カルーナ・ブルガリスは、ツツジ科カルーナ属の耐寒性常緑低木です。原産地はシベリア、ヨーロッパ、北アフリカになります。
学名は、Calluna vulgarisで、ギョリュウモドキと呼ばれることがあります。
枝が横に伸びて、葉が緑の絨毯のように茂ります。カルーナ・ブルガリスは、米粒のような小さい花が蕾のままで開かない品種が多いですが、購入した苗木は、八重咲きの花で、ボリュームがあり華やかです。
品種によって、花の色が、赤色、白色、ピンクいろ、藤色などいろいろあり、初夏から秋まで美しい花が楽しめます。
ホームセンターで、花が終わったカルーナ・ブルガリスの苗木が、値引き販売されていましたので、購入しました。
小さな苗木で、葉が密に茂っていますので、ミニ盆栽にできそうです。小さな鉢植えで育て、花を楽しみ、育て方を確認します。
カルーナ・ブルガリスの苗木
カルーナ・ブルガリスの苗木のラベルで、
花の色や形を確認して購入しましょう。
「G・紅」と記載されています。
花の拡大写真があり、
八重咲きの紅色(ピンク色)の花が咲く品種になります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
Calluna vulgaris
カルーナ ブルガリス
ツツジ科:カルーナ属、ブルガリス種
特 徴
耐寒性が強い、常緑低木植物です。初夏から、秋まで多様な花を楽しめます。
“品種で異なります。”
管理方法
日当たり、風通しの良い場所で長雨や過湿を避け管理してください。水はけの良い、酸性土を好みます。鉢土の表面が乾き始めたら、たっぷり水を与えてください。
カルーナ・ブルガリスの苗木の樹高は10センチ以下と小さいです。
苗木は小さいですが、樹高が20~60センチぐらいまで大きく成長します。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
カルーナ・ブルガリスは品種によって、樹高が異なりますので、購入するときに確認しましょう。大きく成長する品種は80センチぐらいになります。
直径6センチ、2号の深いビニールポットに植えられています。
右の鉢は、
カルーナ「ガーデンガールズ」です。
葉が鱗片状ですので、少し雰囲気が異なります。
カルーナ「ガーデンガールズ」を育てています。
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右の鉢は、エリカ「ホワイトデライト」になります。エリカはカルーナの近縁の植物です。
葉や枝の雰囲気がよく似ています。
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カルーナ「ブルガリス」の小さな鉢植え
カルーナ・ブルガリスは、小さな苗木ですので、小さな鉢植えで育てます。
葉が密に茂っていますので、ミニ盆栽を作りたいですが、どのような育て方がよいか?確認するために、プラスチック製の小さな鉢で育てます。
6月~9月に咲く花を楽しみながら1年間育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットの状態で、準備した鉢に入れると、
植え付け・
植え替え後の雰囲気が確認できます。
ビニールポットが深型ですので、鉢に入りません。
カルーナ・ブルガリスを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは2号(直径6センチ)、CSM-60になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、カルーナ・ブルガリスを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、カルーナ・ブルガリスを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径6センチと2号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の2号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは5.5センチぐらい。大きくありませんので、どのような場所にも飾ることができます。
カルーナ・ブルガリスの用土
カルーナ・ブルガリスは、水はけがよい酸性の用土が適しています。
多湿を嫌いますので、水はけをよくするために、市販のサボテン用の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、鹿沼土の小粒とピートモス(酸度未調整)を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
根鉢に土がついていますので、鹿沼土の小粒だけを準備しました。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
カルーナ・ブルガリスは、多湿を嫌いますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
カルーナ・ブルガリスの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
カルーナ・ブルガリスの植え付け・植え替え
カルーナ・ブルガリスの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
カルーナ・ブルガリスの植え付け・植え替えに適した時期は、春と秋です。
つぼみがある状態や花が咲いている苗木は、根鉢を崩さないで、一回り大きい鉢に植え替えます。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
カルーナ・ブルガリスの苗木を
鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
カルーナ・ブルガリスの苗木をポットから取り出すことができました。
カルーナ・ブルガリスの根鉢
カルーナ・ブルガリスの苗木をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、根がたくさんあります。白い根は新しく、茶色の根は腐敗しています。小さいポットですので、土のない外側に、根がたくさんあります。
カルーナ・ブルガリスの根鉢は、ツツジ科の特徴である細い根が密な状態です。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくく、使いやすいです。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、カルーナ・ブルガリスの苗木は、根元が1センチぐらい土の中に埋まっていました。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底の三分の一ぐらいを
ハサミで切って、取り除きます。
ビニールポットで育てると、根が根鉢の外側だけになりやすいです。
根鉢の底は、軽く崩すだけにします。
根鉢の底が固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底を
竹串を使って崩しました。
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
カルーナ・ブルガリスを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
少し離れて見て、バランスよく
植え付け・
植え替えできているか?確認します。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、鹿沼土の小粒だけにしました。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
鹿沼土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
カルーナ・ブルガリスの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
カルーナ「ブルガリス」の管理
カルーナ・ブルガリスの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
カルーナ・ブルガリスの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
多湿と乾燥に弱いため、水切れすると、乾燥して枝枯れ、株枯れの原因となります。水の与え過ぎは多湿になりますので、注意が必要です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
カルーナ・ブルガリスは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。
多湿に弱いですので、梅雨時期は、雨が当たらない軒下などで管理するとよいです。
耐暑性は少し弱いですので、暑い夏は、西日が当たらない半日陰で、風通しのよい場所で管理します。
耐寒性は強く、保護する必要はありません。冷たい風が当たらない場所で管理します。
カルーナ・ブルガリスの剪定
購入した
カルーナ・ブルガリスの苗木は、
花が終わっています。
カルーナ・ブルガリスの剪定は、秋の花が終わった時期に、半分くらいの高さに刈り込みます。
葉が密になると、風通しが悪くなり、蒸れて生育が悪くなったり、
葉が枯れたりすることがあります。
枝を付け根で剪定して、枝の数を減らすとよいです。「間引き剪定」「枝透かし」「枝抜き剪定」と呼ばれる方法になります。
横から見て、幹から伸びる枝がバランスよくなるように、間引き剪定をします。
カルーナ・ブルガリスの剪定は、「刈り込み」と「間引き剪定」を花が終わった時期にします。
コンパクトな樹形になり、ミニ盆栽らしくなりました。
カルーナ・ブルガリスの育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 水はけがよい酸性の用土。市販のサボテン用の培養土が適しています。作る場合は、鹿沼土とピートモスを7:3で配合。
- 水遣りは表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は4~6月に、薄めの液体肥料で追肥。
- 植え付け・植え替えは春と秋が適した時期。
カルーナ・ブルガリスの育て方は、高温多湿の夏越しが大切です。
水切れ、水の与え過ぎによる多湿に、注意すれば、枯れることはありません。風通しの良い涼しい場所で管理します。
耐寒性は強く、冬の保護は必要ありません。
鉢植えは、2年ぐらいに1回、植え替えをします。水遣りのときに水が抜けなくなったり、葉の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。
花が終わったら、剪定をします。枝を半分ぐらいに刈り込みをします。密にならないように枝を減らす間引き剪定をするとよいです。
カルーナ・ブルガリスの今後
3月29日に、カルーナ・ブルガリスの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは保護の必要がなく簡単ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。
カルーナ・ブルガリスの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、初夏に美しい花を咲かせることです。
水切れに弱いですので、夏越しが心配です。1年間の育てる様子を記録します。
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