長寿梅(チョウジュバイ)は、バラ科ボケ属の落葉性低木です。
日本原産のクサボケ(草木瓜)の矮性品種になります。
花と葉が小さく、芽吹きがよく、枝がたくさんできますので、小さなミニ盆栽に適しています。
長寿梅は四季咲き性で、2月~5月と9月~11月に花が咲きます。花の色は赤色が基本ですが、白色の白花 長寿梅があります。
赤色と比べると、花や葉が少し大きいですが、人気のある樹です。
激安園芸店で、白花 長寿梅の苗木が安く販売されていましたので、購入しました。ミニ盆栽を作ることにチャレンジします。
白花 長寿梅の苗木
白花 長寿梅のラベルは、激安園芸店ですので、手書きです。
白花 長寿梅の苗木の樹高は、15センチぐらい。
剪定すれば、10センチ以下にすることができそうです。
直径10.5センチ、3.5号のプラスチック製のポットに植えられています。樹の大きさに対して、ポットが大きいです。
株分けすることができれば、簡単にミニ盆栽を作ることができます。
5月上旬ですので、苗木に
花が咲いています。白色ですので、
白花 長寿梅に間違えないです。
白花 長寿梅の現物を初めて見ました。赤色の普通の長寿梅より、花や葉が少し大きいような気がします。
花の大きさは、直径1センチぐらいになります。赤色を見慣れていますので、白色の
花が新鮮です。
並べて比べると、大きさに違いがあることがよくわかります。
白花 長寿梅の小さな鉢植え
白花 長寿梅は、3.5号(直径10.5センチ)と大きなポットに植えられていますので、すぐにミニ盆栽を作ることは難しいです。
根が、どのような状態であるか?確認する必要があります。太い根を少なくして、細い根を増やすことで、小さなミニ盆栽を作ることができます。
小さな鉢植えで育て、枝を増やして、樹形を作ります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
白花 長寿梅を小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、白花 長寿梅を元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、白花 長寿梅を小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、白花 長寿梅を最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
白花 長寿梅の用土
白花 長寿梅は、水はけがよく、保水性がある用土が適しています。
赤玉土だけの用土、または、赤玉土と桐生砂を8:2の割合で混ぜた用土を使います。
桐生砂の代わりにボラ土を使いました。ボラ土(日向土)は宮崎県が産地ですので、福岡県のホームセンターで安く販売されています。
赤玉土と
ボラ土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
白花 長寿梅の植え付け・植え替え
白花 長寿梅の苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串、食器のナイフです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
白花 長寿梅の植え付け・植え替えに適した時期は、芽が動く前の2月中旬ごろ、秋の9月中旬~10月上旬になります。
ポットから苗木を取り出す
最初に、ポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、
根が切れますので、穴から伸びた
根はハサミで切ります。
ポットと土の隙間にナイフを入れ、そのまま1周させます。
根詰まりしていますと、ナイフを1周させることができませんので、一度抜き、別の場所に入れます。
園芸用の専用の道具である「植え替えナイフ」「スパチュラ」がありますが、食器のナイフで代用できます。
ステンレス製ですので、さびにくく、強度があります。
白花 長寿梅の苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
幹の根元を持ち、ゆっくりポットから引き抜きます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
白花 長寿梅の苗木をビニールポットから取り出すことができました。
白花 長寿梅の根鉢
白花 長寿梅の苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
白花 長寿梅の根鉢の状態を確認すると、根の量は普通、細い根になります。根鉢の底の方だけしか根がありません。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
茶色の根が多いですので、ポットに植え付けられて、日数が経過している可能性があります。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩して、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、白花 長寿梅の苗木は、根元が土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根元が見えるまで、
根鉢を崩すと、
幹が直角に曲がっています。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、白花 長寿梅の苗木は、根元が5センチぐらい土の中に埋まっていました。
ミニ盆栽では、根張りが大切ですので、根元が直角に曲がっていますので、ミニ盆栽を作ることが難しいです。
根鉢の土をほとんど取り除きました。太い
根が長く伸びていますので、
根の
剪定が必要です。
根の剪定について詳しく書いた記事がありますので、参考にして下さい。
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根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
白花 長寿梅を入れます。
用土に隙間ができないように、
竹串で突きます。
赤玉土や
ボラ土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで
水遣りしても、
赤玉土の粒が崩れることがありません。
スリット鉢は、デザイン性がないことがデメリットです。
100均の3号(直径9センチ)の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
白花 長寿梅の苗木は、深植えされていましたので、根元の位置を地表にして、植え付け・植え替えをすると、樹高が18センチと大きくなりました。
白花 長寿梅の管理
白花 長寿梅の苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
白花 長寿梅の水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1~2回、暑い夏は1日2~3回、寒い冬は、完全に乾かないように、2~3日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
白花 長寿梅は、日当たりのよい場所で管理します。午前中は日が当たり、午後は明るい日陰になる場所が最適です。
日差しが強く暑い夏は、明るい日陰、または、30~50%ぐらい遮光して、葉焼けを防ぎます。
寒い冬は、凍らないように、冷たい風や霜が当たらない場所で管理します。
支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
白花 長寿梅の苗木は、深植えされていましたので、樹高が少し高くなりましたので、倒れやすい状態です。
小さな鉢植えですので、
竹串を
支柱として使うことができます。
竹串を鉢の底まで深く挿します。園芸用の
ビニールタイで
幹と固定します。
白花 長寿梅の育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。夏は遮光。
- 用土は赤玉土と桐生砂を8:2で配合。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春と秋に緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、2月中旬、9月中旬~10月上旬が適しています。
白花 長寿梅は特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、1~2年に1回、植え替えをします。
白花 長寿梅の今後
5月7日に、白花 長寿梅の苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
白花 長寿梅の今後の様子はこの記事を更新します。
1年間、育てて、根を増やしてから、ミニ盆栽を作るために、挿し木や取り木をします。
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