残雪草(ザンセツソウ)は、ニュージーランド原産のキク科ラオウリア属の多年草。
高山地帯に自生しますので、日本の夏の暑さや過湿に弱く、平地での夏越しが難しい植物になります。
多年草ですが、日本では、夏場に枯れることが多いです。
とても小さな葉が特徴で、葉は白毛が生えていますので、銀白色の光沢があります。小さな葉が密に生え、コケのような雰囲気です。
夏に淡黄色の小さな花が咲きます。
ホームセンターで、残雪草の苗が販売されていましたので、購入して育てます。
寄せ植えや石付きで盆栽風にすると、よい雰囲気になりそうです。夏越しできるか?確認するために、1年目は鉢植えで管理します。
残雪草の苗
残雪草の苗のラベルは、とてもシンプルです。
花の写真があるとよかったですが、残念です。
キク科/常緑多年草
残 雪 草
用途…寄せ植えなど
草丈…5㎝くらい
鑑賞期…周年
開花期…夏(小さな黄色い花が咲きます)
(管理のポイント)
置き場所/日当たりのよいところが好きです。水はけの良い土を好みます。多湿を嫌いますので雨は避けておきましょう。
水遣り/土の表面が乾いたら、たっぷりと与えてください。
マット状に群生しています。
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。
ビニールポットのフチの部分は、大きく成長して伸びています。
中心部分は、葉が小さく密になっていますので、盆栽風に仕上げることができそうです。
残雪草の鉢植え
残雪草は高山植物ですので、
暑い夏の管理が心配です。
小さな鉢に植え付けて盆栽風に仕上げたいですが、1年目は、無理をしないで鉢植えで管理して、花や夏の管理を確認します。
残雪草の鉢は、アップルウェアーのプレステラ90型にします。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
苗の植え付け・植え替えをするときは、予備の鉢を用意します。株分けしたほうがよい場合や鉢のサイズを変更することがあります。
一回り大きなプレステラ105型もあり、いつでも植え付け・植え替えができるように、購入して鉢の予備を用意しています。
プレステラは、底に特許番号が記載されています。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
鉢植えで、残雪草を元気に育てることができ、根詰りを防止しますので、植え替えの頻度も少なくなります。
正方形の角に長い
スリット、4つの辺の中央に短い
スリット、合計8ヵ所に設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
スリットだけでなく、仕切りを設置することで、完全に鉢の底で根が巻くことを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、ヒサカキを健康で丈夫に育てることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
プレステラ90型は、1辺8センチぐらいの正方形の鉢です。
普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し小さなサイズになります。
鉢の高さは7.5センチぐらい。
残雪草の用土
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
残雪草の
用土は、荒い
鹿沼土が適しているとされています。
残雪草の自生地と同じく涼しい環境の場合は、鹿沼土だけでよいですが、夏に暑くなる地域では、用土の配合を変えるとよいです。
水はけをよくしたいですので、赤玉土と鹿沼土、軽石の小粒を1:1:1の割合で混ぜた用土を使います。
購入される場合は、ホームセンターや園芸店で販売されている山野草の用土で大丈夫です。
鉢の高さの底から3分目まで
用土を入れて、
残雪草の鉢の準備ができました。
植え付け・
植え替えは、植物の負担を小さくするために、根を乾燥させないように素早く作業することが必要です。
鉢に用土を入れて、準備をしてから始めましょう。
残雪草の植え付け・植え替え
残雪草の苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
残雪草の植え付け・植え替えに適した時期は、春と秋です。
11月下旬と秋の植え付け・植え替え時期に少し遅いですが、ビニールポットのままで、冬越しさせることは負担になりますので、鉢に植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
残雪草の苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
残雪草の苗をビニールポットから取り出すことができました。
残雪草の根鉢
残雪草の苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
残雪草の
根鉢を確認すると、
根が少ないです。
葉の量が少ないですので、根の量も少なくなります。
残雪草の苗を上から見るを気付きにくいですが、横から見ると
枯れた葉がたくさんあります。
植え付けると、見えなくなりますが、
風通りが悪くなり、過湿になりますので、
ピンセットで取り除きます。
上から見ると見えなくなりますので、ある程度キレイになれば大丈夫です。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
縦に長いビニールポットでしたので、
根鉢を半分くらいまで崩しました。
残雪草の株分け
残雪草の苗は、葉が大きな部分と小さな部分があり、バランスが悪いですので、
株分けすることにしました。
竹串で突き、
根をできるだけ切らないように
株分けしました。
葉が小さい部分と大きい部分の2つに
株分けすることができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
用土を入れて準備した鉢に、
株分けした小さい株を入れます。
段差まで用土を入れますので、株元の高さを確認します。高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。
株元の高さが低く、段差まで用土を入れませんでした。小さい株ですので大丈夫でしょう。
残雪草の小さな葉がよい雰囲気です。葉が小さい部分だけに株分けしてよかったです。
葉が大きい株も
プレステラ90型に、
植え付け・
植え替えをしました。
夏に花を楽しみたいですので、大きな葉も必要です。
残雪草の苗を
株分けしましたので、2つの鉢ができ、
枯れるリスクを小さくすることができました。
残雪草の管理
残雪草の苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
残雪草の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。
長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
残雪草は、日当たりのよい場所で管理します。暑い夏は、日差しが強いですので、涼しい日陰がよいです。
大きな株の鉢植えは、葉が増えることを期待します。
残雪草の育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。
- 用土は山野草の培養土、または、赤玉土と鹿沼土、軽石を同量で配合した用土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に緩効性化成肥料を置き肥で与えます。
- 植え付け・植え替えは、春と秋が適しています。
残雪草は特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春か秋に植え替えをします。
株が込み合ってきたら、植え替えのときに株分けをします。
伸びたランナーの接地面から根を伸ばしますので、切り離して増やすこともできます。
残雪草の今後
11月29日に、残雪草の苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。本格的に寒くなるのは、12月中旬です。
残雪草の今後の様子はこの記事を更新します。
1年目の目標は、小さな黄色の花を咲かせ、夏越しさせることです。1年間の育てる様子を記録します。
これから冬の間は、大きな変化がありませんが、霜が当たらないように管理します。
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