンシモツケの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は落葉していますので、完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
チリメンシモツケは、午前中は日が当たり、午後からは日が当たらない半日陰で育てます。
暑さが厳しい真夏は、遮光して直射日光が当たらないように管理するとよいです。
耐寒性は強いですので、寒い冬でも保護の必要はありません。積雪が多い地域は、雪で枝が折れないように注意しましょう。
花がら摘み
チリメンシモツケは、
花が咲き終わっていますので、
花がら摘みをします。
咲き終わった
花は、結実して種を作ると樹勢が弱りますので、小さな鉢植えは、
花がら摘みをすることをおすすめします。
枝を半分ぐらいの高さにハサミで切り、切り戻しをすると、新芽が芽吹いて、
花がもう一度咲く可能性があります。
小さな樹で、植え付け・植え替えをした後ですので、切り戻しをしませんでした。
来シーズンに美しい
花が咲くように育てます。
チリメンシモツケの育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。夏は西日が当たらない半日陰。
- 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、新芽が芽吹く4月頃に緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、落葉期の11月~3月。
チリメンシモツケは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、1~2年に1回、植え替えをします。
花が咲き終わった後に、花がら摘みをすると、新しく芽吹き、二番花が咲きます。7月下旬ごろまで、花を楽しむことができます。
剪定は、花が咲き終わった後から芽吹く前の3月までの間にします。伸びすぎた枝や樹形を乱す枝を切ります。
チリメンシモツケの今後
6月12日に、チリメンシモツケの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
今シーズンの花が咲く時期は終わりましたので、来シーズンに美しい花を楽しむために育てます。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
チリメンシモツケの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、夏越しです。1年間の育てる様子を記録します。
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