エリカ「シャミソニス」は、ツツジ科エリカ属の半耐寒性常緑低木です。南アフリカのケープ州が原産地になります。
学名は、Erica chamissonisで、エリカ・カミッソニスやエリカ・シャミッソニスと呼ばれることがあります。
2月~3月頃に、ベル型の小さな花が、たくさん咲くエリカです。花の色は、淡いピンク色になります。
園芸店で、1つの株で、淡いピンク色と白色の花が咲いている苗木が販売されていましたので、購入しました。
エリカ「シャミソニス」の苗木
エリカ「シャミソニス」の苗木のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
ラベルの写真では、
花はピンク色です。
花が咲いている苗木ですので、現物を確認して購入することができました。
ラベルは保管するようにしていますが、紛失することが多いですので、写真に撮って管理しています。
植物のラベル用にアルバム(フォルダー)を作り、保存しています。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
生育温度 ー3℃~35℃
生育適温 15℃~25℃
お手入れ方法
用 土:排水性の良い酸性土を好みます。
肥 料:春と秋に市販の緩効性肥料を適度に与えてください。(暑い時期の施肥は、避けてください。)
水やり:水切れに注意し、鉢土の表面が乾いてきたらたっぷり与えてください。
水切れに注意してください。
エリカ「シャミソニス」の苗木の樹高は、15センチぐらいです。
樹高30~45センチぐらいまで大きくなりますが、小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育て、花が終わったら、剪定をします。
直径9センチ、3号の小さなビニールポットに植えられています。
エリカ「シャミソニス」の花
エリカ「シャミソニス」の花は、とても小さいです。直径2~4ミリの鐘形の小さな花が、たくさん咲きます。
葉は、5~10ミリぐらいの線形で、白色の腺毛が密集しています。
白色の
花。
花の大きさは、直径5ミリぐらいです。
エリカ「シャミソニス」の花がら摘み
萎れた
花が種を作ろうとすると株が弱りますので、
花を取り除く
花がら摘みをします。
エリカ「シャミソニス」の花は、とても小さいですので、ピンセットを使って、取り除きます。
エリカ「シャミソニス」は、多湿を嫌いますので、
根元の風通しをよくするために、
根元の近くにある枝や
葉を取り除きます。
萎れた花や枯れた枝や葉は、病害虫の原因になりますので、気づいたときに取り除くようにしましょう。
エリカのいろいろな品種と比べる
左の鉢は、
エリカ「ホワイトデライト」です。
花の形が長細く、
「シャミソニス」と大きく異なります。
短い線形の葉が似ています。
関連記事
「ダーレンシス」は樹高が30~60センチとコンパクトなエリカになりますので、「シャミソニス」と同じぐらいの大きさです。
寄せ植えなどにも使いやすい「ダーレンシス」の育て方の記事です。
関連記事
「セシルフローラ」と比較すると、葉の形や色が似ていますが、大きさが異なります。
エリカ「セシルフローラ」を小さな鉢植えで育てています。
関連記事
小さな花がたくさん咲く「ジャノメエリカ」は、2メートルぐらいまで大きく成長するエリカです。
「シャミソニス」と花の大きさや形が似ています。
育てやすい「ジャノメエリカ」の記事になります。
関連記事
エリカ「シャミソニス」の小さな鉢植え
エリカ「シャミソニス」は、樹高が30~45センチぐらいまで成長する樹です。
大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
耐暑性は強いですが、多湿を嫌いますので、梅雨時期など長雨に当たらないように管理する必要があります。
小さな鉢植えは、簡単に移動でき、置くスペースが小さいですので、寒い冬や梅雨時期の管理しやすいです。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
エリカ「シャミソニス」の苗木をビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・
植え替えしたときの
雰囲気が確認できます。
エリカ「シャミソニス」の鉢は、アップルウェアーのプレステラ90型にします。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗木の植え付け・植え替えをするときは、予備の鉢を用意します。株分けしたほうがよい場合や鉢のサイズを変更することがあります。
一回り大きなプレステラ105型もあり、いつでも植え付け・植え替えができるように、購入して鉢の予備を用意しています。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
小さな鉢植えで、エリカ「シャミソニス」を元気に育てることができ、根詰りを防止しますので、植え替えの頻度も少なくなります。
正方形の角に長い
スリット、
4つの辺の中央に短い
スリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、エリカ「シャミソニス」を健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
プレステラ90型は、1辺7.8センチの正方形の鉢です。
普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し小さなサイズになります。
鉢の高さは7センチぐらい。
エリカ「シャミソニス」の用土
エリカ「シャミソニス」は、ツツジ科ですので、酸性の用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に鹿沼土を2~3割合ぐらい混ぜて、酸性にするとよいです。
作る場合は、赤玉土と鹿沼土、ピートモスを4:4:2の割合で混ぜた用土が適しています。
エリカ「シャミソニス」は夏の高温多湿に弱いですので、ピートモスは2割以下ぐらいがよいです。
鹿沼土は、硬質小粒を使いました。
粒がそろっていますので、挿し木や盆栽などにも使うことができます。
ピートモスは、使うことが少ないですので、容量が小さく、価格が安い100均の商品を使っています。
品質が心配ですが、いろいろな植物に使いましたが、大きな問題はありません。
赤玉土と
鹿沼土、
ピートモスが均一になるように混ぜます。
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
エリカ「シャミソニス」は、多湿に弱い性質の植物ですので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れて、エリカ「シャミソニス」の鉢の準備ができました。
苗木の植え付け・植え替えは、根が乾燥しないように、素早く作業したいです。鉢の準備を最初にするとよいです。
エリカ「シャミソニス」の植え付け・植え替え
エリカ「シャミソニス」の苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
エリカ「シャミソニス」の植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~4月と秋の9月~10月です。
つぼみができてから花が咲いている期間は、植え付け・植え替えをしないほうがよいです。
ビニールポットのままの状態では、寂しいので、花が萎れる可能性がありますが、鉢に植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
エリカ「シャミソニス」の苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
エリカ「シャミソニス」の苗木をビニールポットから取り出すことができました。
エリカ「シャミソニス」の根鉢
エリカ「シャミソニス」の苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、小さいビニールポットですので、根がたくさんあり、根詰りに近いです。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。根はツツジ科ですので、とても細く、密になります。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
花が咲いている苗木は、根鉢を崩さないで、植え付け・植え替えをします。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れ、汚れますので、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩して、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、エリカ「シャミソニス」の苗木は、根元が2センチぐらい土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、水はけが悪く、
根腐れしやすい場所になります。
竹串で、土を取り除き、新しい用土になることで、水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。
黒色の根は、腐れていますので、取り除きます。
根鉢の底を崩して、固まった
根を取り除きました。
エリカ「シャミソニス」の
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配ですが、根腐れで枯れることのほうが多いですので、植え付け・植え替えは大切になります。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
エリカ「シャミソニス」を
用土を入れて準備した鉢に入れます。
プレステラの段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差にあるように調整します。
高い場合は、用土を減らし、低い場合は用土を足します。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、
根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢の周りに
用土を入れます。
根鉢の
用土が保水性が高いですので、
鹿沼土の小粒だけにしました。
用土に隙間ができないように、竹串で突きます。鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
エリカ「シャミソニス」の
植え付け・
植え替えが終わり、
小さな鉢植えが完成しました。
エリカ「シャミソニス」の管理
エリカ「シャミソニス」の苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
エリカ「シャミソニス」の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
葉や花に水がかからないように、水差しで土に直接、水を与えます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
エリカ「シャミソニス」は、多湿に弱い性質です。水の与えすぎに注意して、梅雨時期など雨の日が続くときは、雨が当たらない場所で管理します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
エリカ「シャミソニス」は、日当たり、風通しのよい場所で管理します。高温多湿に弱いですので、暑い夏は、風通しのよい、半日陰に移動させます。
長期間、花が咲きますが、雨に当たると花持ちが悪くなりますので、雨の当たらないところがよいです。
支柱で支える
植え付け・植え替えをした後は、根が張っていませんので、風が強く吹くと倒れることがあります。
花がたくさん咲いていますので、倒れやすいです。小さな鉢植えですので、竹串を支柱として使うことができます。
深植えされていた幹を地表に出したので、倒れやすい状態です。支柱で支えることで、安心して育てることができます。
エリカ「シャミソニス」は、細い枝に、たくさんの
花が咲いていますので、枝を支柱に、ビニールタイを使って固定します。
鉢の正面を決めて、支柱やビニールタイが目立たないようにするとよいです。
雨よけ・霜よけで保護する
エリカ「シャミソニス」は、耐寒性はー3度までですが、葉が傷まないように、積雪や霜から保護する必要があります。
多湿を嫌いますので、梅雨時期などの長雨に当てないように管理します。
育苗トレーに100均のU字型支柱で作った簡易ビニールハウス。ビニールは100均のテーブルクロスです。
雨や霜から花や葉を保護できますので、花持ちがよくなります。
製作した様子を詳しく書いた記事があります。
関連記事
ビニールハウスのように密閉していないので、通気性があります。
開閉できますので、普段は風通しのよい環境になります。
エリカ「シャミソニス」は、多湿を嫌いますので、
雨よけがあると便利です。
エリカ「シャミソニス」の育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 酸性の用土を好む。培養土に2~3割ぐらい鹿沼土を混ぜる。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に緩効性化成肥料を与えます。
- 夏は風通しのよい、半日陰で管理。
- 植え付け・植え替えは、春と秋が適しています。
エリカ「シャミソニス」は基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春か秋に植え替えをします。
耐寒性が強いですが、夏の高温多湿に弱いですので、夏越しが管理のポイントになります。
夏は、風通しのよい、半日陰で管理します。
エリカ「シャミソニス」の今後
4月18日に、
エリカ「シャミソニス」の苗木を鉢に
植え付け・
植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは簡単ですが、夏越しが難しくなります。
エリカ「シャミソニス」の今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、花がどのくらいの期間、咲き続けるか?確認します。4月中旬ですが、キレイに花が咲いています。
難しい夏越し、冬越しなど、1年間の育てる様子を記録します。
0 件のコメント :
コメントを投稿