アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)は、シソ科サルビア属の多年草です。
学名はSalvia leucantha、英名がAmethyst sage,Mexican bush sageになりますので、アメジストセージ、メキシカンセージ、メキシカンブッシュセージなどの名前で、ホームセンターや園芸店で、苗が販売されています。
アメジストセージの特徴は、シルバーグリーンの長細い葉と秋に咲く美しい紫色の花です。
紫色のベルベットのような部分は花ではなくガクです。花色は白色や紫色、ピンクがあります。
長く伸びた花茎に紫色の花穂を付けますので、風に揺れる姿が美しい植物です。
11月下旬に、ホームセンターで花が終わって、切り戻しされたアメジストセージの苗が値引き販売されていました。
冬は枯れますが、多年草ですので、暖かくなる春に復活します。
翌シーズンのために、アメジストセージの苗を購入して、鉢植えで育てます。
アメジストセージの苗
アメジストセージの苗は、
花が咲いていませんので、ラベルの写真で
花の色や形を確認します。
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。
サルビア レウカンサ
アメジストセージ
原産地/メキシコ~中米
開花期
9月から11月中旬
用途
花壇植え、鉢植え、切花
育て方
日当りと風通しの良い所を好みます。植え付け時に、緩効性の元肥を施して下さい。水やりは、水切れに注意しながら、表土が乾いたらたっぷりと与えて下さい。追肥は葉色が薄い場合は、株元に固形肥料を与えて下さい。肥料の与えすぎに注意しましょう。
アメジストセージの苗の草丈は、15センチぐらいです。
アメジストセージは、草丈50~120センチに成長します。苗ですので、矮化処理してありますので、小さい草丈でも花が咲きます。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
アメジストセージの小さな鉢植え
アメジストセージは、草丈が大きく成長します。株が大きくなりますので、花壇やプランターで育てるとよいです。
大きく成長すると、管理が大変になりますので、アメジストセージを小さな鉢植えで育てます。
鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
アメジストセージを鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、アメジストセージを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
アメジストセージの苗をビニールポットのままの状態で、
スリット鉢に入れると、
植え付け・
植え替えしたときの
雰囲気が確認できます。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底に
スリットが設置されていることです。
八角形の頂点に、側面から底に
スリットが8つあります。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、アメジストセージを鉢植えで育てることができます。
生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。鉢カバーを使うことで、見た目がよくなります。
鉢の直径は10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります。
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、アメジストセージを最適な環境で育てることができます。
アメジストセージの植え付け・植え替え
アメジストセージの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
アメジストセージの植え付け・植え替えに適した時期は、春です。
11月下旬ですが、ビニールポットのままで、冬越しさせることは負担になりますので、鉢に植え付け・植え替えをします。
ビニールポットから取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかって鉢から取り出すことができません。
根が鉢の底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
アメジストセージの苗を
鉢受け皿の中に横向きに置きます。
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
アメジストセージの苗をビニールポットから取り出すことができました。
アメジストセージの根鉢
アメジストセージの苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
アメジストセージの
根鉢は、
根がたくさんありますので、成長がよい状態です。
根鉢の底は、根が巻くサークリング現象が発生しています。
根詰りの状態になりますので、植え付け・植え替えに適したタイミングになります。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、アメジストセージの根鉢の表面の土を崩します。
育てているときに、表面の土を崩すことを「中耕(ちゅうこう)」と言います。雑草を取り除き、水通りと通気性が改善しますので、おすすめです。
表面の土を崩すと、上向きに伸びている
根がありました。
鉢の底が根で一杯になり、行き場を失った根が上向きに伸びます。
上向きに伸びた根はハサミで切りました。
表面の土を崩しましたので、
根鉢の高さが小さくなりました。
長く伸びた根をハサミで切ります。
植え付け・植え替えで、根をどのくらい剪定するか?
たくさん剪定すると枯れる心配があります。
剪定する量が少ないと、根詰りしますので、成長が悪かったり、葉の色が黄色くなったりします。
心配な場合は、少なく剪定して、状態が悪くなったら、根鉢を崩さないで大きな鉢に植え替える「鉢増し」をするとよいです。
鉢に植え付け・植え替えをする
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありません。
スリットの幅が広く、
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
アメジストセージは、
水はけ(排水性)がよく、肥沃な土壌の用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土でも育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土の中粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜるとよいです。
赤玉土と腐葉土が均一になるように混ぜます。
鉢底石の上に、
アメジストセージの
用土を入れます。
根鉢を崩した
アメジストセージの苗を準備した鉢に入れます。
アメジストセージを入れて、根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差にあるように調整します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らし、低い場合は用土を足します。
少し高いですので、用土を減らしました。
アメジストセージの
根鉢を
竹串で挿します。
鉢の底に届くまで、
竹串を深く挿します。
根鉢の中心部分の水通りと通気性がよくなります。
鉢に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
育てているときも、水遣りをして、水通りが悪いと感じたときは、竹串を挿すと改善します。
根鉢と鉢の間に隙間がありますので、
赤玉土の小粒を入れました。
表面の土も、見た目がよくなりますので、
赤玉土の小粒だけにします。
仕上げに軽石を敷きます。
水遣りや雨で、表面の赤玉土の粒が崩れなくなりますので、水はけ(排水性)と通気性がよい状態を維持できます。
水遣りや雨で、用土が跳ねて、葉に付着すると、病害虫の原因になります。
軽石を敷くことで、用土が跳ねることを防ぎます。
軽石だけにすると。鉢の乾き具合が、分かりにくくなりますので、赤玉土が少し見える状態がよいです。
植え付け・植え替えが終わり、アメジストセージの鉢植えが完成しました。
アメジストセージの管理
アメジストセージの苗を鉢に
植え付け・
植え替えした後は、すぐに
水遣りをします。
最初は、鉢の底から泥水が流れます。赤玉土の表面に付着した微塵が水に溶けて流れます。
微塵が鉢の中で固まると、水はけ(排水性)が悪くなります。固まる前の最初の水遣りでキレイに流し出すことが大切です。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
アメジストセージの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間である秋は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。
長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
アメジストセージは、日当たりのよい場所で管理しますが、鉢植えですので、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
暑い夏は、西日が当たる場所は避けてください。
半日陰でも育てることができますが、茎が徒長しやすくなりますので、注意が必要です。
アメジストセージは、乾燥気味を好む植物ですので、株元の葉を整理します。
土に近い不要な
葉を取り除くことで、
株元の風通しがよくなります。
11月下旬で、
アメジストセージの
花が終わる時期ですが、紫色の
花?ガクがあります。
来シーズンは、満開の花が見ることができるように育てます。
アメジストセージの耐寒性は普通ですが、寒い冬は、葉や茎が枯れます。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えをしましたので、夜露や寒さを防ぐビニールのトンネルの中で保護します。
冷たい風が当たりませんので、快適な環境です。
アメジストセージの育て方のポイント
- 日当たり、風通しがよい場所で育てる。
- 水はけがよい用土。普通の培養土で大丈夫です。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は過肥を嫌いますので、少量の元肥だけ。
- 剪定は梅雨前までに、半分に切り詰める。
- 植え付け・植え替えは、春が適しています。
アメジストセージは基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、1~2年に1回、春に植え替えをします。
アメジストセージは、梅雨前まで草丈が半分くらいになるように、切り詰めます。草丈がコンパクトになります。
夏を過ぎると花芽ができていますので、剪定や切り戻しをすると、秋に咲く花の数が減ることになります。
寒い冬は、地上部の葉や茎が枯れ、地中の根だけで冬越しします。完全に乾かないように、時々、水遣りをして下さい。
アメジストセージの今後
11月26日に、
アメジストセージの苗を鉢に
植え付け・
植え替えをしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。本格的に寒くなるのは、12月中旬ですので、1ヵ月間ぐらいで落ち着き、冬越しできることを期待します。
アメジストセージの今後の様子はこの記事を更新します。
アメジストセージの鉢植えが、無事に冬越しして、来シーズンの秋に花が咲くことを期待します。
1年間の育てる様子を記録します。
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