春に、銀白色の綿毛に覆われた花穂が美しい
ネコヤナギ(猫柳)。
ネコヤナギを鉢植えで育てていますので、樹高を維持するために剪定をします。
ネコヤナギの剪定に適した時期は、花が終わった後と6月になります。
6月は梅雨時期で、挿し木に適した時期ですので、剪定した枝を使って挿し木にチャレンジします。
剪定した枝を捨てることが、もったいないです。
挿し木で増やした株で、ネコヤナギの小さなミニ盆栽を作ることが目標になります。
ネコヤナギの鉢植えの剪定
よく利用する激安の園芸店で、
ネコヤナギの大きな苗木が安く販売されていましたので、購入して、鉢植えにしました。
鉢に植え付けたときの様子を詳しく書いた記事があります。
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ネコヤナギは、枝が長く徒長していますので、短く
剪定します。
長く伸びた枝は、葉が少ないです。
剪定した
ネコヤナギの鉢植えは、樹高が小さくなり、よい雰囲気です。
剪定した枝を
挿し穂にして、
ネコヤナギの
挿し木にチャレンジします。
ネコヤナギの挿し木の時期
ネコヤナギの挿し木する時期は、芽出し前の3月頃と6月の梅雨の時期の2つがあります。
芽出し前の3月頃にする挿し木は、前年の伸びた枝を使いますので、「古枝挿し」と呼ばれます。「春挿し」と呼ぶこともあります。
6月の梅雨時期は、春に芽吹いて伸びた枝を使いますので、「緑枝挿し」になります。
「古枝挿し」と「緑枝挿し」、それぞれにメリットとデメリットがあり、樹種によって成功率が異なります。
ネコヤナギは、切り花でも花瓶の中で発根することがあり、挿し木が簡単な樹種です。
春から梅雨までの間であれば、いつでも挿し木することができます。
ネコヤナギの挿し穂の水揚げ
ネコヤナギの
剪定した枝は、とても長く、
葉が少ないです。
葉がある部分を使って、
挿し木をしますので、ハサミで切ります。
ネコヤナギを剪定した枝を水につけて水揚げをします。
水揚げする時間は、2時間くらいが基本です。
水揚げをする時間は、30分や一晩などといろいろな情報がありますが、2時間くらいで十分です。
葉と枝がたっぷり水分を含むことで、萎れて枯れることを防ぎます。
葉と枝が水に漬かるように、水揚げは大きなバケツが適しています。
ネコヤナギの挿し穂を作る
剪定した
ネコヤナギの枝を10センチぐらいの長さに切り、
挿し穂を作ります。
挿し穂の下の方は、土に挿しますので、葉を取り除きます。
葉をハサミを使って半分に切ります。
葉から蒸散する水の量を減らす効果があります。植物は、葉で蒸散することで、根から水を吸収します。
根から水を吸収することができませんので、蒸散する量を減らします。
先端の柔らかい葉は、萎れやすいですので、取り除きました。
挿し穂の切り口
挿し穂の一番下の部分は、水を吸収しますので、枯れることなく、発根するために、大切になります。
剪定したときにハサミで切っていますので、よく切れる刃物でキレイな切り口を作ります。
よく切れる刃物は、カッターやカミソリがおすすめです。
新品の刃を使うことで、切れ味がよく、清潔な刃で切ることができます。
切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします。
水が通る管である道管に、空気が入ることを防ぐためです。道管に空気が入ると、水の通りが悪くなります。
花屋さんなどでも、切り花を作るときに水切りすることが基本ですので、実績のある方法です。
切り口を斜めにすることで、断面積を大きくして、水を吸収しやすくします。
太い枝は、反対側も斜めに切り、クサビ形の切り口にするとよいです。
ネコヤナギの
挿し穂が完成しました。
発根促進剤ルートンを塗る
植物の発根を助ける発根促進剤ルートン。発根する可能性が高くなります。
ホームセンターなどで購入できます。価格が安いですので、使うことをおすすめします。
発根促進剤ルートンは、粉末ですので、鉢受け皿などの容器に出して使います。
使い方は、水で溶いてルートン液を作り、挿し穂を漬けたり、少量の水でペースト状にして切り口に塗ったりします。
粉末のまま使う簡単な方法を紹介します。
挿し穂は
水揚げで
水に濡れていますので、粉末の
発根促進剤ルートンが簡単に付着します。
挿し穂の
切り口を、粉末の
発根促進剤ルートンの中に入れるだけで、簡単に付着できました。
ネコヤナギの挿し床の準備
挿し木で用土を入れた容器のことを
挿し床と呼びます。
ネコヤナギの
挿し床は、プラスチック製の鉢を使います。
鉢底石を薄く敷きます。
暑い夏は、水切れしないように、腰水で管理しますので、鉢底石を厚く敷くと用土が水に漬かりません。
発根した後は、そのままの状態で、翌シーズンの春に
鉢上げするまで育てる予定ですので、水はけがよくなるように
鉢底石を敷きます。
ネコヤナギの挿し木の用土は、赤玉土の極小粒を使います。
粒が小さいほうが保水性がよく、挿し穂と接する面積が多いですので、乾きにくいです。
用土に水を与えて、十分に湿らせます。
ネコヤナギの
挿し床が準備できました。
ネコヤナギの挿し穂を挿す
挿し木は、
挿し穂を挿し床に挿しますが、
挿し穂の数が多い場合は、簡単な方法があります。
鉢の高さの3分目まで
用土を入れて準備した
挿し床に、
ネコヤナギの
挿し穂を並べます。
並べた
挿し穂の上から、
用土である赤玉土の極小粒を入れます。
ネコヤナギの挿し木が完成しました。
挿し床に割りばしなどの棒で穴を開けて、1本ずつ挿すことは大変です。
挿し穂の数が多いときは、並べて用土を入れるほうが簡単になります。
太い枝でも挿し木は成功するか?
ネコヤナギの
剪定した枝は長く、太い枝の
挿し穂もできました。
太い枝でも
挿し木が成功するか?確認してみます。
10本の太い挿し穂ができました。
プラスチック製のポットのサイズは、3.5号です。
太い枝で、挿し木が成功できれば、1年目から花が咲く可能性があります。
ネコヤナギの挿し木の管理
挿し木した後は、すぐに水遣りをします。たっぷり水を与えます。
用土が水を含むことで、挿し穂がしっかり固定されます。
ネコヤナギの挿し木は、毎日、水遣りをします。用土が湿った状態を維持します。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて、腰水で管理するとよいです。
ネコヤナギの
挿し木は、直射日光が当たらない
明るい日陰で管理します。
風が強く吹くと挿し穂が動きますので、風が当たらない場所が適しています。
ネコヤナギの挿し木のポイント
- 2時間くらい水につけて水揚げ
- 水の中で切る水切りで切り口を斜めに切る
- 発根促進剤ルートンを塗る
- 挿し床の用土は赤玉土の極小粒
- 乾かないように腰水で管理
ネコヤナギの挿し木のポイントは5つだけです。難しいことはありませんので、気軽にチャレンジできます。
ネコヤナギの挿し木の今後
今後のネコヤナギの挿し木の様子は、この記事を更新します。
発根の様子、暑い夏の管理、涼しい秋に成長、冬越し、翌シーズンの春に鉢上げするまでを記録します。
5月21日にネコヤナギの挿し木をしました。
九州地方の福岡県の平野部で栽培しています。6月上旬に梅雨入りして、梅雨明けは、例年並みなら7月下旬になりますので、1ヶ月間ぐらいあります。
梅雨の時期は、雨の日が多く、挿し木の管理が簡単です。
梅雨が明けると、本格的な夏になり、気温が上昇します。発根に適した温度を超えますので、梅雨の間に発根できるか?が大きなポイントになります。
更新しました。
ネコヤナギの発根
ネコヤナギの
挿し木は、毎日、
水遣りを続けることが大切です。
挿し木をしてから1か月後には、鉢の底から根が出るぐらいに発根しています。ネコヤナギの挿し木は成功です。
発根すれば、暑い夏を水切れさせることなく、管理することができます。
ネコヤナギの挿し木の鉢上げ
8月27日、撮影。
ネコヤナギの挿し木は、暑さが厳しい夏を水切れすることなく、無事に夏越しできました。
小さな鉢ですので、鉢上げをします。鉢上げは、鉢に丁寧に1株ずつ、植え付け・植え替えをすることです。
ネコヤナギの挿し木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミとピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ポットから取り出す
ネコヤナギの
挿し木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ネコヤナギの
挿し木をポットから取り出すことができました。
ネコヤナギの根の状態
ネコヤナギは、細い
根ですが、たくさんありますので、
根の状態はよいです。
用土をすべて取り除き、
ネコヤナギの
根がよく見えるようになりました。
大きな挿し木は、たくさん根がありますが、小さいものは根が少ないです。
枯れた挿し穂も根があり、発根していることが分かります。
大きな挿し穂を深く挿していましたので、並ぶように発根しています。
先端に
葉が芽吹き、伸びていますので、18センチぐらいあります。
枝がある所からも
発根していますので、ハサミで
根を切ります。
ネコヤナギの
挿し木を
鉢上げする準備ができました。
ビニールポットの用意
ネコヤナギの
挿し木を鉢上げする鉢は、ビニールポットを使います。
価格が安いことが大きなメリットです。
ビニールポットの大きさは、直径6センチ、2号になります。
ネコヤナギの挿し木は、ミニ盆栽の素材になりますので、小さな鉢で育てます。
ビニールポットは、底に穴があり、
用土が流れ出ますので、鉢底ネットを敷きます。
底に、鉢底ネットを敷き、ビニールポットの用意ができました。
鉢に植え付け・植え替え
ネコヤナギの
挿し木を用意したビニールポットに入れます。
ネコヤナギは、水はけ、水もちがよい用土が適しています。ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜるとよいです。
ビニールポットの高さの底から8分目ぐらいまで
用土を入れました。
鉢上げ後の管理
ネコヤナギを鉢上げした後は、すぐに水遣りをします。鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ネコヤナギの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は落葉していますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
鉢上げした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。ネコヤナギは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。
7つの株を
鉢上げしましたので、
ネコヤナギを
挿し木で増やすことは成功です。
鉢上げしたネコヤナギを育て、ミニ盆栽を作ります。
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