八重咲きキキョウは、キキョウの園芸品種で、二重咲きや三重咲きなどがあります。三重咲き以上を多重咲きと呼びます。
花の色は、紫色が基本ですが、白色や桃色もあり、ごま斑、刷毛斑、散り斑などの絞り模様が美しい品種もあります。
園芸店で、八重咲きキキョウの苗が安く販売されていましたので、購入しました。
草丈が大きいですので、切り戻しをして、コンパクトな株で、豪華な花を楽しむことにチャレンジします。
八重咲きキキョウの苗
八重咲きキキョウの苗のラベルで、花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
宿根草
八重咲青色キキョウ
[切り花・花壇用苗]
用 途:庭植、鉢植、花壇、切花
性 質:耐寒性→強 耐暑性→強
開花期:夏~秋
草 丈:60~80cm
秋の七草の一つとして数えられる【桔梗(キキョウ)】は、古くから多くの人々に慕われています。
庭植えはあまり土地を選びませんが、鉢植えの場合は、砂をやや多く混ぜた土が良いでしょう。
花後に種ができないように切り戻しをすると再び花を楽しめます。
肥料は油粕・化成肥料等を施します。
※株が小さいときは、一重咲きになる場合があります。
八重咲きキキョウの苗の
草丈は、30センチ以上あります。
支柱がないため、曲がって伸びています。
直径10.5センチ、3.5号のビニールポットに植えられています。
八重咲きキキョウの切り戻し
八重咲きキキョウの苗は、
茎が曲がって伸びていますので、
切り戻しをします。
普通は、花が終わった後に切り戻しをして、新しく芽吹いた枝に再び花が咲くようにします。
苗を切り戻しすることで、草丈が小さいコンパクトな株で、八重咲きキキョウの花を楽しむことにチャレンジします。
茎を切ると、切り口から白い液がでます。手につくと肌が荒れることがありますので、注意が必要です。
手についた場合は、すぐに水で洗い流します。
八重咲きキキョウの苗は、
草丈が15センチになりました。
先端の葉の付け根から、芽吹いて、花が咲くことを期待します。
八重咲きキキョウの小さな鉢植え
八重咲きキキョウは、草丈が60~80センチぐらいまで成長する多年草です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
八重咲きキキョウを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、八重咲きキキョウを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。八重咲きキキョウの苗は、3.5号(直径10.5センチ)のビニールポットですので、同じ大きさです。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、八重咲きキキョウを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、八重咲きキキョウを最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の4号(直径12センチ)の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。
八重咲きキキョウの立派な鉢植えになる予定です。
八重咲きキキョウの用土
八重咲きキキョウは、水はけ(排水性)がよい用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土を使います。
やや酸性の土を好みますので、鹿沼土を2割ぐらい入れて、赤玉土と鹿沼土の小粒、腐葉土を5:2:3で配合してみました。
赤玉土と
腐葉土、
鹿沼土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで
用土を入れました。
植え付け・
植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
八重咲きキキョウの肥料
八重咲きキキョウは、植え付け・植え替えをするときに、緩効性化成肥料を元肥として施します。
元肥は、苗木を植え付け・植え替えをするときに、用土に施す肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
数字が大きいほうが得した気分になりますが、肥料に弱い植物がありますので、注意が必要です。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
100均のマドラースプーンに半分ぐらいの1.5グラム、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。
八重咲きキキョウは花が咲く期間が長いですので、花が咲いている期間に肥料を与えます。追肥として、2週間に1回、液体肥料を与えます。
肥料と
用土を軽く混ぜて、
元肥を施しました。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
八重咲きキキョウの植え付け・植え替え
八重咲きキキョウの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
八重咲きキキョウの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月と秋の10月になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
八重咲きキキョウの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
八重咲きキキョウの苗をビニールポットから取り出すことができました。
八重咲きキキョウの根鉢
八重咲きキキョウの苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
八重咲きキキョウの根鉢の状態を確認すると、根の量は少なく、細い根になります。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。白い根が多いですので、状態はよいです。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
株元がキレイになりました。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
小さいニンジンのような太い
根があります。傷つけないように注意します。
根鉢の底は、水はけが悪く、
根腐れしやすい場所になります。
竹串で、土を取り除き、新しい用土になることで、水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。
根鉢の底を崩して、固まった根をほぐしました。
八重咲きキキョウの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、根鉢を崩した八重咲きキキョウを入れます。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置を確認します。高い場合は、用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
少し離れて見ると、バランスよく植え付けできているか?確認できます。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。
根鉢の土が腐葉土を多く含んでいますので、赤玉土の小粒だけを入れました。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。赤玉土や鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の
段差より少し下まで
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は軽石を敷きます。軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
八重咲きキキョウの植え付け・植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。
八重咲きキキョウの管理
八重咲きキキョウの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
八重咲きキキョウの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日に1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は落葉して休眠していますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
つぼみができてから花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると。つぼみや花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
八重咲きキキョウは、日当たりのよい場所で管理します。日当たりが悪いと花が咲きません。
暑い夏は、日差しが強いですので、風通しのよい半日陰で管理します。
八重咲きキキョウの育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 用土は普通の市販の培養土。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は元肥、開花期に液体肥料で追肥。
- 植え付け・植え替えは、3月と10月が適しています。
- 花後に切り戻しをすると、再び花が咲きます。
八重咲きキキョウは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
株が大きく成長したら、植え替えのときに株分けをするとよいです。
八重咲きキキョウの今後
5月4日に、八重咲きキキョウの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
八重咲きキキョウの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
左の鉢は、普通の
キキョウです。毎年、美しい
花を楽しませてくれます。
関連記事
関連記事
0 件のコメント :
コメントを投稿