ハクチョウソウ(白蝶草)は、アカバナ科ヤマモモソウ属(ガウラ属)の半常緑性多年草です。原産地は北アメリカになります。
学名は、Gaura lindheimeriで、ガウラやヤマモモソウと呼ばれることがあります。
初夏から晩秋まで、穂状に咲く小さな花が、白い蝶が群れて飛んでいるように見えることが名前の由来です。
自宅の近くの園芸店で、ハクチョウソウの小さな苗が安く販売されていましたので、育てることにしました。
小さな苗は価格が安いですので、気軽に購入できます。
暑い夏は花が少なく、寂しくなります。花が咲く時期が長く、耐寒性・耐暑性が強く、育てやすいので、ガーデニング初心者の方にも、おすすめの多年草です。
ハクチョウソウの苗
ハクチョウソウの苗のラベルで、
花の色や形を確認します。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
植物のラベル用のアルバム(フォルダ)を作り、保存すると便利です。
ラベルの裏に簡単な説明があります。
ガウラ
白 蝶 草
アカバナ科 多年草
用 途
花壇 鉢植 ロックガーデン
開花期:6月~11月頃
草 丈:60cm~100cm
栽培のポイント
日当たりと排水の良いところを好みます。定植する場合は土を崩さない様にします。水やりは土の表面が乾いたらタップリと与えて下さい。
肥料:市販の肥料を適量与えて下さい。
ハクチョウソウの苗の草丈は5センチぐらい。草丈がとても小さいです。
ハクチョウソウは地植えすれば、草丈が60~100センチまで大きく成長します。大きくなると管理が大変ですので、鉢植えで育てます。
直径9センチ、3号の小さな四角いビニールポットに植えられています。
ハクチョウソウは、ホームセンターや園芸店で、ガウラとして販売されていることが多いです。
ガウラは園芸品種が多くあり、花が白色だけでなく、ピンク色や赤色などがあります。
左の鉢は、ガウラのフェアリーズソングです。矮性品種で草丈が40センチぐらいまでになります。
寒さで葉が赤くなっています。花がピンク色で人気がある品種です。
普通のハクチョウソウと比べて、どのような違いがあるか?確認します。
ガウラのフェアリーズソングを育てる様子の記事もあります。
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ハクチョウソウの小さな鉢植え
ハクチョウソウは、小さなビニールポットですので、鉢に植え付け・植え替えをします。
草丈が60~100センチと大きく成長しますので、小さな鉢植えでコンパクトに育てることにチャレンジします。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ハクチョウソウを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは4号(直径12センチ)、CSM-120になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、ハクチョウソウを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
準備したスリット鉢の直径12センチと4号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の4号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは10センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ハクチョウソウを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
ハクチョウソウの用土
ハクチョウソウは、水はけ、通気性がよい用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土の小粒と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
ハクチョウソウの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ハクチョウソウの肥料
ハクチョウソウは、植え付け・植え替えをするときに、緩効性化成肥料を元肥として施します。
元肥は、苗木を植え付け・植え替えをするときに、用土に施す肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
数字が大きいほうが得した気分になりますが、肥料に弱い植物がありますので、注意が必要です。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
小さじに三分の一ぐらい、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。小さじは5ミリリットルですので、水であれば5グラムになります。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。
ハクチョウソウは、春と秋に肥料を与えます。緩効性化成肥料を月に1回、置き肥、または、月に3回ぐらい、液体肥料を与えます。
ハクチョウソウの植え付け・植え替え
ハクチョウソウの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ハクチョウソウの植え付け・植え替えに適した時期は、春の4月~6月です。
1月と寒い時期ですが、ビニールポットの状態で冬越しさせることが心配ですので、一回り大きい鉢に植え替えます。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ハクチョウソウの苗を
鉢受け皿の中に、横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ハクチョウソウの苗をポットから取り出すことができました。
ハクチョウソウの根鉢
ハクチョウソウの苗をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、根は多くないです。白い根は新しく、茶色の根は腐敗しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
まだ1月で寒い時期の植え付け・植え替えですので、根鉢を崩さないほうがよいです。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、表面の土を取り除きました。
竹串を使って、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きます。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくく、使いやすいです。
小さな苗は深植えが基本ですので、根元より周りの土が高くなっていることが多いです。根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底は、軽く崩すだけにします。
根鉢の底は、根が密になり固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底を
竹串を使って崩します。固まっている
根をほぐします。
根鉢の底の土が湿り気が多いですので、少し取り除きました。
湿った状態が長く続くと、根腐れの原因になります。
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
寒い時期は、根鉢を崩さないで、一回り大きい鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、根鉢を少し崩しても大丈夫になります。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
ハクチョウソウを
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
軽石を敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
水遣りのときに、土の跳ね返りがなく、葉の裏に土が付きません。葉に土が付着すると病害虫の原因になりますので、注意してください。
ハクチョウソウの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
ハクチョウソウの管理
ハクチョウソウの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ハクチョウソウの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾燥させると、葉が枯れやすいですので、注意が必要です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ハクチョウソウは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。
暑い夏は、西日が当たらない半日陰で、風通しのよい場所で管理します。
ハクチョウソウは、耐寒性・耐暑性が強いですので、管理が簡単です。寒さに当たると葉が変色しますので、霜に当てないように管理することをおすすめします。
雨よけ・霜よけで保護する
育苗トレーに、100均のU字型支柱を使い、雨よけ・霜よけを作りました。透明ビニールは100均のテーブルクロスです。
最近の家は軒下がありませんので、雨よけ・霜よけがあると、花が咲く植物や寒さに弱い植物の管理に便利です。
製作した様子を記事に書いていますので、参考にして下さい。
関連記事
ビニールハウスのように密閉されていませんので、
株元の風通しがよいです。
雨にあたりませんので、
花を長く楽しむことができます。
ハクチョウソウの育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 用土は市販の培養土、または赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に、緩効性化成肥料または液体肥料を与える。
- 植え付け・植え替えは、4月~6月が適しています。
ハクチョウソウは、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
耐寒性・耐暑性が強いですので、暑い夏の水切れだけを注意すればよいです。
鉢植えやプランターの場合、根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
ハクチョウソウの今後
1月8日に、ハクチョウソウの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、管理が簡単です。
ハクチョウソウの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、枯らすことなく、冬越しさせることです。
花が咲き始める5月まで、少し長いですが、小さな苗は価格が安いですので、気軽に購入できます。
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