トキワマンサク(常盤万作)は、春の4月から5月上旬に、
細いリボンのような4枚の花びらがある美しい花が咲く常緑樹。
紅花種のベニバナトキワマンサクと白花種のシロバナトキワマンサクの2つの品種があり、華やかな紅花、落ち着いた雰囲気の白花、どちら品種も花が美しいです。
卵形の小さな葉が、たくさん付きます。
ベニバナトキワマンサクの葉は、緑色や濃い紅色(銅葉)、紫色などになります。
シロバナトキワマンサクの葉は、黄緑色で、清涼感のある雰囲気が楽しめます。
トキワマンサクは、マンサク科トキワマンサク属。学名はLoropetalum chinenseです。
耐暑性は強いですが、耐寒性は普通で、-5度ぐらいまでですので、関東地方より北の地域では、屋外で冬越しは難しくなります。
病害虫に強く、丈夫ですので、剪定しても枯れることもなく、育て方は簡単です。
ホームセンターで、トキワマンサクの苗木を見つけましたので、購入して鉢植えで育てます。
トキワマンサクの苗木
トキワマンサクの苗木は、樹高が90センチぐらいあります。
少し大きいですので、先端を剪定することで、好みの樹高にすることができます。
直径18センチ、6号のビニールポットに植えられています。
枯れ葉がたくさんあります。トキワマンサクの苗木は、ホームセンターの在庫処分で値引き販売されているものを購入しました。
葉が少なく、葉の色もよくないですが、鉢に植え付け・植え替えをすれば、復活できると信じて、購入しました。
ラベルの状態が悪く、店頭に長期間、並んでいたことが分かります。
11月13日にトキワマンサクの苗木を購入しました。
ホームセンターでは、花が咲く前に販売することが多いですので、3月からなら半年間、もしかすると1年半の間、店頭に並べられていた可能性があります。
ラベルの写真から花の色が紅色ですので、ベニバナトキワマンサクであることが分かります。
マンサク科 常緑低木
トキワマンサク
花期:3月~5月頃 草丈:1m~2m
用途 庭植 鉢植 垣根
栽培方法
日当り(半日陰 OK)と排水の良いところを好みます。定植する場合は土をくずさない様にします。水やりは土の表面が乾いたらタップリと与えて下さい。
肥料:市販の肥料を春と秋に2回づつ適量与えて下さい。
11月ですが、
トキワマンサクの苗木に、1輪だけ
花が咲いています。
調べると、春の3月中旬~5月だけでなく、たくさん咲くことはないですが、秋にも花が咲くようです。
花が咲いていますので、樹が活動しています。寒くなる時期ですが、春には復活して、たくさんの
花が咲くことを期待します。
トキワマンサクの鉢植え
トキワマンサクを鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、トキワマンサクを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは6号、CSM-180になります。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底に
スリットが設置されていることです。
仕切りが4ヵ所に設置され、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、トキワマンサクを鉢植えで育てることができます。
生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。鉢カバーを使うことで、見た目がよくなります。
鉢の直径は18センチと6号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、5.5号(直径16.5)センチの鉢と同じくらいの容量です。
鉢の高さは15センチ。大きくありませんので、移動が簡単になります。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、トキワマンサクをよい状態で育てることができます。
トキワマンサクの植え付け・植え替え
トキワマンサクの苗木は、ビニールポットですので、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串、食器のフォークです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
トキワマンサクの苗木を鉢受け皿の中で横向きに置きます。
手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
在庫処分で値引き販売されていた苗木ですので、
根が成長して
ビニールポットが膨らんでいますので、取り出すことが難しいです。
ビニールポットをハサミで切ります。
トキワマンサクの苗木をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根の状態は悪くはないです。根詰りまでは到達してないくらいになります。
樹の大きさに対して、鉢が小さく、土の量が少ないため、樹がよくない状態になっていると考えられます。
トキワマンサクの根鉢を崩す
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えすることが基本です。
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
ピンセットを使って、トキワマンサクの根鉢の表面の土をく崩します。
表面の土がとても硬い場合は、食器の
フォークを使うとよいです。
100均のフォークは、ステンレス製でサビにくく、強度があります。
園芸用品に専用の道具である、「根さばき」や「根かき」がありますが、フォークで代用できます。
根元は幹や
根を傷つけないように、
竹串を使って、丁寧に土を崩します。
竹串は、素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくい特徴があります。
ちょっとした作業に使えますので、園芸用に100均で購入するとよいです。
根元は、幹から根が生えている部分です。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
苗木は、倒れることを防ぐために深植えされていることが多く、トキワマンサクの苗木も根元が2センチぐらい土の中に埋まっています。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根は、
根元から四方八方に広がるように伸びる状態が理想です。
鉢植えは長期間、植え替えをしないと、向きの悪い根が長く伸びることがあります。
表面の土を2センチくらい崩しましたので、底は、絡まった根をほどき、軽く崩し、長く伸びた根は剪定しました。
トキワマンサクを鉢に植え付け・植え替えをする根鉢の準備ができました。
スリット鉢に植え付け・植え替え
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、
鉢底石の必要がありませんが、スリットから
用土が流れ出ることを防ぐために、
鉢底石を敷きました。
トキワマンサクは、
水はけ(排水性)がよく、有機物を多く含む用土が適しています。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土でも育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土の中粒と腐葉土を1:1の割合で混ぜるとよいです。
根鉢の土は、粒が小さいですので、赤玉土の中粒だけを入れました。
トキワマンサクの
根鉢を入れて、根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差にあるように調整します。
高い場合は、用土を減らし、低い場合は用土を足します。
根鉢と鉢の間に
用土を入れます。
赤玉土の小粒を入れました。
粒が小さくなると、水もちがよくなります。
半分くらいまで
用土を入れたら、隙間ができないように、竹串で突きます。
段差より少し下の位置まで、
赤玉土の小粒を入れました。
見た目がよくなり、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます。
トキワマンサクの苗木の植え付け・植え替えが完成しました。
トキワマンサクの管理
トキワマンサクの苗木を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
トキワマンサクの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は完全に乾かないように2~3日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間の春は、水切れに注意が必要です。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。
長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
トキワマンサクは、日当たりのよい場所で管理しますが、鉢植えですので、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
半日陰でも育てることができますが、花が少なくなります。
トキワマンサクは、樹高が90センチと大きく、植え付け・植え替え後の
根が張っていない状態ですと、樹が風で倒れる心配があります。
樹が動かないように固定することで、植え付け・植え替え後に伸びる根が切れることなく、成長がよくなります。
100均の洋蘭支柱を使って、樹を固定します。
根元が動かないようになることが大切ですので、1本の長い支柱で支えるより、
根元がしっかり固定できる方法が適しています。
洋蘭支柱は曲げることができますので。2本使って十字に設置します。
スリット鉢は八角形で角がありますので、洋蘭支柱が動きにくくなります。
麻ひもなどで固定するとよいですが、園芸でよく使用するビニールタイでも固定できます。
ビニールタイは細いですので、3回折って8本にすることで強度を高めます。
洋蘭支柱の十字にクロスした部分で、幹をビニールタイで固定します。
強い風が吹くと、樹の上部は揺れますが、根元の部分は動くことがありません。
トキワマンサクの育て方のポイント
- 日当たりがよい場所で育てる。
- 肥沃で、水はけがよい用土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は2月に化成肥料を置き肥で与えます。
- 花後に枝を短く切り、剪定します。
- 植え付け・植え替えは、4月と9月が適しています。
トキワマンサクは基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
トキワマンサクは、耐暑性が強く、丈夫で、剪定が簡単ですので、初心者の方にも、おススメの樹です。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、4月か9月頃に植え替えをします。
いつでも剪定することができますので、長く伸びた枝は、短く切り戻し、枝が混み合った場合は、枝を根元で切り、間引きすると、風通しがよくなります。
トキワマンサクの今後
寒くなり始めた
11月14日に、
トキワマンサクの苗木を鉢に
植え付け・
植え替えをしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。本格的に寒くなるのは、12月中旬ですので、1ヵ月間ぐらいで状態がよくなり、冬越しできることを期待します。
一番寒くなる2月頃でも、最低気温が氷点下になることは年に2~3回ですので、屋外で冬越しします。
トキワマンサクの今後の様子はこの記事を更新します。
トキワマンサクの鉢植えが、無事に冬越しして、春に花が咲くまでの様子を記録します。
更新しました。
トキワマンサクの回復
11月27日、撮影。
ホームセンターで値引き販売されていたトキワマンサクの苗木を鉢に植え付け・植え替えをしてから、2週間が経過しました。
大きな変化はありませんが、濃い紅色(銅葉)の新しい葉が芽吹いています。
花が咲く時期ではありませんが、
つぼみが膨らみ、
花が咲きそうです。
環境が悪く、春に咲くことができなかった
つぼみが開花しているのだろうか?
ビニールポットから鉢に植え付け・植え替えをして、状態がよくなり、トキワマンサクが回復しています。
12月になると、本格的に寒くなります。冬越しをして、春に美しい花が楽しめることを期待します。
次の更新は、春の花が咲く様子を予定しています。
更新しました。
トキワマンサクの花
3月6日、撮影。
暖かい日が増えて、
トキワマンサクに、
つぼみができています。
トキワマンサクのつぼみが膨らみ、花が咲き始めました。
細いリボンのような
花びらは、
つぼみの中で丸まっているようです。
トキワマンサクが満開になりました。
トキワマンサクの
花が、たくさん咲いて、とても美しいです。
ホームセンターで値引き販売されていた苗木でしたが、回復して、美しい
花を楽しめました。
次の更新は、花後の管理を予定しています。
更新しました。
トキワマンサクの肥料
4月20日、撮影。
トキワマンサクの鉢植えは、花が終わり、寂しくなりました。
花はたくさん咲きましたが、
葉が多くないですので、完全に復活できていません。
樹形をよくするために、剪定をしたいですので、トキワマンサクが元気になるように管理します。
トキワマンサクの
肥料は、
花が咲く前の2月頃に与える寒肥、涼しくなった秋の9月頃にも与えます。
今シーズンは、樹の状態がよくなかったですので、2月の寒肥を与えませんでした。花が終わった後に、お礼肥えとして、肥料を与えます。
与える肥料は、チッソ10、リン酸10、カリ10、クド1で、ホームセンターや園芸店で販売されている一般的な肥料です。
トキワマンサクの肥料は、チッソの成分が多いと葉が茂りますが、花が咲きにくくなりますので、注意が必要です。
トキワマンサクは、直径18センチ、6号の鉢ですので、肥料の量は10~15粒ぐらいになります。
トキワマンサクの
肥料を与える時期ではないですので、
肥料の量を少なくして、しばらく様子をみると安心できます。
4粒の肥料を置き肥で与えました。
トキワマンサクの鉢植えに、肥料を与えてから、約1ヶ月半が経過しました。キレイな葉が増えて、順調です。
トキワマンサクの
鉢植えの
樹高は、90センチぐらいになります。
長く伸びた
幹の先端をハサミで切る
芯止めをすることで、
樹高が大きくなることを防ぎます。
幹の先端が伸びなくなることで、
枝が伸びて、樹形がよくなります。
幹をハサミで切らずに、
トキワマンサクに取り木をしました。取り木は株を増やす方法の一つです。
取り木の様子は、別の記事で詳しく書きましたので、参考にして下さい。
関連記事
トキワマンサクの
鉢植えは、
樹高が50センチぐらいになる予定です。
トキワマンサクの紅葉
11月5日、撮影。
11月になり、九州地方の福岡県も朝晩は冷え込みます。
トキワマンサクは常緑樹ですが、寒くなると部分的に深い紅色に紅葉します。
春の
花だけでなく、秋には美しい
紅葉が楽しめますので、
トキワマンサクはおすすめの樹です。
紅葉する頃に、前年の古い葉が落葉します。葉が少なくなりますが、病気になったり、枯れたりしているのではありませんので、大丈夫です。
ホームセンターで、値引き販売されていたトキワマンサクの苗木を購入して、1年間が経過しました。
元気がなかった樹が、回復して、美しい花や紅葉を楽しめるようになりました。
次の目標は、剪定をすることで、樹形をよくして、トキワマンサクの立派な鉢植えを作ることです。
次の更新は、剪定の様子を予定しています。
同じマンサク科の植物を育てていますので、参考にして下さい。
関連記事
関連記事
関連記事
0 件のコメント :
コメントを投稿