デュランタは、クマツヅラ科ハリマツリ属(デュランタ属)の常緑性低木です。アメリカのフロリダ地方からブラジルが原産地になります。
学名は、Duranta repensで、タイワンレンギョウやハリマツリと呼ばれることがあります。
熱帯植物ですので、耐寒性がやや弱く、マイナス5度までとなっていますが、5度以下になるときは、保護すると安心できます。
花が咲く時期が6~10月と長く、小さな花が房状に垂れ下がって咲く姿が美しい樹です。花の色は、藤色や白色があります。
ホームセンターで、デュランタ宝塚の小さな鉢植えが、年末に在庫処分で値引き販売されていましたので、購入しました。
暖かくなりましたので、植え付け・植え替えをします。
デュランタの苗木
デュランタの苗木のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
購入した苗木のラベルはシンプルで名前だけ、花の写真がありませんので、残念です。
「デュランタ宝塚」と記載されています。「宝塚」は品種名で、濃紫色に白色の縁取りが入る花が美しい品種です。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
クマツヅラ科
デュランタ宝塚
開花期 5月~9月
〇管理のポイント
日当たりのよい場所で管理して下さい。水やりは土の表面が乾いたら鉢底からしみでるくらいたっぷりと与えてやって下さい。開花期間中は2週間に一度液肥を与えてあげると花色が鮮明になります。
デュランタの苗木の樹高は30センチぐらい。徒長枝がありますので、高いですが、樹形は20センチぐらいになります。
苗木は小さいですが、地植えすれば、樹高が2メートルぐらいまで大きく成長します。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
直径10.5センチ、3.5号のプラスチック製の鉢に植えられています。
苗木をよく確認すると、ビニールポットに植えられて、プラスチック製の鉢に入れてある状態でした。
幹の太さは、根元で直径6ミリぐらいです。
デュランタの小さな鉢植え
デュランタは、樹高が2メートルぐらいまで成長する常緑性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
デュランタを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、デュランタを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、デュランタを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備したスリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径センチ)、3.5号(直径10.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢選びで悩む必要がありません。
スリット鉢は生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。
100均の4号の鉢が、3.5号(直径10.5センチ)の
スリット鉢の鉢カバーとして使えます。
花が咲き飾るときは、鉢カバーに入れると、美しい鉢植えになります。
デュランタの用土
デュランタは、水はけ、通気性がよい用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた基本の用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
デュランタの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
デュランタの植え付け・植え替え
デュランタの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
デュランタの植え付け・植え替えに適した時期は、春の4~5月です。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
デュランタの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
デュランタの苗木をポットから取り出すことができました。
デュランタの根鉢
デュランタの苗木をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、根がたくさんあります。白い根は新しく、茶色の根は古く、黒色の根は腐敗しています。
根は新しいですが、土がなく根だけで、根詰りしている状態です。
デュランタの根鉢の底を観察すると、鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
デュランタの根は生育がよいですので、根詰りしやすいです。根詰りすると、花が咲きにくくなりますので、1~2年に1回、植え替えをする必要があります。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
幹から根が生える根元まで、竹串を使って、表面の土を取り除きます。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくく、使いやすいです。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、デュランタの苗木は、根元が1センチぐらい土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底を崩します。
根鉢の底は、根が密になり固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、崩します。
根鉢の底を竹串を使って崩します。固まっている根をほぐします。
長く伸びている
根がありました。
鉢の底で巻いて、長く伸びている
根を
ハサミで切りました。
根鉢の側面を
竹串で崩します。
デュランタの
根鉢は小さくなりました。
根をたくさん取り除くと、枯れることが心配になります。根詰りした状態の方が根腐れで枯れることが多いですので、長く伸びた根はしっかり取り除きます。
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、たくさん根を取り除いて根鉢を崩しても大丈夫になります。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩したデュランタを用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。低いですので、用土を足します。
根鉢の中心部分を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、
根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
用土を
スリット鉢の
段差の少し下まで入れました。
仕上げに
軽石を敷きます。
軽石を敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、大丈夫です。
デュランタの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
デュランタの管理
デュランタの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
デュランタの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。冬は乾かし気味に管理します。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
デュランタは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。日当たりがよいと、花がたくさん咲きます。
耐暑性が強いですので、育てやすい樹です。耐寒性はマイナス5度ですが、5度以下になるときは、霜や冷たい風から保護すると安心です。
デュランタの育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 水はけのよい用土。市販の培養土が適しています。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春から秋まで緩効性化成肥料、または液体肥料。
- 植え付け・植え替えは、春の4~5月。
デュランタは、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
水切れに、注意すれば枯れることはありません。
鉢植えは、1~2年ぐらいに1回、植え替えをします。水遣りのときに水が抜けなくなったり、葉の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。
剪定は、伸びすぎた枝があれば、切り戻しをします。春から秋まで剪定することができます。
デュランタの今後
4月8日に、デュランタの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
葉が少し黄色で少し心配ですが、復活することを期待します。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは保護の必要がなく簡単ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。
デュランタの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、新しい葉が芽吹き、美しい花を咲かせることです。
小さな鉢植えですので、暑い夏の水切れが心配です。1年間の育てる様子を記録します。
更新しました。
デュランタの花
10月29日、撮影。
デュランタの苗木を鉢に植え付け・植え替えしてから、約6ヶ月が経過しました。
暑さが厳しい夏は、半日陰で管理して、水切れさせることなく、夏越しできました。
デュランタの花が咲く時期は6月~10月ですが、10月下旬になり、新しく伸びた枝に、花が咲きました。
つぼみがたくさんありますので、満開が楽しみです。
11月19日、撮影。
デュランタの花が、満開になることを楽しみにしていましたが、少しずつ咲いている状態です。
ゆっくり、次々と花が咲きますので、長期間、花を楽しめます。
デュランタの園芸品種である「宝塚」ですので、フチが白色の覆輪の濃紫色の
花びらが美しいです。
次の更新は、花が終わった後の管理を予定しています。
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