コクリュウ(黒竜)は、オオバジャノヒゲ(Ophiopogon planiscapus)の園芸品種で、
葉が黒色であることが特徴です。
オオバジャノヒゲ(大葉蛇の髭)は、キジカクシ科ジャノヒゲ属の常緑性の多年草。日本固有の在来種で、本州、四国地方、九州地方に自生しています。
細長い葉が茂りますので、和風と洋風のどちらにも似合う便利な山野草です。
ホームセンターで苗を見つけましたので、購入して育てます。
コクリュウの苗
ジャノヒゲは、
リュウノヒゲと呼ばれることが多いです。
リュウノヒゲ
キジカクシ科・ジャノヒゲ属
【特徴】
リュウノヒゲは常緑性の多年草で、耐寒性・耐暑性に優れ、草丈もコンパクトで、葉色も黒、シルバー、白と種類もあり、花だんの縁取りやグランドカバーなどにオシャレに演出できます。
【管理方法】
日当たりと排水の良い場所を好みます。水はけに問題がなければ、土質は特に選びません。水やりは特に乾燥がひどい場合をのぞき特に必要ありません。肥料も特に必要ありませんが、植え付けの際に緩効性の化成肥料をあらかじめ土に混ぜ込んでおくとよいでしょう。
購入した
コクリュウの苗の
草丈は、10センチ以下です。
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。
ホームセンターで販売されている普通のリュウノヒゲは、玉竜(ギョクリュウ、タマリュウ)で、チャボリュウノヒゲと呼ばれることもあります。
ジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus)の園芸品種で、草丈が小さく、葉が密に茂る特徴があります。
コクリュウは、普通のリュウノヒゲより少し草丈が大きくなります。
コクリュウの苗は、大きな株が1つ、小さな株が2つあります。
寄せ植えや草もの盆栽の素材など、いろいろなアレンジができますので、株を増やすことを目標に育てます。
コクリュウの鉢
コクリュウの苗はビニールポットで、育てる環境がよくないですので、鉢に
植え付け・
植え替えをして、株が増えるように育てます。
コクリュウの鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型にしました。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
プレステラ105型は、1辺9センチぐらいの正方形の鉢です。
普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し大きなサイズになります。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に
仕切りがあり、
根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
プレステラは、生産者向けの商品で、実績がありますので、コクリュウを健康で丈夫に育てることができ、株が増えることが期待できます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
コクリュウの植え付け・植え替え
コクリュウの苗は、ビニールポットですので、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
苗をビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
コクリュウの苗を鉢受け皿の中で横向きに置きます。
手で持った状態で、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ビニールポットの底の角を指で押すようにつまむと、苗を簡単に取り出せます。
コクリュウの苗をビニールポットから取り出すことができました。
コクリュウの根鉢を崩す
コクリュウの苗が根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
コクリュウの
根鉢の一番下は、
根が巻く
サークリング現象が起きています。
土がなく根だけになり、効率的に水や養分を吸収することができません。
枯れることはありませんが、土を有効に利用することができなく、成長がよくありません。
竹串は、素材が竹で、適度な硬さですので、根を傷つけにくい特徴があります。
園芸用品で、専用の道具である「根さばき」や「根かき」がありますが、竹串が使いやすいです。
根鉢の表面の土は、水遣りで粒が崩れてかたまっていますので、崩して取り除きます。
根元の近くは
根が少ないため、土が塊で崩れました。
根鉢を軽く崩す予定でしたが、
コクリュウの
根は、太くて少ないため、土が塊で崩れました。
コクリュウの
根鉢は、完全の土がなくなり、
根だけになりました。
長く伸びた根は剪定する必要があります。
コクリュウの植え付け・植え替えに適した時期は、真夏と真冬以外なら1年中、大丈夫です。
寒くなり始めた11月に、植え付け・植え替えをしていますので、根の剪定をしませんでした。
鉢をプレステラにしますので、これ以上、サークリング現象がひどくなることはありません。
暖かく、成長する時期に根を剪定します。
コクリュウの用土
コクリュウなどのリュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の
用土は、ホームセンターや園芸店で販売されている
普通の培養土で大丈夫です。
用土を作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜます。
盆栽などに使う、
赤玉土、
鹿沼土、
軽石(ボラ土)の小粒を
1:1:1の等量の割合で混ぜた
用土を使います。
水はけ(排水性)を重視した用土になります。
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません。
スリットの幅が広く、小さな小粒の用土は流れ出ますので、鉢底石として軽石を少し敷きました。
準備した
用土を
鉢底石の上に入れます。
鉢の高さの底から3分目くらいまで用土を入れて、鉢の準備ができました。
コクリュウを鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩したコクリュウを準備した鉢にセットします。
根元の高さがプレステラの段差の位置にあるか?確認します。
高い場合は用土を減らし、低い場合は用土を足します。
プレステラは、基準になる段差がありますので、根元の高さの確認が簡単です。
根の上から
用土を入れます。
用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
隙間の空洞は根の成長によくなく、水遣りすると用土が減ることがありますので、注意してください。
コクリュウの
植え付け・
植え替えができました。
コクリュウの管理
コクリュウの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
コクリュウの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
丈夫な植物ですので、かなりの乾燥に耐えることができます。春の芽吹きなどの時期は、乾燥させないほうがよいです。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は土が完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
毎日、1日中、在宅していることはなく、水遣りの回数を増やすことは難しいです。
置く場所を変えたり、日よけを設置したりして日当たりを調節することで、水切れを防ぐことができます。
暑い夏は、午後になると気温が上昇して乾きますので、水を入れた鉢受け皿で腰水をすることで水切れを防ぎます。
腰水したまま状態が長く続きますと、根腐れの原因になりますので、夜間は、鉢受け皿から出すことが基本です。
植え付け・植え替えした後の1週間から10日間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
コクリュウは、日当たりのよい場所で管理しますが、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
半日陰でも育てることができますので、土の乾きを確認して、置く場所を決めるとよいです。
コクリュウの育て方のポイント
- 日当たりのよい場所、または、半日陰で育てる。
- 用土は普通の培養土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は春と秋に緩効性化成肥料を与えます。
コクリュウの育て方は簡単ですので、初心者の方でも育てることができます。
耐暑性・耐寒性が強く、病気や害虫の被害が少ないですので、初心者の方にも、おススメできる樹です。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年ごとに植え替えをします。
コクリュウの今後
11月7日に、コクリュウの苗を鉢に植え付け・植え替えをしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。12月中旬ぐらいから寒さが厳しくなります。
コクリュウの今後の様子は、この記事を更新します。
株が増えるように育て、寄せ植えや盆栽に使います。
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