ミニ水仙は、ヒガンバナ科スイセン属の耐寒性球根です。地中海沿岸が原産地になります。
学名が、Narcissus cyclamineus cv. Tete a teteですので、「Tete a tete」からテータテートやティタティタなどと呼ばれることがあります。
12月中旬~3月に、直径3センチぐらいの小さな黄色の花が咲きます。ミニ水仙は、1つの茎に1つの花をつけるキクラミネウス系の園芸品種です。花びらが反り返る特徴があります。
草丈が10~20センチと小さいですので、可愛らしい水仙を楽しむことができます。
自宅近くの園芸店で、ミニ水仙の葉が芽吹いた芽出し苗が安く販売されていましたので、購入して育てます。
ミニ水仙の苗
ミニ水仙の苗の草丈が7センチぐらい。芽吹いてから日数が経過していないのか?とても小さいです。
直径10.5センチ、3.5号のビニールポットに植えられています。
芽吹いている葉の数から、8~10個の球根が植え付けられているようです。
葉が変色してなく、厚みがあり、元気な苗を選ぶとよいです。
ミニ水仙の小さな鉢植え
ミニ水仙は、庭植えや花壇、プランター、鉢植えに利用できます。
花が咲いている時期に、見やすい場所に飾って楽しむために、鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
苗をビニールポットのまま、鉢に入れると植え付け・植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
ビニールポットと大きさがあまり変わらない鉢に植え付けます。
ミニ水仙を小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ミニ水仙を元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは4.5号(直径13.5センチ)、CSM-135になります。
スリット鉢の大きな特徴は、六角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
六角形の頂点に、側面から底にスリットが6つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
3ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
六角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ミニ水仙を小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
準備した
スリット鉢の直径13.5センチと4.5号のサイズですが、六角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の4.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは11センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
ミニ水仙の用土
ミニ水仙は、水はけ、通気性がよく、適度な保水性がある用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた基本の用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
ミニ水仙の鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ミニ水仙は、地中海沿岸が自生地ですので、
酸性の土壌をやや嫌います。
日本の土壌は酸性ですので、有機石灰や苦土石灰を使って、中和するとよいです。
有機石灰や苦土石灰は、100均でも販売されていますので、手に入りやすいです。
有機石灰は、効果がゆっくりですが、
植え付け・
植え替えをするときに、混ぜることができますので、簡単に使えます。
苦土石灰は、植え付け・植え替えをする10日前ぐらいに混ぜてから使用します。
小さじに半分ぐらいの有機石灰を用土に混ぜます。小さじは5ミリリットルですので、水なら5グラムになります。
説明書では、「1㎡あたり150g」と記載されています。
鉢は4.5号ですので、直径13.5センチになりますので、面積は0.0675×0.0675×3.14=0.0143…となり、およそ0.015㎡。
2.25グラムですので、2グラムぐらいが適量になります。
有機石灰で、用土を中和します。
ミニ水仙の肥料
ミニ水仙は、植え付け・植え替えをするときに、緩効性化成肥料を元肥として施します。
元肥は、苗木を植え付け・植え替えをするときに、用土に施す肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
数字が大きいほうが得した気分になりますが、肥料に弱い植物がありますので、注意が必要です。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
小さじに三分の一ぐらい、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。小さじは5ミリリットルですので、水であれば5グラムになります。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。
ミニ水仙は、多くの肥料を必要としません。
花が咲き終わった後にお礼肥として、カリ分の多い液体肥料、または、三要素等量の肥料を置き肥で与えます。
肥料と用土を軽く混ぜて、元肥を施しました。
ミニ水仙の植え付け・植え替え
ミニ水仙の苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ミニ水仙は、球根を11月に植え付けます。葉が芽吹いている苗(芽出し苗)を購入した場合は、根鉢を崩さないで、すぐに植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
太い
根がビニールポットの穴から出ていましたので、キレイに切り取りました。
ビニールポットの底の角を指で押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ポットから取り出すと、
根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ミニ水仙の苗をポットから取り出すことができました。
ミニ水仙の根鉢
ミニ水仙の苗をポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、根がたくさんあります。白い根は新しく、茶色の根は腐敗しています。
根は新しいですが、土がなく根だけで、根詰りしている状態です。
ミニ水仙の根鉢の底を観察すると、鉢の底で根が巻くサークリング現象が発生しています。
一般的に、根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
ミニ水仙は、球根の上に、土が6~7センチぐらいかかる深さに植え付けをしますので、根鉢の底だけに根がある状態になります。
球根から葉が芽吹いている芽出し苗は、根鉢を崩さないで、植え付け・植え替えをすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、根鉢の表面の土を取り除きました。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくく、使いやすいです。
根鉢の底は、軽く崩すだけにします。
根鉢の底は、根が密になり固まった状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底で巻いていいる根をほぐします。ミニ水仙などの球根植物は、根が太く、切れやすいですので、注意が必要です。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を軽く崩した
ミニ水仙を
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
仕上げに
軽石を敷きます。
軽石を敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、大丈夫です。
ミニ水仙の小さな鉢植えが完成しました。
根元を少し出しましたので、草丈が2センチぐらい高くなりました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
ミニ水仙の管理
ミニ水仙の苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ミニ水仙の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1日1回、休眠している暑い夏は必要ありません。寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ミニ水仙は、日当たり・風通しのよい場所で管理します。休眠している暑い夏は、乾燥させて、日陰の風通しのよい場所で管理します。
耐寒性・耐暑性が強いですので、育てやすいです。
ミニ水仙の育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 水はけ、通気性のよい用土。市販の培養土が適しています。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、花後(お礼肥)にカリ分の多い液体肥料。
- 球根の植え付けは11月頃。
ミニ水仙は、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
花が咲くためには、冬の寒さに当たる必要がありますので、屋外で冬越しします。
花が咲き終わった後のお礼肥は、カリ分が多い液体肥料を葉が枯れるまで、2週間に1回与えるとよいです。
葉が枯れた後は、植えたままの状態で休眠できます。乾燥させて、日陰で風通しのよい場所で管理します。
鉢植えは、2~3年ぐらいに1回、植え替えをします。水遣りのときに水が抜けなくなったり、葉の色が悪くなったりしますので、分かりやすいです。
植え替えのときに、分球すれば、球根を増やすことができます。
ミニ水仙の今後
1月28日に、ミニ水仙の苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
葉が芽吹いている芽出し苗は、購入してすぐに、
植え付け・
植え替えをします。寒さが厳しい時期の場合は、ビニールポットから鉢に入れ替えるだけにするとよいです。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは保護の必要がなく簡単です。
ミニ水仙の今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、美しい黄色い花を咲かせることです。
1年間の育てる様子を記録します。
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