プリムラ「乙女日和」は、サクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)の半耐寒性多年草。高温多湿に弱いことから、一年草として扱われることが多いです。
家庭園芸向けの花や野菜の苗を生産、販売しているハルディン(Jardin)の商品になります。
プリムラ「乙女日和」は、優しげなパステルカラーの一重咲きプリムラで、大きな特徴は、花や葉、株が小さいことです。
草丈は、10センチぐらいと小型の品種であるプリムラ・ジュリアンより小さくなります。
ホームセンターで、プリムラ「乙女日和」の苗が販売されていました。サイズが小さいことが気に入りましたので、購入して育てます。
プリムラ「乙女日和」の苗
プリムラ「乙女日和」のラベルには、色が異なる3種類の
花があります。
ホームセンターの店頭では、5~6種類の色がありました。
プリムラ 乙女日和 MIX
サクラソウ科サクラソウ属
植物特性 一年草
開花期 冬~春
置き場所 日なた
水やり 用土の表面が乾いたらたっぷり与える
肥料 開花期に月1回程度の追肥(置肥の場合)
主な楽しみ方 コンテナ 花壇
プリムラ「乙女日和」の苗の草丈は5センチぐらいと、とても小さいです。
直径9センチ、3号の小さなビニールポットに植えられています。
花は、直径2センチぐらい。
花や
葉はプリムラらしいですが、株がコンパクトですべてが小さい苗になります。
プリムラ・マラコイデスと比べてみる
右の鉢は、プリムラ・マラコイデスです。草丈や葉の大きさが3倍ぐらいあります。
プリムラ「乙女日和」が、葉も花も、小さいサイズであることが分かります。
プリムラ・マラコイデスは、
葉の裏に白い粉をつけます。
プリムラ「乙女日和」の葉の裏を確認すると、白い粉がありませんので、プリムラ・マラコイデスではないことが確認できました。
プリムラ・マラコイデスの育てる様子の記事があります。参考にしてください。
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プリムラ・ジュリアンと比べてみる
左の鉢は、プリムラ・ジュリアンです。
プリムラ・ジュリアンは小型の品種ですので小さいですが、プリムラ「乙女日和」と比べると大きく見えます。
花や葉の雰囲気は似ていますので、同じ品種である可能性が高いです。
プリムラ・ジュリアンを育てる様子の記事です。
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色が違いますが、一重咲きのプリムラの
花の形状です。
サイズが大きく異なりますが、
花や
葉を確認すると、
プリムラ「乙女日和」は、
プリムラ・ジュリアンのサイズが小さい矮性品種であると予想できます。
プリムラ「乙女日和」の小さな鉢植え
プリムラ「乙女日和」は、草丈が10センチぐらいまでしか成長しない小さな多年草です。
小さな株ですので、コンテナや寄せ植えに利用されますが、単独で小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると植え付け・植え替え後の雰囲気を確認できます。
プリムラ「乙女日和」の鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型にします。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗の植え付け・植え替えをするときは、予備の鉢を用意します。株分けしたほうがよい場合や鉢のサイズを変更することがあります。
一回り小さなプレステラ90型もありますので、いつでも植え付け・植え替えができるように、購入して鉢の予備を用意しています。
プレステラは、底に特許番号が記載されています。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
小さな鉢植えで、プリムラ「乙女日和」を元気に育てることができ、根詰りを防止しますので、植え替えの頻度も少なくなります。
正方形の4つの角に長い
スリット。
4つの辺の中央に短い
スリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、プリムラ「乙女日和」を健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
プレステラ105型は、1辺9センチの正方形の鉢です。
普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し大きなサイズになります。
プリムラ「乙女日和」の用土
プリムラ「乙女日和」は、水はけと水もちのよい用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた基本の用土が適しています。
赤玉土と
腐葉土が均一になるように混ぜます。
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
プリムラ「乙女日和」の鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
プリムラ「乙女日和」の肥料
プリムラ「乙女日和」の花が咲いていますので、肥料を与えます。
肥料は、花が咲き出したら、月1回の置き肥、または、週1回の液体肥料を与えましょう。
植え付け・植え替えのときに、元肥を入れることで置き肥をする必要がなくなります。
元肥は、苗木を植え付け・植え替えをするときに、用土に施しておく肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
あまり強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
元肥ですので、1株当たり8グラムになります。
小さじに三分の一ぐらい、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。小さじは5ミリリットルですので、水であれば5グラムになります。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は、置き肥や液体肥料で追肥します。
プリムラ「乙女日和」は、冬から春までと長期間、
花が咲き続けますので、
肥料切れに注意が必要です。
プリムラ「乙女日和」の植え付け・植え替え
プリムラ「乙女日和」の苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
プリムラ「乙女日和」の植え付け・植え替えに適した時期は、少し涼しくなる秋の9月頃です。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
プリムラ「乙女日和」の苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
プリムラ「乙女日和」の苗をビニールポットから取り出すことができました。
プリムラ「乙女日和」の根鉢
プリムラ「乙女日和」の苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、たくさん新しい白い根がありますので、株は元気です。小さいビニールポットですので、土のない外側に、根がたくさんあります。
プリムラ「乙女日和」の根鉢の底を観察すると、底で根が巻くサークリング現象が発生していませんので、ビニールポットに植え付けてから、日数が経過していないようです。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の状態ですので根元がよく見えます。
根元にある枯れた
葉や黄色に変色した
葉を取り除きます。
ハサミで
葉を切り、取り除きます。
黄色に変色した葉がありました。原因は日当たり、または肥料切れです。
肥料切れは、株全体の葉が黄色になりますので、分かりやすいです。
根元がスッキリして、風通しがよくなりました。プリムラ「乙女日和」は多湿に弱い性質ですので、風通しは大切です。
病害虫を防ぐことができますので、植え付け・植え替えのときに、根元をキレイにします。
根鉢の底は、根がたくさんあります。
このままの状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
竹串で
根鉢の底の土を崩します。
底で巻いている
根をほぐして、長く伸びた
根を
ハサミで切ります。
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
プリムラ「乙女日和」を
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢と鉢に隙間があります。
根鉢と鉢に隙間に
用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れないで、赤玉土の小粒だけを隙間に入れました。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
竹串で突くことで、用土が減りますので、追加して、プレステラの段差の少し下まで入れました。
仕上げに軽石を敷きます。
軽石を敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
プリムラ「乙女日和」は葉が密に茂っていますので、根元は影になり、風通しが悪くなります。軽石は乾きやすいので、根元の多湿を防ぐ役割があります。
プリムラ「乙女日和」の小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
プリムラ「乙女日和」の管理
プリムラ「乙女日和」の苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
プリムラ「乙女日和」の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
葉が密に茂っていますので、水差しを使って用土に直接、水を与えます。株の中心部分に水が溜まらないようにしましょう。
ジョウロを使うと、葉や花に水がかかります。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
鉢の乾き具合は、鉢を手に持ち、重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
プリムラ「乙女日和」は、日当たり・風通しの良い場所で管理します。
耐暑性は弱いですので、暑い夏は雨が当たらない日陰で、風通しのよい場所で管理します。
耐寒性も弱く、氷点下になると花が傷みますので、保護が必要になります。温暖な地域でも霜にあたると枯れますので、寒い冬は軒下などで管理してください。
冬が冷たい風にあたると、傷みやすいですので、注意しましょう。室内で5℃以上あると安心できます。
寒くなる冬になると、灰色かび病が発生しやすくなります。根元で葉が混み合うと多湿になりますので、雨に当たらないように管理します。
雨よけ・霜よけで保護する
育苗トレーに、100均のU字型支柱を使い、霜よけを作りました。ビニールは100均のテーブルクロスです。
雨よけにもなりますので、花が咲く植物や寒さに弱い植物の管理に便利です。
製作した様子を記事に書いていますので、参考にして下さい。
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ビニールハウスのように密閉されていませんので、株元の風通しがよいです。雨や霜にあたりませんので、
花を長く楽しむことができます。
萎れた花をそのままにしておくと、種を作ろうとして、株が弱りますので、次の花が咲きにくくなります。
花柄摘みは、花を長く咲かせ続けるために大切な作業です。
できるだけ
根元で切るほうが、次に咲く
つぼみに日が当たりやすくなります。
水遣りのときに、花の状態を注意して観察するようにしましょう。
プリムラ「乙女日和」の育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 水はけと水もちのよい用土を好む。市販の培養土、または赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、水差しで土に直接、たっぷり水を与えます。
- 肥料は花が咲く時期に、緩効性化成肥料を与えます。
- 冬は枯れないように保護。夏越しは難しいです。
- 植え付け・植え替えは、秋の9月が適しています。
プリムラ「乙女日和」は基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、秋に植え替えをします。
耐暑性が弱く、夏越しが難しいですので、花が咲く冬から春までの一年草として育てるほうが簡単です。
プリムラ「乙女日和」の今後
1月3日に、プリムラ「乙女日和」の苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば大丈夫です。
プリムラ「乙女日和」の今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、春まで美しい花を楽しめるように育てることです。
夏越しにチャレンジして、1年間の育てる様子を記録します。
プリムラ「乙女日和」以外のプリムラも育てています。
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