ビルベリーは、ツツジ科スノキ属の落葉低木です。学名はVaccinium myrtillusになります。
ブルーベリーより花や果実が小さく、完熟果は皮や果肉が青紫色であることが特徴です。
果実は小さいですので甘みは少ないですが、ジャムや生食で美味しく食べることができます。
ビルベリーは、ブルーベリーの野生種になりますが、日本のホームセンターや園芸店で販売されて苗木は北アメリカ原産の品種で、北ヨーロッパの品種と異なるようです。
激安園芸店で、ビルベリーの苗木が安く販売されていましたので、購入しました。
細い幹の株立ちで、小さな葉が紅葉して雰囲気がよく、気に入りました。
ビルベリーを鉢植えで育てることにチャレンジします。
ビルベリーの苗木
ビルベリーの苗木のラベルは、激安園芸店ですので、手書きです。
購入した
ビルベリーの苗木の樹高は、30センチ以上あります。
ビルベリーは、樹高が50~70センチぐらいまでと、あまり大きくなりません。小さな樹でも花が咲きますので、鉢植えで楽しむことができます。
直径12センチ、4号のビニールポットに植えられています。
ビニールポットの傷み具合から、植え付けられて年数が経過していることが予想されます。
ビルベリーの苗木は先端に、
つぼみがあります。
花が咲く可能性が高く、楽しみです。
花は、白色の釣鐘状で、大きさは直径6ミリぐらいと極小輪になります。
花が咲く時期は、4月中旬~5月中旬。3月上旬ですが、つぼみが膨らみ始めていますので、早く開花しそうです。
福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候で、一般的な時期より少し早くなります。
ビルベリーは落葉性で、3月上旬ぐらいに葉が芽吹きます。購入した苗木は、葉が落葉してなく、紅葉した状態です。
ビルベリーの鉢植え
ビルベリーを鉢植えで育てます。鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、花が咲く時期は雨が当たらないように保護したり、鉢植えは簡単にできます。
ビルベリーの苗木をビニールポットのまま、鉢に入れると、
植え付け・
植え替えしたときの雰囲気が確認できます。
ビルベリーを鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ビルベリーを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは4.5号(直径13.5センチ)、CSM-135になります。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底に
スリットが設置されていることです。
八角形の各頂点に、側面から底に伸びる
スリットが8ヵ所に設置されています。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ビルベリーを鉢植えで育てることができます。
生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。鉢カバーを使うことで、見た目がよくなります。
鉢の直径は13.5センチと4.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の4.5号の鉢より少し容量が小さくなり、4号ぐらいになります。
鉢の高さは11センチぐらい。大きくなく、プラスチック製ですので、軽く、移動が簡単になります。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、ビルベリーを快適な環境で育てることができます。
ビルベリーの用土
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
ビルベリーの用土は弱酸性の土が適しています。
ブルーベリー専用の用土を使うか、市販の培養土に3割くらいピートモスを混ぜるとよいです。
用土を作る場合は、鹿沼土の小粒とピートモスを1:1の割合で混ぜた用土が適しています。
ピートモスは、使用することが少ないですので、100均で購入しました。
鹿沼土とピートモスが均一になるように混ぜます。鹿沼土は、硬質の小粒です。
鉢底石を敷いた上に、作った
用土を入れます。
鉢の底から3分目ぐらいまで用土を入れて、鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、
最初に鉢の準備をします。
土の中にある根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
ビルベリーの植え付け・植え替え
ビルベリーの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串、ナイフ、フォークです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ビルベリーの植え付け・植え替えに適した時期は、2月~3月が最適です。
ビニールポットから取り出す
最初にビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ビニールポットと土の隙間にナイフを入れ、そのまま1周させます。
根詰まりしていますと、ナイフを1周させることができませんので、一度抜き、別の場所に入れます。
園芸用の専用の道具である「植え替えナイフ」「スパチュラ」がありますが、食器のナイフで代用できます。
ステンレス製ですので、さびにくく、強度があります。
ビルベリーの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ビルベリーの苗木をビニールポットから取り出すことができました。
ビルベリーの根鉢
ビルベリーの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ビルベリーの根鉢を観察すると、ツツジ科の特徴であるとても細い根が、たくさんあります。
黒くなっている根は、枯れて腐敗していますので、取り除く必要があります。
土がほとんど見えず、根詰りの状態ですので、植え付け・植え替えに適したタイミングです。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、ビルベリーの根鉢の表面の土を崩します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
表面の土が固まっている場合は、フォークが役に立ちます。
食器のフォークは、「根さばき」「根かき」の代用品として使えます。
フォークを使って、ビルベリーの根鉢の表面の土を取り除きました。
根元がどのようになっているか?確認します。
幹や太い根を傷つけないように、根元は竹串を使って、丁寧に崩します。
竹串は素材が竹ですので、適度な硬さで使いやすいです。
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を崩します。根元は、幹から根が生えている部分です。
ビルベリーの苗木は、2センチぐらい深植えされていました。
挿し木で苗木を作りますので、深植えの状態になります。根元を地表に出すことで、水はけ(排水性)と通気性がよくなり、成長や状態がよくなります。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
根元を地表にすることで、鉢の用土を有効に利用できます。深植えされていますと、根元より下の部分に根を張りますので、鉢の高さが低くなった状態になります。
深植えされていましたので、根元が見えるまで表面の土を取り除くと、根鉢の高さが半分くらいになりました。
根鉢の底は
根が固まっていますので、この状態では、
植え付け・
植え替えした後の
根の成長が悪くなります。
根の塊を取り除き、土を
竹串で突くことで、
水通りや通気性を改善します。
ビルベリーの
根鉢を崩して、鉢に
植え付け・
植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えする
根鉢を崩した
ビルベリーを準備した鉢に入れて、
根元の位置を確認します。
スリット鉢の
段差まで
用土を入れますので、
根元の位置が段差にあるように調整します。
高い場合は、用土を減らし、低い場合は用土を足します。根元の位置が段差より高いですので、用土を減らしました。
根元の位置がちょうどよくなりました。
根が四方八方に広がるように、
竹串で整えます。
鉢と根鉢の間に隙間がありますので、用土を入れます。
ビルベリーの
根鉢の土は、保水性が高いですので、
ピートモスを入れないで、
鹿沼土だけを使いました。
隙間なく用土が入るように竹串で突きます。
根と
根の間に、
用土が入るように
竹串で突くと、
用土が減ります。
段差まで用土を入れました。
ビルベリーの
鉢植えが完成しました。
ビルベリーの管理
ビルベリーの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ビルベリーの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。花が傷みますと果実ができなくなります。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
ビルベリーは乾燥に弱い性質がありますので、水遣りが大切です。暑い夏は、半日陰で管理して、水切れに注意します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ビルベリーは、日当たりのよい場所で管理しますが、鉢植えですので、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
暑い夏は、西日が当たる場所は避けてください。
ビルベリーの育て方のポイント
- 日当たり・水はけがよい場所で育てる。
- 乾燥を嫌うので、水もちがよい弱酸性の用土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 水を好むので、初夏の水切れに注意。
- 肥料は春と秋に緩効性固形肥料を与えます。
- 植え付け・植え替えは、春の2~3月が適しています。
- 剪定は、果実の収穫後に枝を切り戻します。
ビルベリーは基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2年に1回、春の2~3月に植え替えをします。
耐寒性はマイナス30度までと高いですので、冬の保護は必要ありません。積雪で枝が折れることがありますので注意しましょう。
寒さに当てることで、花芽が形成されます。
ビルベリーは水を好みますので、水切れに注意が必要です。春から夏の管理が大切になります。
ビルベリーの今後
3月12日に、ビルベリーの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。暖地では秋の9月から12月でも植え付け・植え替えに適した時期になります。
ビルベリーの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
最初の目標は、花を咲かせることです。
秋に真っ赤な実を楽しめるクランベリーも育てています。
関連記事
冬に大きな赤い実を楽しめるチェッカベリーも育てています。
関連記事
0 件のコメント :
コメントを投稿