オダマキは、キンポウゲ科オダマキ属の落葉性多年草です。北アメリカ大陸やユーラシア大陸が原産地になります。
学名は、Aquilegiaで、セイヨウオダマキと呼ばれることがあります。
花が咲く時期は5月~6月で、茎がまっすぐに伸びて、先端に青紫色の花が咲きます。
園芸品種が多くあり、花の色は白色、ピンク色、赤紫色など、豊富ですので、好みの色を選ぶことができます。
冬は落葉していますので、耐寒性が強く、初心者の方でも、簡単に冬越しでき、毎年、美しい花を楽しめます。
ホームセンターで、花が咲き終わったオダマキの苗が値引き販売されていましたので、購入して育てます。
4月下旬ですので、葉が芽吹いて、花が咲く可能性があります。
オダマキの苗
オダマキの苗のラベルで、花の色や形を確認して購入しましょう。
購入したオダマキの苗のラベルは、花の写真がありません。花の絵があり、青紫色、赤色、白色の3つの花が描かれています。
「混合」と記載されていますので、花の色は不明です。「姫オダマキ」になっていますので、草丈が小さいことを期待して、購入しました。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
開花期:4~6月
用 途:花壇、鉢植え、プランター
育て方のポイント
日当たり、風通しの良い所を好み、水やりは、表土が乾いたらたっぷりと与え、春と秋に緩効性の置肥を施して下さい。
夏の高温には注意しましょう。
オダマキの草丈は、30~50センチですので、半分ぐらいの大きさになります。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
花が終わって、
葉だけの苗です。
葉は緑色で状態がよいです。
花が咲く時期は6月までになりますので、再び花が咲く可能性があります。
種が採取できたら、種まきで増やすことにチャレンジします。
左の鉢は、風鈴オダマキです。冬越しして花が咲いています。
風鈴オダマキは、距がないことから、オダマキ属ではなく、セミアキレギア属になります。
距は、花びらの後ろ側、または、萼の外側へ突き出た部分のことです。
関連記事風鈴オダマキの育て方:下向きに垂れた紫色の八重咲きの花を楽しみましょう
オダマキの小さな鉢植え
オダマキは、草丈が30~50センチぐらいまで成長する落葉性多年草です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
オダマキを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、オダマキを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、オダマキを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、オダマキを最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)
苗を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の3号(直径9センチ)の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。
オダマキの用土
オダマキは、水はけ(排水性)がよい用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土を使います。
小さな鉢植えで育てますので、山野草用の用土で育てることにしました。
赤玉土と鹿沼土と軽石の小粒を1:1:1の等量で配合した用土を使います。水はけがよいですので、水切れに注意が必要です。
赤玉土、鹿沼土、軽石が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、
水はけがよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
オダマキの植え付け・植え替え
オダマキの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
オダマキの植え付け・植え替えに適した時期は、芽吹く前の2月~3月上旬になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
オダマキの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
オダマキの苗をビニールポットから取り出すことができました。
オダマキの根鉢
オダマキの苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
オダマキの根鉢の状態を確認すると、根の量は多く、細い根になります。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。茶色の根が多いですので、ビニールポットに植え付けられて、日数が経過している可能性があります。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、水はけが悪く、
根腐れしやすい場所になります。
竹串で、
根と土を取り除き、新しい
用土になることで、水はけがよくなり、
根腐れの心配がなくなります。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
オダマキの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
オダマキを入れます。
段差まで用土を入れますので、根元の位置を確認します。高い場合は、用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
少し離れて見ると、バランスよく植え付けできているか?確認できます。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、
根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに
用土を入れます。
用土に隙間ができないように、
竹串で突きます。
赤玉土や
鹿沼土、
軽石は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土や鹿沼土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
オダマキの植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
オダマキの管理
オダマキの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
オダマキの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
葉や花に水がかからないように、水差しで、直接、土に水を与えます。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、落葉して休眠していますので、完全に乾かないように、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
古くなり枯れた
葉や黄色に変色した
葉を取り除きます。
病害虫の原因になり、見た目もよくないですので、定期的に取り除くとよいです。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
オダマキは、日当たりのよい場所で管理します。午前中は日が当たり、午後は明るい日陰になる場所が最適です。
日差しが強く暑い夏は、明るい日陰、または、30~40%ぐらい遮光して、葉焼けを防ぎます。
寒い冬は、凍らないように、冷たい風が当たらない場所で管理します。
オダマキの育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 用土は普通の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は緩効性化成肥料を元肥、液体肥料で追肥。
- 植え付け・植え替えは、芽吹く前の2月~3月上旬が適しています。
オダマキは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
肥料は、植え付け・植え替えのときに、リン酸とカリウムが多く配合された緩効性化成肥料を元肥として与えます。
花が咲く時期に、1週間から10日に1回ぐらい、液体肥料で追肥するとよいです。
鉢植えは根詰りしないように、1~2年に1回、植え替えをします。株が込み合ってきたら、植え替えのときに株分けをするとよいです。
オダマキの今後
4月30日に、オダマキの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
オダマキの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
八重咲きの美しい花が楽しめる風鈴オダマキを育てています。参考にして下さい。
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