アッツザクラは、キンバイザサ科ロードヒポキシス属の半耐寒性球根植物です。南アフリカが原産地になります。
学名は、Rhodohypoxis bauriiで、ロードヒポキシスと呼ばれることがあります。
花が咲く時期は4月~6月で、花びらが6枚あり、雌しべや雄しべが見えにくいことが特徴です。
花の色は、赤色や白色、ピンク色があり、八重咲きや覆輪、濃赤色の園芸品種があります。
葉は長細く、草丈は5~15センチです。
球根は直径1センチぐらいと小さく、休眠期に掘り上げて、乾燥させると枯れやすいので、掘り上げないで、土の中で湿り気がある状態で管理します。
園芸店で、アッツザクラの苗が安く販売されていましたので、購入しました。毎年、美しい花が楽しめるように、育てます。
アッツザクラの苗
アッツザクラの苗のラベルで、花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルの写真で花を確認すると、ローズと記載されています。鮮やかピンク色です。
花が咲いている苗ですので、現物を確認して購入することができました。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
アッツザクラ ローズ
開花期:4月~6月
用 途:花壇、鉢植え、プランター
育て方のポイント
日当たり、水はけの良い所を好みます。球根は見えなくなる程度に朝植えします。水切れを嫌うので、毎日少量ずつ与え、花後に緩効性の固形肥料を与えます。
アッツザクラの苗の
草丈は、10センチぐらい。
花は、
葉と同じくらいの高さで咲きます。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
アッツザクラの花
アッツザクラの
花は、サクラに似ていることが名前の由来ですが、サクラは
花びらが5枚、アッツザクラは6枚で、似ているように見えません。
花の大きさは、直径2センチぐらいになります。
草丈は10センチぐらいですので、コンパクトな株になります。
花と葉が小さいですので、寄せ植えや花壇で楽しむことができます。
アッツザクラは、球根植物ですので、株分けできそうです。
アッツザクラの花がら摘み
萎れた
花は、種を作ろうとしますので、株が弱ります。株が弱らないように、
萎れた花を取り除く花がら摘みをします。
アッツザクラは、花茎を伸ばして先端に花が咲きますので、花茎の根元をハサミで切ります。
萎れた花を取り除き、キレイな状態になりました。
アッツザクラの小さな鉢植え
アッツザクラは耐寒性がありますが、強くはないですので、球根が凍らないように、積雪や霜から保護する必要があります。
暑い夏は、風通しのよい半日陰で管理します。
小さな鉢植えは、移動が簡単ですので、寒い冬や暑い夏に管理しやすいです。
アッツザクラの鉢は、アップルウェアーのプレステラ90型を使います。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、植え付けたときの雰囲気を確認できます。
アップルウェアーのプレステラ90型は、ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗の植え付け・植え替えをするときは、株分けしたほうがよい場合がありますので、予備の鉢を用意します。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
小さな鉢植えで、アッツザクラを元気に育てることができ、根詰りを防止しますので、植え替えの頻度も少なくなります。
プレステラは、底に特許番号が記載されています。
正方形の4つの角に長い
スリット、
4つの辺の中央に短いスリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、アッツザクラを健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
プレステラ90型は、1辺8センチぐらいの正方形の鉢です。
鉢の大きさは、普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し小さいサイズになります。
鉢の高さは7センチぐらい。
アッツザクラの用土
アッツザクラは、水はけ(排水性)がよい用土が適していますので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に、2~3割ぐらい鹿沼土を混ぜるとよいです。
作る場合は、赤玉土と鹿沼土の小粒、腐葉土を4:4:2の割合で混ぜた用土を使います。
赤玉土と
鹿沼土、
腐葉土が、均一になるように混ぜます。
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけがよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
アッツザクラは、多湿で球根が腐ることがありますので、蒸れないように鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け・植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。
植え付け・植え替えは、根が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。
アッツザクラの植え付け・植え替え
アッツザクラの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
アッツザクラの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~4月になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
底の穴から根がたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。
無理に取り出しますと、根が切れますので、穴から伸びた根はハサミで切ります。
アッツザクラの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
アッツザクラの苗をビニールポットから取り出すことができました。
アッツザクラの根鉢
アッツザクラの苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
アッツザクラの根鉢を確認すると、根の量は普通です。球根植物ですが、細い根になります。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、水はけが悪く、
根腐れしやすい場所になります。
根鉢の底を竹串を使って、軽く崩しました。植え付け・植え替え後の根の成長がよくなります。
アッツザクラの株分け
アッツザクラの
根鉢をよく見ると、2つに
株分けできそうです。
株分けすることで、根詰りを防ぐことができ、球根の成長がよくなります。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで根を傷つけにくく、使いやすいです。
球根を傷つけないように注意して、
根鉢を2つに分けます。
根が少し切れましたが、
株分けすることができました。
左の大きな株と右の小さな株の2つに、株分けすることができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
アッツザクラの根鉢の土は、鹿沼土です。粒が崩れてなく、状態がよいですので、再利用します。
用土を入れて準備した鉢に、
根鉢を崩した
アッツザクラの苗を入れます。
段差まで用土を入れますので、根元の位置を確認します。高い場合は、用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに用土を入れます。
アッツザクラの根鉢の土を再利用します。
用土に隙間ができないように、
竹串で突きます。
鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
仕上げに、表面の土は鹿沼土の硬質小粒を敷きます。
硬質ですので、水遣りをしても、鹿沼土が崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
アッツザクラの
植え付け・
植え替えが終わり、
小さな鉢植えが完成しました。
小さな株も、同じように鉢に
植え付け・植え替えをしました。
アッツザクラは、
植え替えのときに
株分けすることをおすすめします。
株分けして、2つの鉢ができると、枯れたときの保険になります。
アッツザクラの管理
アッツザクラの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
アッツザクラの水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
葉や花に水がかからないように、水差しで、直接、土に水を与えます。乾燥に強く、枯れることは少ないです。
春と秋は1~2日に1回、暑い夏は1日1回、休眠している冬は、土がわずかに湿っている状態で管理しますので、3~4日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
アッツザクラは、日当たりのよい場所で管理します。日当たりが悪いと花が咲きません。
暑い夏は、日差しが強いですので、風通しのよい日陰で管理、寒い冬は、球根が凍らないように注意します。
雨よけ・霜よけで保護する
アッツザクラは、耐寒性がやや弱いですので、凍らないように、積雪や霜から保護する必要があります。
花が咲いている時期は、雨よけとして利用すると、花持ちがよくなります。
育苗トレーに100均のU字型支柱で作った簡易ビニールハウス。ビニールは100均のテーブルクロスです。
製作した様子を詳しく書いた記事があります。
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ビニールハウスのように密閉していないので、通気性があります。
アッツザクラは、球根植物ですので、多湿で球根が腐れることがあります。
休眠している冬は、雨が当たらない場所で、乾かし気味で管理しますので、雨よけがあると便利です。
アッツザクラの育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。夏は日陰。
- 耐寒性はやや弱い、積雪や霜から保護します。
- 用土は普通の培養土に、鹿沼土を2~3割混ぜる。作る場合は、赤玉土と鹿沼土の小粒、腐葉土を4:4:2で配合。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は開花期に緩効性化成肥料を少量、与えます。
- 植え付け・植え替えは、春の3~4月が適しています。
アッツザクラは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春に球根を取り出し、植え替えをします。
株が込み合ってきたら、植え替えのときに株分けをして、球根の数を減らします。
アッツザクラの今後
4月20日に、アッツザクラの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しいです。
アッツザクラの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
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