メラレウカは、フトモモ科メラレウカ属(コバノブラシノキ属)の常緑性低木です。学名はMelaleucaになります。オーストラリア原産で、いろいろな品種があります。
葉に殺菌力および抗感染力があり、お茶として飲むことからティーツリーと呼ばれることもあります。
葉や茎からエッセンシャルオイルが抽出することができ、ハーブとして利用されることもあります。
品種によって、花と葉の形や色が豊富にありますので、気に入ったメラレウカを探すことも楽しみの1つです。
ホームセンターで、メラレウカの苗木が販売されていましたので、購入して小さな鉢植えで育てることにチャレンジします。
メラレウカの苗木
購入した
メラレウカのラベルには、
花と
葉の写真があります。形や色を確認して購入しましょう。
「メラレウカ コットンキャンディ」と記載されていますが、インターネットで調べると「コットンキャンディ」の花は白色です。
小さな長細い葉と藤色の羽毛のような花ですので、タイムハニーマータル(Melaleuca thymifolia)である可能性が高いです。
樹高がコンパクトで、細く丸みを帯びた小さな葉が美しい品種になります。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
メラレウカ
タイムハニーマートル
Melaleuca bracteata
原産:オーストラリア南~西部
フトモモ科 常緑低木
開花期
5月~8月・11月
※開花時期は地域によって異なります。
用途
庭植え、鉢植え、切り花
特徴と育て方
春と秋に紫色のかわいいワタガシみたいな花を咲かせます。葉には爽やかな香りもあります。日当たりの良い所で管理してください。土があまり乾かないように水やりに注意してください。凍るような寒さの所では、軒下などで冬越ししましょう。耐寒性(ー5℃)あり。肥料は、春・夏の2回です。
購入したメラレウカの苗木の樹高は、40センチぐらい、細い枝が長く伸びています。
メラレウカの樹高は、品種によって異なり、60センチから3メートルぐらいまであります。タイムハニーマータルは、あまり大きくなく0.5~1メートルぐらいの樹高です。
小さな鉢植えに適した樹高になります。
直径7.5センチ、2.5号の小さなビニールポットに植えられています。
メラレウカは、細い枝がたくさん伸びますので、小さな樹高でもボリュームがある樹形にできそうです。
3月中旬と少し暖かくなりましたので、先端に新芽が芽吹きそうです。
メラレウカの小さな鉢植え
メラレウカは、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、冬の寒さから保護したり、小さな鉢植えは簡単にできます。
メラレウカの苗木をビニールポットのままで、鉢に入れると、
植え付け・
植え替えをしたときの雰囲気が確認できます。
二回りぐらい大きな鉢になります。幹が2本ありますので、少し余裕があるサイズにしました。
メラレウカを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、メラレウカを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、メラレウカを小さな鉢植えで育てることができます。
準備したスリット鉢の直径10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、メラレウカを最適な環境で育てることができます。
メラレウカの用土
スリット鉢は、
スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、
スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
メラレウカは水はけのよい土壌を好みますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
メラレウカの
用土は、ホームセンターや園芸店で販売されている
普通の培養土で育てることができます。
水はけと通気性のよい土が適していますので、用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土、軽石を6:3:1の割合で混ぜます。
赤玉土の小粒と
腐葉土、
軽石が均一になるように混ぜます。
鉢底石の上に、用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目くらいまで、用土を入れました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
メラレウカの植え付け・植え替え
メラレウカの苗木は、ビニールポットに植えられていますので、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
メラレウカの植え付け・植え替えに適した時期は、3月下旬から6月上旬。寒さに弱い性質がありますので、秋は避けたほうがよいです。
メラレウカの苗木は、4月下旬から花が咲きますので、3月ぐらいからホームセンターや園芸店で販売されています。
小さな苗木ですので、花が咲くか?分かりませんが、3月になり、暖かくなりましたので、植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
穴から根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから苗木を取り出すことができません。
無理に取り出すと途中で根が切れますので、出ている根は、ハサミで切ります。
メラレウカの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
メラレウカの苗木をビニールポットから取り出すことができました。
メラレウカの根鉢
メラレウカの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです
根の状態は根詰りに近いです。ビニールポットで育てると外側に根が多くなります。
根鉢の底を観察すると、根が巻くサークリング現象が発生しています。
土がなく、根だけですので、水や栄養を吸収することができません。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して植え付け・植え替えの準備をする
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、メラレウカの根鉢の表面の土を崩します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、メラレウカの根鉢の表面の土を取り除きました。根元がどのようになっているか?確認します。
幹や太い根を傷つけないように、根元は竹串を使って、丁寧に崩します。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで使いやすいです。
上向きの伸びて地表に出ている
根があります。
根鉢を崩すときに、向きの悪い根はハサミで切ります。
根を切ることは心配になりますが、たくさんありますので、ほとんど影響はありません。
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を崩します。根元は、幹から根が生えている部分です。
メラレウカの苗木は、深植えされていました。
挿し木で苗木を作りますので、深植えの状態になります。根元を地表に出すことで、水はけ(排水性)と通気性がよくなり、成長や状態がよくなります。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
根元を地表にすることで、鉢の用土を有効に利用できます。深植えされていますと、根元より下の部分に根を張りますので、鉢の高さが低くなった状態になります。
幹が3センチぐらい土の中に埋まっている状態でした。
根元より下に根が伸びますので、深植えされていたため、鉢の高さが3センチ低いことになります。
根元が見えるまで表面の土を取り除くと、
根鉢の高さが半分ぐらいまで低くなりました。
根鉢の底は
根が固まっていますので、この状態では、
植え付け・
植え替えした後の
根の成長が悪くなります。
根の塊を取り除き、土を竹串で突くことで、水通りや通気性を改善します。
長く伸びた根はハサミで切ります。
メラレウカの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
メラレウカを
用土を入れて準備した鉢に入れて、
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差と同じになるように調整します。
高い場合は、鉢の準備で3分目まで入れた用土を減らし、低い場合は用土を足します。根元の位置が段差より低いですので、用土を足しました。
根元の位置がちょうどよくなりました。
根が四方八方に広がるように、
竹串で整えます。
鉢と根鉢の間に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が保水性が高いですので、腐葉土は使わないで、赤玉土の小粒と軽石を8:2の割合で配合した用土を入れました。
隙間なく
用土が入るように
竹串で突きます。
根と
根の間に、
用土が入るように
竹串で突くと、
用土が減ります。
仕上げとして表面に軽石を敷きます。
水遣りや雨で、表面の赤玉土の粒が崩れなくなりますので、水はけ(排水性)と通気性がよい状態を維持できます。
水流の強い散水ノズルで水遣りをしても、赤玉土が崩れる心配がありません。
苗木を鉢に
植え付け・
植え替えが終わり、
メラレウカの
小さな鉢植えが完成しました。
支柱で支える
深植えされていた
メラレウカを
根元を地表にして
植え付け・
植え替えしましたので、
支柱で支えます。
植え付け・植え替え後は、根が張っていませんので、特に不安定で、強風で樹が倒れることがあります。
小さな鉢植えですので、支柱は割りばしを使います。竹の割りばしが腐敗しにくく長持ちします。
ビニールタイで割りばしとメラレウカの幹を固定します。枝が長く伸びていますので、支柱で支えると安心できます。
メラレウカの管理
メラレウカの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
最初は、鉢の底から泥水が流れます。赤玉土の表面に付着した微塵が水に溶けて流れます。
微塵が鉢の中で固まると、水はけ(排水性)が悪くなります。固まる前の最初の水遣りでキレイに流し出すことが大切です。
メラレウカの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間である春から初夏は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。
長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉の状態に異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
メラレウカは、日当たりのよい場所で管理しますが、鉢植えですので、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
暑い夏は、西日が当たる場所は避けてください。強い日差しで葉焼けや葉先が枯れることがあります。夏は半日陰がおすすめです。
半日陰でも育てることができますが、枝が徒長して、花が咲かないことがあります。
メラレウカの育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 水はけ・通気性がよい土を好みます。用土は市販の培養土、または赤玉土と腐葉土、軽石を6:3:1。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は新芽が芽吹く春から初夏まで緩効性化成肥料を与えます。
- 剪定は花後の5月から7月に、枝の切り戻しと間引き。
- 植え付け・植え替えは、3月下旬から6月上旬が適しています。
メラレウカは基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
耐暑性は強いですが、耐寒性は少し弱いですので、冬は寒い地域は保護が必要になります。
剪定は花が終わった頃に、長く伸び過ぎた枝を新芽や葉、枝を残して切り戻し。枝が混み合っている場合は不要な枝を根元で切る間引きを行ないます。
鉢植えは根詰りしないように、1~2年に1回ぐらいでに植え替えをします。
メラレウカの今後
3月13日に、メラレウカの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、3月中旬と少し時期が早いですが、植え付け・植え替えをしました。
最初の目標は、美しい花を咲かせることです。
メラレウカの小さな鉢植えの今後の様子はこの記事を更新します。
1年間の育てる様子を記録します。
更新しました。
メラレウカの芽吹き
5月11日、撮影。
メラレウカの苗木を鉢に植え付け・植え替えしてから、2ヵ月が経過しました。
枝の先端に新芽が芽吹いていますので、順調に成長しています。
メラレウカの花
6月3日、撮影。
メラレウカに、つぼみができました。
幹が細いですが、メラレウカの花を見ることができそうです。
6月8日、撮影。
メラレウカの鉢植えは、樹高は大きくなりましたが、花は根元の近くの幹にあります。
幹から短い枝が伸びて、花が咲いています。
小さな花がたくさん咲くことが分かりました。
メラレウカの剪定
7月2日、撮影。
メラレウカの鉢植えは、花が咲き終わりましたので、剪定をします。
メラレウカの鉢植えの樹高は、50センチ以上あります。
枝分れしているところで、ハサミで切り、剪定しました。
メラレウカの鉢植えは、コンパクトになりましたので、管理しやすいです。
剪定した枝を挿し穂に使い、
メラレウカの挿し木にチャレンジしました。
メラレウカの挿し木の様子は、別の記事で詳しく書きましたので、参考にして下さい。
関連記事
メラレウカの挿し木を成功させるポイント:剪定した枝を挿し穂に使う
メラレウカの肥料
メラレウカの
肥料は、新芽が芽吹く春から初夏まで緩効性化成肥料を与えます。
3月に、苗木を鉢に植え付け・植え替えをしましたので、肥料を与えていません。
花後のお礼肥えとして、肥料を与えます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の
肥料で大丈夫です。
肥料に記載されている説明を読み、使用量を確認します。
メラレウカの鉢は、3.5号(直径10.5センチ)ですので、4粒~6粒ぐらいが適切な量になります。
肥料を3粒、置き肥で与えました。
肥料は少なく与えて、しばらくの間、問題がないか?確認をするとよいです。
来シーズンは、花がたくさん咲くように成長させます。
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