ハゴロモジャスミンは、モクセイ科ソケイ属の半常緑性つる植物です。学名はJasminum polyanthumになります。
春の4月~5月に、芳香が強い、外側が薄いピンク紅色、内側は白色の美しい花が咲きます。
耐暑性は強く、耐寒性が0度までと、やや弱いことから半常緑性。冬は5度以上あると安心できます。
0度以下の寒さに当たると、秋にできた花芽が枯死するため、春に花が咲かないことがあります。
つる植物ですので、フェンスやトレリス、アーチなどに絡ませたり、鉢植えであんどん仕立てにしたりして楽しむことができます。
ホームセンターで、つぼみがたくさんあるハゴロモジャスミンの苗木が特価販売されていましたので、小さな鉢植えで育てます。
ハゴロモジャスミンの苗木
ハゴロモジャスミンの苗木のラベルは、とてもシンプル。
花の写真がないことが残念です。
ラベルは保管するようにしていますが、紛失することが多いですので、写真に撮って管理しています。
植物のラベル用にアルバム(フォルダー)を作り、保存しています。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
羽衣ジャスミン
学名:Jasminum polyanthum
科名:モクセイ科
管理方法
日当りと水はけの良い場所を好みます。
室内に置くと香りが楽しめます。
寒さに強いので暖地では戸外でフェンス等にからませて楽しむことができます。
ハゴロモジャスミンの苗木の樹高は、10センチ以下と、小さいです。
樹高2~3メートルぐらいまで大きくなりますが、小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
直径9センチ、3号の小さなビニールポットに植えられています。
ハゴロモジャスミンは、つる植物ですので、枝が長く伸びて幅が30センチ以上あります。
ハゴロモジャスミンの苗木は、春に花が咲きますので、2月中旬ごろからホームセンターや園芸店で販売されます。
つぼみのある苗木は、花が咲く可能性が高いですので、安心して購入できます。
ハゴロモジャスミンの小さな鉢植え
ハゴロモジャスミンは、樹高が2~3メートルぐらいまで成長する樹です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ハゴロモジャスミンの鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型にします。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗木の植え付け・植え替えをするときは、予備の鉢を用意します。株分けしたほうがよい場合や鉢のサイズを変更することがあります。
一回り小さなプレステラ90型もありますので、いつでも植え付け・植え替えができるように、購入して鉢の予備を用意しています。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
小さな鉢植えで、ハゴロモジャスミンを元気に育てることができ、根詰りを防止しますので、植え替えの頻度も少なくなります。
プレステラは、底に特許番号が記載されています。
正方形の角に長い
スリット、4つの辺の中央に短い
スリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、ハゴロモジャスミンを健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
プレステラ105型は、1辺9センチの正方形の鉢です。
普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し大きなサイズになります。
鉢の高さは8センチぐらい。
ハゴロモジャスミンの用土
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
ハゴロモジャスミンは、水はけと水もちのよい用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土と鹿沼土、腐葉土を1:1:1の割合で混ぜた用土が適しています。
赤玉土と
鹿沼土、
腐葉土が均一になるように混ぜます。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
ハゴロモジャスミンの鉢の準備ができました。
ハゴロモジャスミンの
花が咲く春が近いですので、
元肥を与えます。
元肥は、苗木を植え付け・植え替えをするときに、用土に施しておく肥料のことです。
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めの花が咲く植物用の肥料です。
5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。
あまり強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。
小さじに三分の一ぐらい、少量の肥料を元肥として用土に混ぜます。小さじは5ミリリットルですので、水であれば5グラムになります。
肥料の説明書の1株当たりの元肥の8グラムより少ないです。
肥料は少なく与えて、葉が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。
苗木の植え付け・植え替えは、根が乾燥しないように、素早く作業したいです。鉢の準備を最初にするとよいです。
ハゴロモジャスミンの植え付け・植え替え
ハゴロモジャスミンの苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ハゴロモジャスミンの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~4月と秋の9月~10月です。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ハゴロモジャスミンの苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ハゴロモジャスミンの苗木をビニールポットから取り出すことができました。
ハゴロモジャスミンの根鉢
ハゴロモジャスミンの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、普通です。白い根は新しく、茶色の根は腐敗しています。小さいビニールポットですので、土のない外側に、根がたくさんあります。
ハゴロモジャスミンの根鉢の底を観察すると、底で根が巻くサークリング現象が起きています。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、
根鉢の表面の土を崩します。
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。根元は、幹から根が生えている部分です。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、ハゴロモジャスミンの苗木も根元が2センチぐらい土の中に埋まっていました。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
表面の土を根元が見えるようになるまで崩したので、根鉢の高さが半分ぐらいになりました。
根元より上にある土は不要で、水通りや通気性が悪くなります。
根鉢の底は、根がたくさんあり、用土がありません。
このままの状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底を
竹串を使って崩します。
サークリング現象で、底で巻いている根をほぐします。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩したハゴロモジャスミンを用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
プレステラの段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢の中心付近を竹串を深く挿します。
水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れることがありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、赤玉土と鹿沼土を入れました。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土を入れないで、赤玉土と鹿沼土を1:1で混ぜた用土にしました。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
仕上げに軽石を敷きます。
軽石を敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土や鹿沼土の粒が崩れることを防ぎます。
ハゴロモジャスミンの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
支柱で支える
植え付け・植え替え直後は、風が強く吹くと、樹が動きますので、支柱で固定すると安心できます。
樹高が小さいですので、竹串を支柱にしました。
支柱をプレステラの角に4本設置して、ビニールタイを使って、ハゴロモジャスミンの長く伸びた枝を固定します。
根元を地表に出しましたので、根が張るまでは不安定になります。支柱で固定することをおすすめします。
ハゴロモジャスミンの管理
ハゴロモジャスミンの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ハゴロモジャスミンの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ハゴロモジャスミンは、日当たり・風通しの良い場所で管理します。
長期間、花が咲きますが、雨に当たると花持ちが悪くなりますので、雨の当たらないところがよいです。
ハゴロモジャスミンの育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 水はけ・水もちのよい用土を好む。市販の培養土、または赤玉土と鹿沼土、腐葉土を1:1:1で配合。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は花が咲く前の寒肥、花後のお礼肥え。緩効性化成肥料を与えます。
- 夏は水切れに注意。冬は0度以下にならないように保護。
- 植え付け・植え替えは、春と秋が適しています。
ハゴロモジャスミンは基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春か秋に植え替えをします。
耐暑性は強いですが、寒さにやや弱いですので、冬越しが管理のポイントになります。
夏の水切れが心配な場合は、半日陰で管理するとよいです。
ハゴロモジャスミンの今後
2月28日に、
ハゴロモジャスミンの苗木を鉢に
植え付け・
植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、時期が少し早い植え付け・植え替えになります。
ハゴロモジャスミンの今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、花を咲かせることです。
1年間の育てる様子を記録します。
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