ヒナソウ(雛草)は、アカネ科ヒナソウ属(ホウットニア属)の
常緑の多年草です。
北アメリカ大陸の東部、湿った草原や岩場などの砂質に自生しています。学名はHoustonia caerulea、トキワナズナや学名のフースツニアと呼ばれることもあります。
とても細い茎が密集した状態になり、株が塊のように見えます。葉はとても小さく、茎の先端に1対ずつ出ています
ヒナソウの花は長く伸ばした茎の先端に、3月から5月に咲きます。花の直径は5ミリから1センチぐらいと、とても小さく、色は白から青紫色で中央が黄色、4枚の花びらがあり十字の形をしています。
山野草では、小さな鉢に植え付けて、長い年月をかけて、葉を小さくしますが、ヒナソウは、葉と花が、とても小さいですので、簡単に小さくて可愛らしい山野草を作ることができます。
ヒナソウの苗
ヒナソウの苗がホームセンターで販売されていました。
ガーデニングの人気が高くなり、山野草なども多く店頭に並ぶようになりました。
可愛らしいラベルです。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
愛らしい小花
ひなそう
開花期
10月~5月ごろまで
育て方のポイント
日当り、水はけの良い所を好みます。盛夏は半日陰に移し、蒸れに注意します。水やりは表土が乾いたら与えて下さい。肥料は植付け時に元肥を施して下さい。寒さにとても強い。
※冬季は5℃以上であれば開花します。
12月中旬に、ホームセンターで
ヒナソウの苗を購入しましたが、
花が咲いていました。
ヒナソウの開花時期は、いろいろ調べてみましたが、3月から5月になっていますが、ラベルの裏には、「10月から5月ごろまで」「冬季は5℃以上であれば開花します。」と記載されています。
九州地方の福岡県ですので、温暖な気候です。暖地では、秋の10月から花が咲き始めるのかもしれません。
ヒナソウの
花は、花びらが上下左右の4つの方向を向き、十字に見えることが特徴です。
薄い青紫色と中心部分の濃い黄色とのコントラストが美しい花になります。
ヒナソウの苗の
草丈は、3~4センチぐらい。
葉が小さく密になっていますので、盆栽風に仕上げることができそうです。
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。
花柄が長く伸びて先端に花を咲かせていますので、根元からハサミで切ります。
葉が密集していますので、見えませんが萎れた
葉がありましたので、ピンセットを使って取り除きました。
ヒナソウの小さな鉢植え
ヒナソウは耐寒性と耐暑性が強いですが、蒸れに弱いですので、日本の暑い夏の管理が心配です。
小さな鉢に植え付けて盆栽風に仕上げたいですが、1年目は、無理をしないで小さな鉢植えで管理して、花や夏の管理を確認します。
ヒナソウの鉢は、アップルウェアーのプレステラ90型を使います。
ビニールポットのままの状態で、鉢に入れると、植え付けたときの雰囲気を確認できます。
プレステラは、底に特許番号が記載されています。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
鉢植えで、ヒナソウを元気に育てることができ、根詰りを防止しますので、植え替えの頻度も少なくなります。
アップルウェアーのプレステラ90型は、ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗の植え付け・植え替えをするときは、予備の鉢を用意します。株分けしたほうがよい場合や鉢のサイズを変更することがあります。
正方形の角に長いスリット、4つの辺の中央に短いスリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、ヒナソウを健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
プレステラ90型は、1辺8センチぐらいの正方形の鉢です。
普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し小さなサイズになります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。
ヒナソウの用土
プレステラは、スリットが多く設置され、
水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
ヒナソウは、蒸れに弱いですので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
ヒナソウの用土は、水はけをよくしたいですので、赤玉土と鹿沼土、軽石の小粒を1:1:1の割合で混ぜた用土を使います。
鹿沼土は盆栽用の硬質を使いました。
購入される場合は、ホームセンターや園芸店で販売されている山野草の用土で大丈夫です。
ヒナソウの植え付け・植え替え
ヒナソウの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ヒナソウの植え付け・植え替えに適した時期は、春の5月頃と秋の9月になります。
12月中旬と秋の植え付け・植え替え時期に少し遅いですが、ビニールポットのままで、冬越しさせることは負担になりますので、鉢に植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
ヒナソウの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ヒナソウの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ヒナソウの根鉢
ヒナソウの苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ヒナソウの根鉢を確認すると、根がの量は普通です。
根鉢の底に根が固まっていますが、ビニールポットで育てると、このようなになりやすいです。
根鉢を崩す
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
株元が蒸れにくくなるように、
根鉢の表面の土を崩します。
枯れた葉がありますので、ピンセットを使って取り除きました。
根鉢の肩の土を落とします。株元の
水はけ(排水性)と通気性がよくなります。
根鉢の底を竹串を使って、軽く崩しました。植え付け・植え替え後の
根の成長がよくなります。
ヒナソウの
根鉢を崩して、
植え付け・
植え替えの準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
準備した鉢に、根鉢を崩したヒナソウの苗を入れます。
段差まで用土を入れますので、株元の高さを確認します。高い場合は、用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、苗の周りに
用土を入れます。
プレステラの
段差より少しだけ少なく
用土を入れます。
仕上げに、表面の土は
軽石にします。
軽石は固く、
水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
ヒナソウの植え付け・植え替えが完成しました。
ヒナソウの管理
ヒナソウの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ヒナソウの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
葉や花に水がかからないように、水差しで水遣りをします。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。
長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ヒナソウは、日当たりのよい場所で管理します。暑い夏は、日差しが強いですので、涼しい日陰がよいです。
ヒナソウの育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 高温多湿を嫌うので、夏は雨を避け、涼しく管理。
- 用土は山野草の培養土、または、赤玉土と鹿沼土、軽石の小粒を同量で配合した用土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に緩効性化成肥料を少量、与えます。
- 植え付け・植え替えは、春と秋が適しています。
ヒナソウは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春か秋に植え替えをします。
株が込み合ってきたら、植え替えのときに株分けをします。
ヒナソウの今後
12月14日に、ヒナソウの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。本格的に寒くなるのは、12月下旬です。
ヒナソウの今後の様子はこの記事を更新します。
1年目の目標は、夏越しさせることです。1年間の育てる様子を記録します。
冬の間は、大きな変化がありませんが、霜が当たらないように管理します。
0 件のコメント :
コメントを投稿