エリカ「ダーレンシス」はツツジ科エリカ属の常緑低木です。学名はerica×darleyensisになります。
品種によって、花の色は、桃色と白色があり、葉は緑色と黄色があります。
大きな特徴は、花が咲く時期が11月~4月と、とても長いことです。寂しくなる冬に長期間、花が咲く樹は貴重です。
年末にホームセンターで、桃色の花に濃い緑色の葉のエリカ「ダーレンシス」の苗木が販売されていましたので、購入して、小さな鉢植えで育てます。
エリカ「ダーレンシス」の苗木
エリカ「ダーレンシス」の苗木のラベルは、とてもシンプルです。
ラベルは保管するようにしていますが、紛失することが多いですので、写真に撮って管理しています。
植物のラベル用にアルバム(フォルダー)を作り、保存しています。
ツツジ科エリカ属
性状:耐寒性常緑低木
特徴
かわいらしい小さな花を多数枝に付ける非常に華やかな品種です。冬場の花として長く楽しめます。形状から寄せ植えやガーデンにおすすめです。
育て方
とても強健な植物です。寒さに非常に強くー5℃程度の低温にも耐えられます。日当たりの良い場所を好みます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。過湿には注意してください。
エリカ「ダーレンシス」の苗木の樹高は、8センチぐらいと、とても小さいです。
樹高30~60センチぐらいまで大きくなりますが、小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育て、剪定をします。
直径7.5センチ、2.5号の小さなビニールポットに植えられています。
エリカ「ダーレンシス」の
花は、とても小さく、長さは4~6ミリぐらいです。
鐘形の小さな花が穂状に集まる総状花序(そうじょうかじょ)になります。
たくさんの枝が広がるように伸びて、ドーム状の樹形です。葉は針形、または、線形で、輪生葉序(りんせいようじょ)になります。
同じ
エリカの「セシルフローラ」と比較すると、
葉の色が濃い緑色であることが分かります。
エリカ「セシルフローラ」を小さな鉢植えで育てています。
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「アワユキエリカ」と並べてみました。
花と
葉がとても小さいですので、同じ
エリカであることが分かりません。
「アワユキエリカ」も育てています。
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エリカ「ダーレンシス」の小さな鉢植え
エリカ「ダーレンシス」は、樹高が30~60センチぐらいまで成長する樹です。
大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
エリカ「ダーレンシス」の苗木をビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、
植え付け・
植え替えしたときの
雰囲気が確認できます。
エリカ「ダーレンシス」の鉢は、アップルウェアーのプレステラ90型にします。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗木の植え付け・植え替えをするときは、予備の鉢を用意します。株分けしたほうがよい場合や鉢のサイズを変更することがあります。
一回り大きなプレステラ105型もあり、いつでも植え付け・植え替えができるように、購入して鉢の予備を用意しています。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
小さな鉢植えで、エリカ「ダーレンシス」を元気に育てることができ、根詰りを防止しますので、植え替えの頻度も少なくなります。
プレステラは、底に特許番号が記載されています。
正方形の角に長い
スリット、4つの辺の中央に短い
スリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、エリカ「ダーレンシス」を健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
プレステラ90型は、1辺7.8センチの正方形の鉢です。
普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し小さなサイズになります。
鉢の高さは7センチぐらい。
エリカ「ダーレンシス」の用土
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
エリカ「ダーレンシス」は、過湿に弱い性質の植物ですので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
エリカ「ダーレンシス」は、ツツジ科ですので、酸性の用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土に鹿沼土を混ぜて、酸性にするとよいです。
用土を作る場合は、赤玉土と鹿沼土、ピートモスを4:4:2の割合で混ぜた用土が適しています。
エリカ「ダーレンシス」は夏の高温多湿に弱いですので、ピートモスは2割以下ぐらいがよいです。
赤玉土と鹿沼土、ピートモスが均一になるように混ぜます。
ピートモスは、使うことが少ないですので、容量が小さく、価格が安い100均のものを使っています。
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れて、エリカ「ダーレンシス」の鉢の準備ができました。
苗木の植え付け・植え替えは、根が乾燥しないように、素早く作業したいです。鉢の準備を最初にするとよいです。
エリカ「ダーレンシス」の植え付け・植え替え
エリカ「ダーレンシス」の苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
エリカ「ダーレンシス」の植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~4月と秋の9月~10月です。
1月と秋の植え付け・植え替え時期に少し遅いですが、ビニールポットのままで、冬越しさせることは負担になりますので、鉢に植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、
ハサミで切ります。
エリカ「ダーレンシス」の苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
エリカ「ダーレンシス」の苗木をビニールポットから取り出すことができました。
エリカ「ダーレンシス」の根鉢
エリカ「ダーレンシス」の苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態は、小さいビニールポットですので、
根がたくさんあり、
根詰りに近いです。
根はツツジ科ですので、とても細く、密になります。
エリカ「ダーレンシス」の根鉢の底を観察すると、根の量が多く、底で根が巻くサークリング現象が起きています。
根詰りに近い状態ですので、植え付け・植え替えに適したタイミングです。
根鉢を崩す
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
1月と寒い時期ですので、底を軽く崩して、植え付け・植え替えをします。
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。
根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。根元は、幹から根が生えている部分です。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、エリカ「ダーレンシス」の苗木も根元が2センチぐらい土の中に埋まっていました。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
表面の土を根元が見えるようになるまで崩したので、根鉢の高さが半分以下になりました。
根元より上にある土は不要で、水通りや通気性が悪くなります。
根鉢の底は、根がたくさんあり、用土がありません。
このままの状態で、植え付け・植え替えをすると、根の成長がよくありませんので、軽く崩します。
根鉢の底を竹串を使って崩します。
サークリング現象で、底で巻いている根をほぐします。
根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
エリカ「ダーレンシス」を
用土を入れて準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
プレステラの段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢の中心付近を竹串を深く挿します。
水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れることがありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、赤玉土と鹿沼土を入れました。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、赤玉土と鹿沼土を1:1で混ぜた用土にしました。
根の間に
用土が隙間なく入るように
竹串で突きます。
仕上げに鹿沼土を敷きます。
鹿沼土は盆栽用の硬質小粒ですので、敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
エリカ「ダーレンシス」の小さな鉢植えが完成しました。
土の中に埋まっていた幹を出しましたので、樹高が少し高くなりました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
エリカ「ダーレンシス」の管理
エリカ「ダーレンシス」の苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
エリカ「ダーレンシス」の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
エリカ「ダーレンシス」は、日当たり・風通しの良い場所で管理します。高温多湿に弱いですので、暑い夏は、風通しのよい、半日陰に移動させます。
長期間、花が咲きますが、雨に当たると花持ちが悪くなりますので、雨の当たらないところがよいです。
短い枝を根元で
剪定しました。
冬は風が強く吹きますので、
植え付け・植え替え後は、支柱で固定すると安心できます。
樹高が小さいですので、竹串を支柱にしました。
育苗トレーに、100均のU字型支柱を使い、霜除けを作りました。ビニールは100均のテーブルクロスです。
雨よけにもなりますので、花が咲く植物や寒さに弱い植物の管理に便利です。
製作した様子を記事に書いていますので、参考にして下さい。
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花を長く楽しむことができます。
エリカ「ダーレンシス」の育て方のポイント
- 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
- 酸性の用土を好む。鹿沼土やピートモスを配合。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に緩効性化成肥料を与えます。
- 夏は風通しのよい、半日陰で管理。
- 植え付け・植え替えは、春と秋が適しています。
エリカ「ダーレンシス」は基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春か秋に植え替えをします。
耐寒性が強いですが、夏の高温多湿に弱いですので、夏越しが管理のポイントになります。
夏は、風通しのよい、半日陰で管理します。
エリカ「ダーレンシス」の今後
1月1日に、
エリカ「ダーレンシス」の苗木を鉢に
植え付け・
植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。
エリカ「ダーレンシス」の今後の様子はこの記事を更新します。
最初の目標は、花がどのくらいの期間、咲き続けるか?確認します。
耐寒性は強いですので、本格的に寒くなる1月と2月でも心配はありません。
1年間の育てる様子を記録します。
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