ジャノメエリカの育て方:鉢植えで寒い冬にピンク色の小さな花を楽しむ


 
ジャノメエリカ
ジャノメエリカは、ツツジ科エリカ属の常緑性の低木です。学名はErica canaliculataになります。

原産地はアフリカで、クロシベエリカと呼ばれることもあります。

エリカ属は園芸品種が豊富にあり、が咲く時期が異なりますので、楽しめる樹です。

ジャノメエリカは、が咲く時期が冬の1月から4月ぐらいになります。

耐寒性・耐暑性が弱い品種が多く、日本の気候では育てることが難しいですが、ジャノメエリカは、耐寒性・耐暑性がありますので、温暖な地域では庭植えで育てることができます。

園芸店で、少し枯れているジャノメエリカの苗木が値引き販売されていましたので、購入して育てます。

いろいろなエリカ属の樹を育てていますので、参考にしてください。

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ジャノメエリカの苗木

ジャノメエリカ 苗木
ラベルの写真で、ジャノメエリカの色や形を確認します

ジャノメエリカは、黒い葯が蛇の目に見えることが大きな特徴で、名前の由来になります。

直径3~4ミリぐらいの小さながたくさん咲きますので、寒い冬に貴重な樹です。

咲き始めはの色が白色ですが、徐々にピンク色となり、2月頃には濃いピンク色になります。


ラベル 裏
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。

ジャノメエリカ

ツツジ科 エリカ属

用途…寄植え、鉢植え
※酸性土の使用をおすすめします。

育て方
日当たりと水はけの良い環境で育てます。水切れに注意してください。冬場は室内管理をしてください。






樹高
購入したジャノメエリカの苗木の樹高は、30センチ以上あります。

庭植えでは、樹高が2メートルぐらいまで大きくなりますが、小さな樹でもが咲きますので、鉢植えで楽しむことができます。


直径
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。


花
3月上旬ですので、は終わりが近づいています。


枯れた枝
枯れた枝が多いですが、復活してくれることを期待します。



ジャノメエリカの鉢植え

ジャノメエリカ 鉢植え
ジャノメエリカは、樹高が2メートルぐらいまで大きく成長します。

大きく成長すると、管理が大変になりますので、ジャノメエリカ鉢植えで育てます。

鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。

日当たりを調節するために場所を移動したり、寒い冬は保護したり、鉢植えは簡単にできます。


スリット鉢
ジャノメキエリカ鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。

スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。

スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。

MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます

根詰りすることがなく、ジャノメエリカを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。

スリット鉢のサイズは4.5号(直径13.5センチ)、CSM-135になります。

ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。


八角形
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。


スリット 8ヵ所
八角形の各頂点に、側面から底に伸びるスリットが8ヵ所に設置されています。


ウォータースペース
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。

段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。

植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ジャノメキエリカ鉢植えで育てることができます。

生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。鉢カバーを使うことで、見た目がよくなります。


4.5号
鉢の直径は13.5センチと4.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の4.5号の鉢より少し容量が小さくなり、4号ぐらいになります。


鉢の高さ
鉢の高さは11センチぐらい。大きくなく、プラスチック製ですので、軽く、移動が簡単になります。

日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、ジャノメエリカを快適な環境で育てることができます。



ジャノメエリカの用土

鉢底石
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。


ジャノメエリカ 用土
ジャノメエリカ用土酸性の土が適しています

過湿を嫌いますので、水はけをよくするために、市販の培養土に2割くらい鹿沼土軽石を混ぜるとよいです。

用土を作る場合は、鹿沼土ピートモス7:3の割合で混ぜた用土が適しています。


均一
鹿沼土ピートモスが均一になるように混ぜます。

鹿沼土は、硬質の小粒です。


ピートモス
ピートモスは、使用することが少ないですので、100均で購入しました。


用土 入れる
鉢底石を敷いた上に、作った用土を入れます。


3分目
鉢の底から3分目ぐらいまで用土を入れて、鉢の準備ができました。

植え付け植え替えは、最初に鉢の準備をします

土の中にあるは乾燥しやすいですので、短時間で植え付け植え替えをする必要があります。



ジャノメエリカの植え付け・植え替え

ジャノメエリカ 植え付け 植え替え
ジャノメエリカの苗木を、鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串です。

鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け植え替え用に購入するとよいです。

ジャノメエリカ植え付け植え替えに適した時期は、春の3月下旬ごろになります



ビニールポットから取り出す

底 確認
最初にビニールポットの底を確認します

がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。

がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。


横向き
ジャノメエリカの苗木を鉢受け皿の中に横向きに置きます。


底の角
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。

手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。


ビニールポット 取り出す
ジャノメエリカの苗木をビニールポットから取り出すことができました。


ジャノメエリカの根鉢

ジャノメエリカ 根鉢
ジャノメエリカの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。

根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、と土が固まって見えている状態のことです。


細い根
ジャノメエリカ根鉢を観察すると、ツツジ科のとても細いが、たくさんあります。

黒くなっているは、枯れて腐敗していますので、取り除く必要があります。

根詰りに近い状態ですので、植え付け植え替えに適したタイミングです。


三分の一
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えすることが基本です。



根鉢を崩す

表面の土
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります

植え付け植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。

竹串を使って、ジャノメエリカ根鉢の表面の土を崩します。

育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。


フォーク
表面の土が固まっている場合は、フォークが役に立ちます。

食器のフォークは、「根さばき」「根かき」の代用品として使えます。


フォークを使って、ジャノメエリカ根鉢の表面の土を取り除きました。

根元がどのようになっているか?確認します。


幹や太いを傷つけないように、根元竹串を使って、丁寧に崩します。

竹串素材が竹ですので、適度な硬さで使いやすいです。


根元
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を崩します。

根元は、幹からが生えている部分です。

公園などにある大きな樹は、の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります


深植え
ジャノメエリカの苗木は、3センチぐらい深植えされていました。

挿し木で苗木を作りますので、深植えの状態になります。根元を地表に出すことで、水はけ(排水性)と通気性がよくなり、成長や状態がよくなります。

公園などにある大きな樹は、の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります

も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。

根元を地表にすることで、鉢の用土を有効に利用できます。深植えされていますと、根元より下の部分にを張りますので、鉢の高さが低くなった状態になります。


向きの悪い根
深植えされていますので、根元から上向きにが伸びています。

向きが悪いハサミで切ります。


幹
ジャノメエリカの苗木は、根元から幹がまっすぐに伸びる部分が長くなりました。

少しバランスが悪い樹形になったことが残念です。


根鉢の高さ
根鉢を軽く崩す予定でしたが、深植えされていましたので、根元が見えるまで表面の土を取り除くと、根鉢の高さが半分くらいになりました。


根鉢の底
根鉢の底はが固まっていますので、この状態では、植え付け植え替えした後のの成長が悪くなります。


竹串 根
竹串を使って、根鉢の底を崩します。


根 取り除く
の塊を取り除き、土を竹串で突くことで、水通りや通気性を改善します


根鉢 準備
ジャノメエリカ根鉢を崩して、鉢に植え付け植え替えをする準備ができました。



鉢に植え付け・植え替えをする

根元の位置
根鉢を崩したジャノメエリカを準備した鉢に入れて、根元の位置を確認します。


段差 調整
スリット鉢段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差にあるように調整します


用土 足す
高い場合は、用土を減らし、低い場合は用土を足します。

根元の位置が段差より低いですので、用土を足しました。


四方八方
根元の位置がちょうどよくなりました。が四方八方に広がるように、竹串で整えます。


鹿沼土
鉢と根鉢の間に隙間がありますので、用土を入れます。

ジャノメエリカ根鉢の土は、保水性が高いですので、鹿沼土だけを使いました。


隙間 竹串
隙間なく用土が入るように竹串で突きます。

根鉢竹串で深く突くことで、水はけや通気性が改善します。


段差 用土
段差まで用土を入れました。


ジャノメエリカ 鉢植え 完成
ジャノメエリカ鉢植えが完成しました。



ジャノメエリカの管理

水遣り
ジャノメエリカの苗木を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

ジャノメエリカ水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬でもが咲いていますので、水切れに注意して、2~3日に1回ぐらいが目安になります。

が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れするとが傷みます

寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。

水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。

ジャノメエリカは過湿を嫌いますので、長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。


明るい日陰
植え付け植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

ジャノメエリカは、日当たりのよい場所で管理しますが、鉢植えですので、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します

暑い夏は、西日が当たる場所は避けてください。

半日陰でも育てることができますが、枝が徒長して、が咲かないことがあります。


ジャノメエリカの育て方のポイント

  • 日当たり・水はけがよい場所で育てる。
  • 過湿を嫌うので、水はけがよい酸性の用土
  • 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は春と秋に緩効性化成肥料を置き肥で与えます。
  • 植え付け植え替えは、春の3月下旬が適しています。
  • 剪定は、花が終わった春に伸び過ぎた枝を切ります。

ジャノメエリカは基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

鉢植え根詰りしないように、2年に1回、春の3月下旬ごろに植え替えをします。

耐寒温度は-5度までですので、寒い冬は室内で管理が安心できます。

夏は休眠しますので、日本での夏越しは、高温多湿のために、樹に負担をかけます。直射日光が当たらない、風通しのよい場所で管理します。


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ジャノメエリカの今後

3月9日に、ジャノメエリカの苗木を鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。花が萎れ始めていますので、植え付け・植え替えに適した時期になります。

ジャノメエリカ今後の様子はこの記事を更新します

1年間の育てる様子を記録します。



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