カルミアは、ツツジ科ハナガサシャクナゲ属(カルミア属)の常緑性低木です。北アメリカやキューバが原産地になります。
学名は、Kalmia latifoliaで、アメリカシャクナゲやハナガサシャクナゲと呼ばれることがあります。
花が咲く時期は、5月上旬~6月中旬です。つぼみはコンペイトウのような形で色が濃く、花が咲くと傘のような形になり、色は薄く、花びらに模様があります。
品種によって、花の色が白色、赤色、ピンク色などがあります。
ホームセンターで、カルミアの小さな苗木が安く販売されていましたので、購入しました。
鉢植えで、花が咲くように育てます。
ミニシャクナゲを育てていますので、同じような育て方になります。
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カルミアの苗木
カルミアの苗木のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
花の形が大きな特徴ですので、好みの色や形のカルミアを選びましょう。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
購入した苗木は、カルミア「ラテフォーリア」になります。
花の色は、白色から淡いピンク色で、強健で育てやすい品種です。
ラベルの裏に簡単な説明があります。
カルミア
●日当たりと水はけがよく、しかも乾きにくい土地なら最適です。
●乾燥には弱いので、十分に湿りを与えます。剪定はほとんど必要ありませんが、大株になれば花後に混み枝を間引きします。
●油粕か液肥等で濃厚な肥料は避けます。4~6月と10月に重点を置き、他は時々液肥を与えます。
カルミアの苗木の樹高は20センチぐらい。
新芽が伸びて、樹高はありますが、幹は細く、花が咲くまで時間が必要になります。
カルミアは、地植えすれば、樹高が2~3メートルぐらいまで大きくなります。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
1辺が7.5センチの小さな四角いビニールポットに植えられています。
カルミアの小さな鉢植え
カルミアは、樹高が2~3メートルぐらいまで成長する常緑性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
苗木をビニールポットのまま、鉢に入れると植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
ビニールポットと同じくらいの大きさの鉢に植え付けます。
カルミアを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、カルミアを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3号(直径9センチ)、CSM-90になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、カルミアを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、カルミアを最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径9センチと3号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から2.5号(直径7.5センチ)、3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
スリット鉢のデメリットは、デザイン性がないことです。価格が安く、生産者向けの商品ですので、仕方がありません。
100均の3号(直径9センチ)の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。
花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段は
スリット鉢のまま育てます。
鉢カバーに入れると、立派なカルミアの鉢植えになります。
カルミアの用土
カルミアは、水はけ、水もちがよい酸性の用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている山野草の培養土と赤玉土の小粒を1:1の同じ量で配合した用土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土の小粒、ピートモス、鹿沼土の小粒、バーミキュライトを4:3:2:1の割合で混ぜた用土が適しています。
カルミアは、いろいろな用土を配合するように説明していることがありますが、簡単な用土がありますので、紹介します。
硬質小粒の鹿沼土と腐葉土を6:4の割合で配合した用土です。育てる環境や管理(水遣りの時刻や回数)によって、最適な用土は異なります。
鹿沼土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土(鹿沼土の小粒)を入れます。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
カルミアの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
カルミアの植え付け・植え替え
カルミアの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
カルミアの植え付け・植え替えに適した時期は、新芽が伸び始める前の春の3月~4月、秋の9月下旬~11月になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
カルミアの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
カルミアの苗木をポットから取り出すことができました。
カルミアの根鉢
カルミアの苗木をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、根の量が多く、根詰りに近い状態です。ツツジ科の植物は細かい根が密になり、根詰りしやすいです。
カルミアの苗木は、幹が細く、大きくありませんが、根の量が多いです。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩して、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、カルミアの苗木は、根元が3センチぐらい土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を崩すと、根鉢の高さが小さくなりました。
根鉢の底は、固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底を竹串を使って崩します。底で巻いている根をほぐします。
底の土と
根を軽くほぐしました。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
カルミアを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
少し離れて見ると、バランスよく
植え付け・植え替えできているか?確認できます。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、
根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、鹿沼土の小粒だけの用土でも大丈夫になります。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
竹串で突き、隙間がなくなると、
用土が減りますので、
スリット鉢の
段差まで
用土を追加します。
カルミアの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
苗木が深植えされていましたので、少し樹高が高くなりました。
植え付け・植え替え後は、根が張っていませんので、風で苗木が倒れやすいです。
竹串を支柱にして、カルミアの苗木を支えました。
カルミアの管理
カルミアの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
カルミアの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
根が細く、極端な乾燥に弱いため、水切れに注意が必要です。葉に水を与える葉水をすると効果的です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
カルミアは、西日が当たらない半日陰で、風通しのよい場所で管理します。暑い夏は、直射日光が当たらないように、遮光ネットや寒冷紗で、50%ぐらい遮光します。
暑い夏は、鉢の乾きが早くなりますので、鉢の表面をマルチングして、乾燥を防ぎます。
耐寒性は強いですが、葉が乾燥しないように、冷たい風が当たらない場所で、管理して下さい。
カルミアの育て方のポイント
- 西日が当たらない半日陰で育てる。
- 水はけ、水もちのよい、酸性の用土を好む。市販の山野草の培養土に、赤玉土の小粒を同量配合。
- 水遣りは鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は花後のお礼肥え、秋の10月頃に緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~4月、秋の9月下旬~11月頃。
カルミアの育て方は、基本を大切にすれば、簡単です。夏の暑さによって、乾燥して水切れすることだけに注意すれば枯れることはありません。
鉢植えは、2年ぐらいに1回、植え替えをします。水遣りのときに水が抜けなくなったり、葉の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。
花が終わったら、すぐに花柄摘みをします。種を作ろうとすると株が弱り、新芽が伸びが悪くなります。
剪定は、花が終わった5月~6月にします。強剪定すると、翌シーズンに花が咲かないことがあります。
カルミアの今後
5月1日に、カルミアの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは保護の必要がなく簡単ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。
カルミアの今後の様子はこの記事を更新します。
目標は、美しい花を咲かせることです。1年間の育てる様子を記録します。
いろいろなツツジ科の植物を育てています。
普通のツツジを育てています。
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