ロフォミルタス「
マジックドラゴン」は、フトモモ科ロフォミルタス属の耐寒性常緑中高木です。
耐寒性は、-5度までになりますので、関東地方より西の地域なら屋外で冬越しができます。
学名は、Lophomyrtus ralphii 'Magic Dragon'になり、ニュージーランドが原産地です。
「マジックドラゴン」は、2011年オランダのプランタリウムで銅賞を受賞した品種です。
晩秋の寒くなるころからの低温となる期間に、葉の色が濃桃色に紅葉します。斑入りの葉が美しく、初夏の6~7月に少し香りのある白い花を咲かせます。
ホームセンターで、苗木が販売されていましたので、購入して育てます。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の苗木
ラベルには、Burgundy leaves with cream and pink marginsと記載され、「縁(フチ)がクリーム色とピンク色のワイン色の葉」になりますので、
葉が美しい樹です。
初夏に花が咲きますが、花の写真がないことが残念。
Lophomyrtus
Magic Dragon
ロフォミルタス ”マジックドラゴン”
晩秋から初春頃の低温期になるとクラシカルなバーガンディカラーへと葉色が変化する常緑低木です。また初夏になると香りのある白い花を咲かせます。
性質は強健で手間いらず。大きくなり過ぎないのでテラコッタやプランター、寄せ植えのメインツリーに最適です。
日当り良好な場所が最適ですが、半日陰のパティオ等でも生育良好です。
土質は特に選びませんが極度の乾燥を嫌うので、お水やりは乾かし過ぎないように気をつけて下さい。
耐寒性はありますが、-5℃超える場合は防寒が必要です。
※バーガンディカラー
「バーガンディ」は、フランス語の「ブルゴーニュ」の英名になりますので、ワイン色を表しているようです。
ファッション分野では、ワインレッドやボルドーカラーよりも深い色で、「暗い紫味の赤」を意味します。
※パティオ
「パティオ」とは、スペイン住宅の中で、「中庭」あるいは「裏庭」などの屋外部分を指します。
購入した
ロフォミルタス「
マジックドラゴン」の苗木の
樹高は、20センチを超えるぐらいです。
枝が多いですが、節の間隔が少し広く、間延びしています。
もう少しコンパクトにして、葉が密になるように育てたいです。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
樹の苗木としては小さいですが、ホームセンターの価格は高かったです。
価格が高いですので、流通量が少ない可能性があります。
「挿し木が難しく、簡単に増やせない」「成長が遅く、出荷まで長い期間が必要」など、流通量が少なくなる原因がありますので、育てることで、確認します。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の小さな鉢植え
ロフォミルタス「マジックドラゴン」は、小さな鉢植えで育てます。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」を小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、ロフォミルタス「マジックドラゴン」を元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは4号(直径12センチ)、CSM-120になります。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
八角形の頂点に、側面から底に
スリットが8つあります。
仕切りが4ヵ所に設置され、鉢の底の角で
根が巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ロフォミルタス「マジックドラゴン」を小さな鉢植えで育てることができます。
生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。鉢カバーを使うことで、見た目がよくなります。
鉢の直径は12センチと4号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、
普通の4号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは10センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、ロフォミルタス「マジックドラゴン」を最適な環境で育てることができます。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の植え付け・植え替え
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の苗は、ビニールポットに植えられていますので、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の植え付け・植え替えに適した時期は、春と秋になります。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ロフォミルタス「
マジックドラゴン」の苗木を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の苗木をビニールポットから取り出すことができました。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の根鉢
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の根鉢を観察すると、根の量は多くなく、底で根が巻くサークリング現象があります。
根が、しっかり張っていない状態で、根鉢が硬くなく、状態はよくない感じがします。
11月下旬と寒くなる時期ですので、底を軽く崩して、植え付け・植え替えをします。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢を少し動かすと、
上半分くらいの土が崩れました。
いろいろな樹木の苗木を植え付け・植え替えしていますが、根鉢が柔らかく、崩れたことはありません。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の苗木は、挿し木で作られます。枝の切り口から発根します。
枝を深く土に挿していますので、深植えの状態になります。樹は、幹から根が伸びている根元の位置が、地表面にあることが理想です。
深植えは、幹が土の中に埋められ、根元が深い土の中にある状態になります。
根鉢の上半分が崩れた部分は、幹があり、根はありません。根がありませんので、土は簡単に崩れます。
ロフォミルタス「
マジックドラゴン」は、
過湿を嫌います。
深植えされたことで、根がビニールポットの底に集中して、土が常に湿っている過湿になり、根の成長が悪くなったと考えられます。
葉や
枝は状態が悪くありませんでしたが、
根鉢の状態は悪いですので、
底を軽く崩して、
植え付け・
植え替えをします。
サークリング現象で巻いている根を竹串でほどき、底の土を少しだけ崩しました。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の用土
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」は過湿を嫌いますので、鉢底石を多めに敷き、水はけをよくします。
ロフォミルタス「
マジックドラゴン」の用土は、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で大丈夫です。
水はけをよくするために、培養土に2割くらい赤玉土や軽石を混ぜるとよいです。
用土を作る場合は、赤玉土とピートモス、バーミキュライトを4:3:3の割合で混ぜた用土が適しています。
根鉢の土は、培養土で保水性が高いですので、水はけのよい赤玉土の小粒を鉢底石の上に、用土として入れます。
鉢の高さの底から3分目くらいまで、
赤玉土の小粒を入れました。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」を植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
ロフォミルタス「
マジックドラゴン」の
根鉢を準備した鉢に入れます。
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで、用土を入れますので、根元の位置が段差になるようにします。
根元の位置が高い場合は赤玉土の小粒を減らし、低い場合は増やします。
スリット鉢と
根鉢の高さのバランスが悪いですので、
用土を段差より2センチぐらい下までと、
用土を少なく入れることにしました。
鉢が大きく、用土の量が多いと、表面の土が乾いても鉢の底は湿った状態になります。
表面の土の乾きますので、水遣りします。鉢の底は湿った状態が続き、過湿になりますので、注意が必要です。
用土を少なくすることで、過湿になることを防ぎます。
根鉢の土だけでは、隙間がありますので、
赤玉土の小粒を入れます。
根鉢の土に
赤玉土の小粒を混ぜることで、水はけのよい
用土になりました。
軽石を敷くことで、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
表面の土の粒が崩れて、固まりますと、通気性が悪くなりますので、注意が必要です。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の小さな鉢植えが完成しました。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の管理
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く初夏の6~7月は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」は加湿を嫌いますので、長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」は、日当たりのよい場所で管理しますが、鉢植えですので、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
暑い夏は、西日が当たる場所は避けてください。
半日陰でも育てることができますが、枝が徒長して、花が咲かないことがあります。
根があまり張ってなく、
根鉢の状態が悪かったので、
樹を支柱で固定します。
支柱によって、強風で樹が倒れる心配がなくなります。樹が動くと、新しく伸びた細い根が切れますので、弱った樹は、しっかり固定するとよいです。
100均の洋蘭支柱とビニールタイを用意しました。
100均の洋蘭支柱は、60センチありますので、ペンチで半分に切ります。
1本の長い支柱は、しっかり固定できないですので、根元を固定するほうがよいです。
ビニールタイはガーデニングで、よく使いますので、必需品です。
ビニールタイは細く、強度がありませんが、2回、半分に折り、4本で束ねて使うことで太い針金ぐらい強くなります。
洋蘭支柱をクロスさせた部分で、
ロフォミルタス「
マジックドラゴン」の幹を固定します。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」は、小さな鉢植えで育てます。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の育て方のポイント
- 日当たりがよい場所で育てる。
- 過湿を嫌うので、水はけがよい用土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に緩効性化成肥料を与えます。
- 植え付け・植え替えは、春と秋が適しています。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」は基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、春か秋に植え替えをします。
耐寒温度は-5度までですので、寒い地域は保護が必要になります。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の剪定は、大きくならないように枝先を切る軽い剪定がよいです。
軽い剪定ですので、1年中、いつでも大丈夫になります。
日本での夏越しは、高温多湿のために、樹に負担をかけます。直射日光が当たらない、風通しのよい場所で管理します。
同じニュージーランド原産のコロキアもカラーリーフとして人気があります。
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ロフォミルタス「マジックドラゴン」の今後
11月28日に、ロフォミルタス「マジックドラゴン」の苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。本格的に寒くなるのは、12月中旬です。
ロフォミルタス「マジックドラゴン」の今後の様子はこの記事を更新します。
小さな鉢植えで、寒い冬に、バーガンディカラーへと変化する美しい葉を楽しみ、初夏に香りがある白い花が咲くことを期待します。
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