学名はMyosotis、自生地は、アフリカ、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、南北アメリカと世界中です。約100種があり、日本では、エゾムラサキ(Myosotis sylvatica)が自生しています。
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。
ワスレナグサの小さな鉢植え
ワスレナグサは、草丈が30センチぐらいまで成長する多年草です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ワスレナグサの鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型にします。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗の植え付け・植え替えをするときは、予備の鉢を用意します。株分けしたほうがよい場合や鉢のサイズを変更することがあります。
一回り小さなプレステラ90型もありますので、いつでも植え付け・植え替えができるように、購入して鉢の予備を用意しています。
プレステラは、底に特許番号が記載されています。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
小さな鉢植えで、ワスレナグサを元気に育てることができ、根詰りを防止します。
正方形の4つの角に長い
スリット。
4つの辺の中央に短いスリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、ワスレナグサを健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
ワスレナグサの用土
ワスレナグサは、水はけと水もち、通気性がよい用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を6:4の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と腐葉土が均一になるように混ぜます。
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
ワスレナグサの鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ワスレナグサの肥料
ワスレナグサは、花が咲く期間が長いですので、植え付け・植え替えをするときに、緩効性化成肥料を元肥として施します。
元肥は、苗木を植え付け・植え替えをするときに、用土に施す肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
数字が大きいほうが得した気分になりますが、肥料に弱い植物がありますので、注意が必要です。
ワスレナグサは、肥料を多く与えますと、花付きが悪くなりますので、気をつけて下さい。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
小さじに三分の一ぐらい、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。小さじは5ミリリットルですので、水であれば5グラムになります。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。
ワスレナグサ」は、花が咲く時期は、2週間に一度、リン酸とカリが多めの、液体肥料を与えます。
肥料と用土を軽く混ぜて、元肥を施しました。
ワスレナグサの植え付け・植え替え
ワスレナグサの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ワスレナグサの植え付け・植え替えに適した時期は、花が咲く前の2月下旬から3月になります。
ビニールポットから取り出す
ワスレナグサの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ワスレナグサの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ワスレナグサの根鉢
ワスレナグサの苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、あまりよくないように感じます。白い根は新しく、茶色の根は腐敗しています。小さいビニールポットですので、土のない外側に、根がたくさんあります。
ワスレナグサの根鉢の底を観察すると、新しい白い根がありませんので、少し心配です。鉢の底で根が巻くサークリング現象も発生しています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
黄色に変色したり、枯れたりした
葉は、
ハサミで切って取り除きます。
植え付け・植え替えをするときは、根元がよく見え、作業がしやすいです。
根鉢の底は、土が固まった状態で、
植え付け・植え替えをすると、
根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底を
竹串を使って崩します。底で巻いている
根をほぐします。
根鉢の底を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩したワスレナグサを用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
プレステラの段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた
用土を減らします。低い場合は
用土を増やします。少し低いですので、
用土を足しました。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れないで、赤玉土の小粒だけの用土を隙間に入れました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
根鉢の中心部分を竹串で深く挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
用土を
プレステラの
段差まで入れ、仕上げに
軽石を敷きます。
軽石を敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
軽石は乾きやすいので、根元の多湿を防ぐ効果があります。
ワスレナグサの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
ワスレナグサの管理
ワスレナグサの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ワスレナグサの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
ワスレナグサは、水切れを嫌いますので、鉢の表面の土が乾いたら、水遣りをします。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ワスレナグサは、日当たり・風通しの良い場所で管理します。
耐暑性は弱く、暑い夏の乾燥や高温多湿は苦手ですので、枯れることがほとんどです。寒冷地なら半日陰で、風通しのよい場所で管理すれば、夏越しできます。
耐寒性は強く、保護は必要ないです。小さな苗は霜柱で持ち上げられると、根が傷みますので、霜対策が必要です。
ワスレナグサの育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 水はけ・水もちのよい用土を好む。市販の培養土、または赤玉土と腐葉土を6:4で配合。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は緩効性化成肥料を元肥として与えます。花が咲く時期は2週間に1回、液体肥料。
- 植え付け・植え替えは、2月下旬~3月が適しています。
ワスレナグサは、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
花が咲いている時期の水切れのだけに注意すればよいです。
ワスレナグサの今後
1月30日に、ワスレナグサの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
植え付け・
植え替えをするには少し早く、寒い時期ですが、ビニールポットで
冬越しさせることが心配になりましたので、
根鉢を軽く崩すだけにすれば、大丈夫だろうと考えました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、管理が簡単です。
ワスレナグサの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、枯らすことなく冬越しさせて、春に美しい花を楽しめるように頑張ります。
1年間の育てる様子を記録します。
春に、小さな花がたくさん咲くクモマグサ(雲間草)も育てています。
関連記事
ワスレナグサの成長
3月9日、撮影。
ワスレナグサは、葉が芽吹き、草丈が大きくなりました。
九州地方の福岡県で育てています。温暖ですので、何もすることなく、無事に冬越しできました。
先端に、つぼみがあります。3月上旬ですが、花が咲きそうです。
ワスレナグサの開花
3月15日、撮影。
ワスレナグサが開花しました。
葉が濃い緑色になり、株の状態はよいです。
ワスレナグサの
花は、
花びらが5裂となっていますが、4裂の
花があります。
茎が長く伸びて先端に、たくさんの花が咲きました。
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