エレモフィラの挿し木を成功させるポイント:剪定した枝を挿し穂にして、株を増やす


 
エレモフィラ 挿し木
春に美しいが咲くエレモフィラ、小さな鉢植えで育てています。

大きくならないように剪定をしますので、剪定した枝を挿し穂にして、挿し木にチャレンジします。



エレモフィラの小さな鉢植え

エレモフィラ 小さな鉢植え
エレモフィラを小さな鉢植えで育てています。

品種は、短い毛に覆われた銀白色の、淡青色のが美しいエレモフィラ「ニベア」です。

苗木を植え付け・植え替えをする様子を詳しく記事に書きました
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エレモフィラ 剪定
エレモフィラの鉢植えは、枝の先端が伸びて、樹高が大きくなっています。

エレモフィラ剪定すると、切ったところが少し枯れます剪定に弱い樹になります。

エレモフィラ剪定に適した時期は、が咲き終わった後から6月までになります

新しく伸びた枝に、翌シーズンに咲く花芽ができますので、古い枝を短く切る剪定が適しています。


間引き剪定
長く伸びている枝を付け根で切る間引き剪定をします。

不要な枝を途中で切るのではなく、付け根から切り取るので、枝透かし、枝抜き剪定と呼ばれることもあります。


長く伸びた枝
長く伸びた枝を剪定しました。


剪定することにより、樹高が小さくなりますので、コンパクトな鉢植えができます。

剪定して、エレモフィラの小さな鉢植えは、樹高が20センチ以下になりました。








エレモフィラの挿し木の時期

エレモフィラ挿し木する時期は、春と秋です

春はが咲き終わった後、秋は少し涼しくなった頃が適しています。

新しく芽吹いて伸びた枝を使いますので、「緑枝挿し」になります。

前年の伸びた枝を使う挿し木は、「古枝挿し」と呼ばれます。「春挿し」と呼ぶこともあります。

「古枝挿し」と「緑枝挿し」、それぞれにメリットとデメリットがあり、樹種によって成功率が異なります。

挿し木に適した時期は、その植物がよく成長する時期の少し前です。挿し穂発根がよく、剪定で切った枝の回復も早くなります。



エレモフィラの挿し穂の水揚げ

水揚げ
エレモフィラ剪定した枝を水につけて水揚げをします。

水揚げする時間は、30分から2時間ぐらいが基本です。

水揚げをする時間は、30分や一晩などといろいろな情報がありますが、2時間ぐらいで十分です。

がたっぷり水分を含むことで、萎れて枯れることを防ぎます。と枝が水に漬かるように、水揚げは大きな容器を用意しましょう



エレモフィラの挿し穂を作る

エレモフィラ 挿し穂
剪定した枝は長いですので、半分ぐらいに切りました。上の方を挿し穂として使います。



葉 取り除く
挿し穂の下の方は、土に挿しますので、を取り除きます。

手で取り除くと、樹皮が剥がれることがありますので、の付け根をハサミで切るとよいです。


実
が咲き終わった後に結実しているを取り除きます。

から増やすことは、難しいです。


古い葉
汚れている古いを取り除きます。

から蒸散する水の量を減らす効果があります。植物は、で蒸散することで、から水を吸収します。

から水を吸収することができませんので、蒸散する量を減らします。


挿し穂
剪定した枝をすべて挿し穂にしました。

挿し木の成功率は、樹種や管理によって大きく変化します。挿し穂は多いほうがよいです


挿し穂 長さ
大きな挿し穂の長さは、10センチぐらいです。


小さい挿し穂
小さい挿し穂は8センチぐらいになります。



挿し穂の切り口

挿し穂 切り口
挿し穂の一番下の部分は、水を吸収しますので、枯れることなく、発根するために、大切になります。

剪定したときにハサミで切っていますので、よく切れる刃物でキレイな切り口を作ります。

よく切れる刃物は、カッターやカミソリがおすすめです。

新品の刃を使うことで、切れ味がよく、清潔な刃で切ることができます。


水切り
切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします

水が通る管である道管に、空気が入ることを防ぐためです。道管に空気が入ると、水の通りが悪くなります。

花屋さんなどでも、切り花を作るときに水切りすることが基本ですので、実績のある方法です。

切り口を斜めにすることで、断面積を大きくして、水を吸収しやすくします。


挿し穂 完成
エレモフィラ挿し穂が完成しました。



発根促進剤ルートンを塗る

発根促進剤ルートン
植物の発根を助ける発根促進剤ルートン発根する可能性が高くなります。

ホームセンターなどで購入できます。価格が安いですので、使うことをおすすめします。


粉末
発根促進剤ルートンは、粉末ですので、鉢受け皿などの容器に出して使います。

使い方は、水で溶いてルートン液を作り、挿し穂を漬けたり、少量の水でペースト状にして切り口に塗ったりします。

粉末のまま使う簡単な方法を紹介します。


濡れている
挿し穂水揚げ水に濡れていますので、粉末の発根促進剤ルートンが簡単に付着します。


付着
挿し穂切り口を、粉末の発根促進剤ルートンの中に入れるだけで、簡単に付着できました。


発根促進剤ルートン切り口に付着させた5本の挿し穂ができました。

剪定した枝の下の方も、少しがありますので、挿し木してみます。



エレモフィラの挿し床の準備

エレモフィラ 挿し床
挿し木で用土を入れた容器のことを挿し床と呼びます。

エレモフィラ挿し床は、プラスチック製の鉢を使います。

挿し穂の長さの半分から2/3ぐらいを土の中に埋めますので、挿し穂の長さから鉢のサイズを決めます。


鉢底石
鉢底石を薄く敷きます。

暑い夏は、水切れしないように、腰水で管理しますので、鉢底石を厚く敷くと用土が水に漬かりません

発根した後は、そのままの状態で、翌シーズンの春に鉢上げするまで育てる予定ですので、水はけがよくなるように鉢底石を敷きます。


用土
エレモフィラ挿し木用土は、鹿沼土の小粒を使います

粒が小さいほうが保水性がよく、挿し穂と接する面積が多いですので、乾きにくいです。


3分目
鉢の高さの3分目くらいまで用土を入れます。


湿らせる
用土に水を与えて、十分に湿らせます。


挿し床 準備
エレモフィラ挿し床が準備できました。



エレモフィラの挿し穂を挿す

挿し穂 挿す
挿し木は、挿し穂挿し床に挿しますが、簡単な方法があります。


挿し穂 並べる
鉢の高さの3分目まで用土を入れて準備した挿し床に、エレモフィラ挿し穂を並べます。


下 挿し穂
剪定した枝の下の部分の挿し穂も並べました。


上 用土
並べた挿し穂の上から、用土である鹿沼土の小粒を入れます。


挿し穂 修正
用土を鉢の高さの半分ぐらいまで入れて、挿し穂の位置を修正します。


挿し木 完成
エレモフィラ挿し木が完成しました。

挿し床に割りばしなどの棒で穴を開けて、1本ずつ挿すことは大変です。

挿し穂が長いと、深い穴を作る必要がありますので、挿すより用土を入れるほうが簡単になります。

挿し穂の数が多いときも、並べて用土を入れるほうが簡単になります。



エレモフィラの挿し木の管理

水遣り
挿し木した後は、すぐに水遣りをします。たっぷり水を与えます。

用土が水を含むことで、挿し穂がしっかり固定されます。

エレモフィラ挿し木は、毎日、水遣りをします。用土が湿った状態を維持します

水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて、腰水で管理するとよいです。


明るい日陰
エレモフィラ挿し木は、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

風が強く吹くと挿し穂が動きますので、風が当たらない場所が適しています。



エレモフィラの挿し木のポイント

  1. 30分から2時間ぐらい水につけて水揚げ
  2. 水の中で切る水切りで切り口を斜めに切る
  3. 発根促進剤ルートンを塗る
  4. 挿し床の用土は鹿沼土の小粒
  5. 乾かないように腰水で管理
エレモフィラ挿し木のポイントは5つだけです。難しいことはありませんので、気軽にチャレンジできます。



エレモフィラの挿し木の今後

今後のエレモフィラ挿し木の様子は、この記事を更新します

発根の様子、暑い夏の管理、涼しい秋に成長、冬越し、翌シーズンの春に鉢上げするまでを記録します。

5月24日エレモフィラ挿し木をしました。

九州地方の福岡県の平野部で栽培しています。6月上旬に梅雨入りして、梅雨明けは、例年並みなら7月下旬になりますので、1ヶ月間ぐらいあります。

梅雨の時期は、雨の日が多く、挿し木の管理が簡単です。

梅雨が明けると、本格的な夏になり、気温が上昇します。発根に適した温度を超えますので、梅雨の間に発根できるか?が大きなポイントになります。




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